海運業を営む上で、安全運航の維持・確立は不変の使命です。

"K"LINEグループでは、企業理念やビジョンにおいて「安全で最適なサービス提供」を謳い、安全運航による社会貢献を果たすために、

の3本柱を掲げています。

 

安全運航管理体制の充実

当社では社長執行役員を委員長とした安全運航推進委員会を安全運航に関わる最高決定機関とし、社船・傭船・運航受託船等全ての当社運航の事故防止及び安全対策につき、基本方針の策定から施策の実施までを下図の体制にて行っています。

 

 

乗船前ブリーフィング

本社並びにインハウス船舶管理会社では、シニアオフィサー(船長、機関長、一等航海士、一等機関士)が乗船する前に、都度、乗船前ブリーフィングの機会を設け、安全運航に関わる当社の基本方針に加えて、各管理会社の安全管理マニュアルおよび関連手順書に基づく具体的な最新情報提供や指導を行っています。

検船による“KL-QUALITY”の維持

当社独自の品質指針KL-QUALITYを指標として当社検船監督が全運航船を定期的に訪船 し検船を実施しており、コロナ禍においては、IT・デジタル機器を活用したリモート検船を 開始しています。また、長期傭船の船主各社実務管理者と、幅広い情報の共有と意見交換を行う船主安全対 策連絡会を年一回開催しており、優れた傭船船主に対してはその功績を称え、表彰もしています。

当社独自の安全設備設置指針 K-DNA (“K” Line-Drive to No Accident)

K-DNAとは、現場で培ってきたノウハウの蓄積、過去の事故から得た教訓 を反映させた、当社独自の安全設備の設置指針です。K-DNAは、航海設備 や機関設備、安全保護、海賊対策などの設置基準からなり、あらゆる角度か らの知見を集結させることで、継続的に発展させ、全運航船におけるハード 面の安全強化を図っています。いわば当社の安全運航の歴史を受け継ぐ DNAそのものと言えます。

事故情報管理システム AIMS(Accident Information Management System)

事故事例の適切かつ迅速な処理や、事故傾向の分析と効果的な防止対策の構築を目的として、2015年、新たに事故情報管理システム(AIMS)を立ち上げました。

このシステムにより事故の詳細や傾向を分析し、隠れた事故原因などを深く掘り下げることで、事故ゼロに向けたさまざまな対策を施しています。さらには、事故情報をデータベース化することで、世界各地に広がる海外店所ともタイムリーに情報を共有し、最適な安全対策を実現しています。

安全キャンペーン

毎年12月から2ヶ月間、「安全運航と環境保全」をテーマに「安全キャンペーン」を行っています。

日頃から運航船舶の寄港時には、運航担当者や海技部門担当者、安全監督、船舶管理会社担当監督などが訪船し、乗組員との意見交換や船体・機器類の状況確認など、安全運航に必要な活動を行っています。

この活動に加えて、当該キャンペーン期間においては、社長や役員などの訪船も含め活動を強化し、“Face to Face”で「船機長及び乗組員との意見交換」を行なうことで、当社運航船全体の「安全運航と環境保全」に対する意識をより一層高める機会としています。また、コロナ禍におきましては、WEB会議システムを最大限活用した船陸双方のコミュニケーションにより活発な意見交換を実施しています。

Safety Report制度

不安全行動といった船上でのニアミス報告は、陸上で勤務している熟練の 海事技術者によって丹念に分析され、僚船にフィードバックされています。 当事者の責任を問わないノンブレイミングカルチャーの徹底で、年間数千件の報告を受け、現場における安全意識も根付かせています。

トラブルニュース発行による再発防止の徹底

「不幸にして発生した事故は二度と起こさない。また風化させない。」という強い信念の下、当社では過去の事故原因を徹底的に究明するとともに再発防止策を立て、「トラブルニュース」を発行することによって全運航船舶に横断的に展開しています。

大規模事故対応演習

不幸にも事故が発生した場合に「迅速」かつ「的確」な事故対応を行えるよう、「当社運航船にて最悪の事態が発生した」ことを想定した演習を定期的に行っています。演習では、初期緊急対応チーム召集から対策本部召集/設置、事故対策本部内での情報共有体制、海外との連絡体制、メディア対応の確認等、実践的な訓練を行っています。

海賊被害防止への取り組み

ソマリア沖・アデン湾での海賊事案発生件数は、自衛隊を含む各国部隊による海賊対処活動等により近年低い水準で推移していますが、国際社会がその取り組みを弱めれば、状況は容易に逆転する恐れがあります。また、西アフリカのギニア湾や東南アジアでも海賊被害が継続多発しており、商船の航行にとっては依然として予断を許さない状態が続いています。

当社では、ソマリア沖・アデン湾においては、可能な限り海上自衛隊や各国海軍の護衛を受けて航行するようにしているほか、自衛手段として、出没海域を避けた航行、高速航行および高圧放水装置やレザーワイヤー(カミソリのついたワイヤー)の設置による乗り込み防止、銃撃に備えた防弾チョッキやヘルメットの装着など、乗組員の安全を第一に考えたあらゆる方策を尽くしています。

また、速力の遅い船や乾舷が低い船は海賊の乗り込みを防ぐことが難しいため、民間武装警備員を乗船させて警戒にあたるといった対応も取っています。

 

 

船舶管理体制の強化

当社理念を共有した以下のインハウス船舶管理会社により、船種ごとの専門性を生かした、より高品質で安心・安全なサービスを提供しています。

 

 

 

海事技術者の育成

当社グループの安全運航を担うのは、本船乗組員、インハウス管理会社の監督、本社に配置された海技スタッフなどによる海技者集団です。川崎汽船グループでは、海事人材確保育成母体である“K” Line Maritime Academyの下、国籍を問わず“K” Lineグループの中でのキャリアパスを構築することで、世界トップレベルの海技者集団を育成しております。

詳細につきましては、人材育成(海事技術者)をご覧ください。