川崎汽船は世界最先端の船舶技術を結集して、究極の省エネと環境保全を追及するための『DRIVE GREEN PROJECT』を立ち上げました。このフラッグシップとして、7,500台積み自動車運搬船「DRIVE GREEN HIGHWAY」をジャパン マリンユナイテッド株式会社にて建造を進め、2016年2月に竣工しました。

DRIVE GREEN HIGHWAY開発秘話

自動車運搬船のシリーズ建造計画に際し、船体の大型化と多様な貨物への対応に加え「まず一隻、新時代の『環境対応フラッグシップ』を建造したい!」との機運が社内で盛り上がりました。「日本の技術を生かせる装置を!」という取り組みに造船所、舶用機器メーカーほか、多くの方々の賛同を得ることができ、あらゆる最新の環境機器を搭載した船の建造計画がスタートしました。当時、議論をしながら担当者が「こんな感じかな」と描いた手書きのイラスト(右図)が本船建造の出発点となりました。

DRIVE GREEN HIGHWAY竣工

2016年2月、7,500台積み自動車運搬船10隻シリーズの三船目となる“DRIVE GREEN HIGHWAY”が竣工しました。最先端の技術を結集し究極の省エネと環境保全を追求した本船は、幅広デザインなどにより積載可能台数を約20%増やすとともに、既存の大型船に比べ、輸送車両1台あたりの二酸化炭素(CO_{2})排出量を25%以上、窒素酸化物(NO_{X})を50%以上、硫黄酸化物(SO_{X})を90%以上削減することを可能にしています。

DRIVE GREEN HIGHWAY動画集

⑩メインエンジンの起動試験。艤装が進みソーラーパネルも設置された

⑨白と赤の大胆なデザイン。塗装が施され、進水に向かう

⑧舵やスターンランプが取り付けられ、船底には低摩擦塗料が塗られる

⑦船ができていく! ブロックが次々と据え付けられる

⑥巨大なメインエンジン。先進の環境性能を誇る

⑤部分別に組み立てられたブロックが搭載されていく

④SO_{X}スクラバー搭載。排気中の硫黄酸化物を洗い流す

 

③“DRIVE GREEN HIGHWAY”

~省エネ技術を駆使した最新鋭のエンジンが完成

②“DRIVE GREEN HIGHWAY” 建造開始

①DRIVE GREEN PROJECT

主な成果

船舶用SOXスクラバーが 初めて船籍国(パナマ共和国)の承認を取得

舶用機器メーカー、造船所、船舶管理会社との地道な作業と調整の繰り返しを経て日本品質のSO_{X}スクラバー(海水または清水をエンジンから発生する排気ガスに吹きかけることで、除塵・脱硫を行う装置)は大きな問題なく本船に搭載されました。その後、実証運転による精緻なデータ収集・申請作業を経てSO_{X}排出抑制効果が国際基準に適合していると認められ、2017年に船籍国であるパナマ共和国の承認を国産スクラバーでは初めて取得しました。

シップ・オブ・ザ・イヤー2016受賞

SO_{X}スクラバーの他にも太陽光発電パネルや排熱回収装置などによりCO_{2}排出量を25%削減、SO_{X}と同じく酸性雨の原因となるNO_{X}排出を排ガス再循環装置を搭載することで50%削減するなどの環境性能が評価され、“DRIVE GREEN HIGHWAY”はシップ・オブ・ザ・イヤー2016を受賞しました。