拡大する海運の需要

世界経済の成長に伴い、海上輸送の需要は着実に拡大しています。特に島国である日本では輸出入のほぼ100%を海上輸送が担っており、その約7割を日本商船隊が占めています。また、海外進出している日本企業の三国間輸送においても、日本商船隊の輸送割合が高まっています。

出典:日本の海運 SHIPPING NOW 2024-2025

 

 

 

世界船腹量に占める日本商船隊の割合

 

日本商船隊の船腹量は世界全体の約7%。日本は海運国として世界経済に貢献。

 

  世界船腹量(日本商船隊を含む):15億9,690万総トン

  日本商船隊:1億1,605万総トン

 

(%)

出典:日本の海運 SHIPPING NOW 2024-2025

日本の貿易量における海上輸送の割合

 

日本の輸出入のほぼ100%が海上輸送。

 

 

 

 

 

(%)

出典:日本の海運 SHIPPING NOW 2024-2025

 

 

 

“K” LINEのマーケットポジション

“K” LINEは、海上輸送ニーズに適応したさまざまなタイプの船隊を保有・運航する、世界トップクラスの海運業を母体とする総合物流企業グループです。

出典:Refinitiv

“K” LINEの海運・物流事業

“K” LINEは創業以来、世界経済の発展に沿ってお客様の需要に応じた輸送サービスを提案し、さまざまな船舶を運航してきました。2023年度末(2024年3月末)現在、約453隻が世界の海を航行しています。

 

セグメント別売上高構成比

(%)

2023年度 連結売上高 9,623億円

グループ運航船舶隻数

(隻)

2023年度末 合計453隻

 

 

 

鉄鋼原料事業/バルクキャリア事業

鉄鋼原料、鉄鋼製品(鋼材)、製紙原料、穀物、石炭などの梱包しない大量の乾貨物をばら積み(バルク)輸送する事業。日本向けの輸送に加え、韓国、中国、インドや中東のほか、大西洋水域での三国間輸送も積極的に展開。ドライバルク事業ユニットでは風力利用やバイオ・LNG・メタノール・アンモニア燃料など低炭素・脱炭素化に挑戦。

油槽船事業/燃料事業

油槽船事業において原油やLPGの海上輸送を行う国内外の傭船者向けにグローバルな船主事業を展開。燃料事業においては燃料(重油、軽油、LNG、バイオ燃料など)調達に加え、LNG・アンモニア燃料供給事業や液化水素運搬船の事業検討にも取り組み、環境負荷の低減に貢献。

電力事業/海洋事業

電力事業では、当社が独自に開発した船隊「コロナシリーズ」により、日本国内と台湾の電力会社向けの石炭を主にオーストラリアやインドネシアから輸送。低燃費を追求した新造船の整備を進めるとともに、推進力に風力を利用した環境負荷低減にも取り組む。海洋事業では、ブラジルでドリルシップ、ブラジル・ガーナでFPSO(浮体式石油・ガス生産貯蔵積出設備)が稼働。

LNG船事業/カーボンソリューション事業

LNG船事業は世界的に需要が広がるLNGの輸送をグローバルに提供するほか、LNGバリューチェーンにおける顧客ニーズへの対応にも取り組む。カーボンソリューション事業では、液化CO₂輸送船事業、洋上風力発電支援船事業(作業船・輸送船)などを推進。

自動車船事業

1970年に日本初の自動車専用船を開発・運航開始以来、乗用車やトラックを中心に高品質な輸送サービスをグローバルに展開。また、約55年の歴史で培ったノウハウをもとにHigh & Heavy(建設機械、農機、鉄道車両などの背高重量貨物)の輸送強化も図る。2020年度よりLNG燃料自動車専用船を就航し、環境負荷低減にも配慮した船隊整備に取り組む。

 

 

物流・港湾事業

"K” LINEグループ各社のノウハウとサービスネットワークを結集し、海上貨物輸送に加え航空貨物輸送、曳船、陸上輸送、倉庫事業、完成車の保管・プロセシング・輸送サービスを提供する自動車物流など、お客さまのさまざまなニーズに応える総合物流事業を展開。また、国内4港(東京、横浜、大阪、神戸)でコンテナターミナルを運営。

近海・内航事業

川崎近海汽船株式会社では、バイオマス発電所向け燃料輸送をはじめとするアジア発着の近海船、国内モーダルシフトを推進するRORO船やフェリー、鉄鋼向け石灰石専用船や電力向け石炭専用船などの内航船を運航。また、日本近海におけるオフショア支援船事業にも参入し事業の充実を図る。

コンテナ船事業

コンテナ船事業は2018年4月以降、邦船3社で設立したOcean Network Express(ONE)に統合。2024年3月末時点で184万TEU・235隻のコンテナ船隊を運航し、世界120カ国以上をカバーする充実したサービスネットワークを通じて信頼性が高く迅速な国際輸送サービスを提供。

 

詳細はOcean Network Expressのホームページをご覧ください