株主・投資家の皆様へ

 平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

 

 本日発表いたしました2020年3月期第3四半期連結累計期間(2019年4月1日から2019年12月31日まで)(以下、「当連結累計期間」と表示する)決算に関し、概要を説明申し上げます。

 当第3四半期連結累計期間(2019年4月1日から2019年12月31日まで)の売上高は5,671億89百万円(前年同期比713億8百万円の減少)、営業利益は216億27百万円(前年同期は92億73百万円の営業損失)、経常利益は245億39百万円(前年同期は274億27百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は252億23百万円(前年同期は309億53百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

【2020年3月期第3四半期連結累計期間 業績】

(億円未満四捨五入)

連結経営成績(累計) 2019年3月期
第3四半期
連結累計期間
2020年3月期
第3四半期
連結累計期間
増減額
売上高(億円) 6,385 5,672 △713
営業損益(億円) △93 216 309
経常損益(億円) △274 245 520
親会社株主に帰属する
当期純損益(億円)
△310 252 562
為替レート(¥/US$) (9ヶ月平均) \110.80 \109.05 △\1.75
燃料油価格(US$/メトリックトン)
(6ヶ月平均)
US$454 US$445 △US$9

 セグメントごとの業績概況は次のとおりです。

 

① ドライバルクセグメント

 大型船においては、ブラジルからの鉄鉱石出荷量に減少傾向が見られるなか、燃料油の環境規制施行前に非適合油を持つ船が大西洋水域にバラスト航海を行ったことにより、同水域での船腹供給が増加しました。また、中・小型船においても、南米出し穀物や中国向け一般炭の荷動き鈍化により、期央から市況は軟調に転じました。

 

 このような状況のなか、ドライバルクセグメント全体では前年同期比で減収となりましたが、運航コストの削減・配船の効率化に努めた結果、前年同期比で増益となりました。

 

 

② エネルギー資源セグメント

 大型原油船、LPG船、電力炭船ともに、中長期の傭船契約のもとで順調に稼働し、安定的に収益に貢献しました。またLNG船、ドリルシップ(海洋掘削船)及びFPSO(浮体式石油・ガス生産貯蔵積出設備)は中長期の傭船契約を中心とした事業展開のもとで順調に稼働し、安定的に収益に貢献しました。オフショア支援船においては船腹の需給バランスが一部改善し、損失が縮小しました。

 以上の結果、エネルギー資源セグメント全体では前年同期比で減収となるも、増益となりました。

 

 

③ 製品物流セグメント

 当社自動車船事業の輸送台数は、極東出し航路において安定した荷動きを維持した一方、三国間等における一部不採算航路の休止・改編を含む合理化により前年同期比で減少しました。その結果、前年同期比で減収となるものの、運航効率の改善、船隊規模の最適化、コスト削減など、収支改善に取り組んだ結果、黒字に転換しました。

 

 物流事業では、国内物流事業は、曳船事業、海陸一貫輸送、倉庫事業を中心に堅調に推移しましたが、国際物流事業においては、主に米中貿易摩擦による航空貨物取扱高の減少が大きく影響したことにより、物流事業全体では前年同期比で減収減益となりました。

 

 近海事業においては、鋼材・バイオマス発電用燃料を中心に輸送量は堅調に推移した一方、木材輸送は前年同期を下回る輸送量となりました。内航事業においては、スケジュール安定化により定期船の輸送量が増加、フェリー事業においても輸送量が堅調に推移したことなどにより、近海・内航事業全体では前年同期比で減収となるも、増益となりました。

 

 コンテナ船事業においては、当社持分法適用会社であるOCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.社(以下、「ONE社」)の業績は、積高・消席率の回復、北米の長期契約運賃の改善、貨物ポートフォリオ改善、航路改編・合理化による運航費削減など収支改善への取組みにより、前年同期比で増収となり、黒字に転換しました。当社に残るコンテナ船事業においては、前年同期比で減収となりましたが、事業移管に伴う一過性費用の減少により、損失は縮小しました。

 

 以上の結果、製品物流セグメント全体では前年同期比で減収となるも、増益となりました。

 

④ その他

 その他には、船舶管理業、旅行代理店業及び不動産賃貸・管理業等が含まれており、前年同期比で減収となるも、増益となりました。

 

 

【2020年3月期(2019年4月1日から2020年3月31日まで)連結通期業績予想】

(億円未満四捨五入)

連結業績予想(通期) 前回予想
(2020年3月期
第2四半期
 決算発表時点
今回予想
(2020年3月期
第3四半期
 決算発表時点)
対前期比増減率
売上高(億円) 7,400 7,400 -
営業損益(億円) 60 50 △16.7%
経常損益(億円) 50 50 -
親会社株主に帰属する当期純損益(億円) 110 110 -
為替レート(¥/US$)※ \108.58 \108.92 0.3%
燃料油価格(US$/メトリックトン)※ US$485 US$470 △3.1%

 

 ドライバルクセグメントでは、中国経済減速による荷動きへの影響が懸念されますが、運航効率の改善とコスト削減及び市況エクスポージャー削減等の取組みを継続します。

 

 エネルギー資源セグメントでは、引き続き中長期の傭船契約による安定収益の確保を見込みます。

 

 製品物流セグメントにおいては、自動車船事業は、中東の政情不安等の外的要因による需要の落ち込みを想定するも、運賃率改善や合理化効果の現出により収益の確保を見込みます。

 

 ONE社は旧正月後の荷動き減少や米中貿易摩擦等の懸念材料はありますが、貨物ポートフォリオ最適化・コスト削減策の継続による収益改善が見込まれます。

 

 以上のとおり、当社を取りまく事業環境は、引き続き不透明ではあるものの、当社グループでは更なるコスト削減や運航効率改善を推進し、収支改善に努めることで、通期での売上高、経常損益及び親会社株主に帰属する当期純損益については前回発表値を据え置くことといたします。

 

 

 

 当社は経営計画の主要課題である持続的成長のための設備投資、企業体質の充実・強化に必要な内部留保等を勘案しつつ、安定的な配当を実施し、株主の皆さまへの利益還元を最大化することを重要課題と位置づけています。当社は現在も業績向上のための施策に取り組んでいますが、米中貿易摩擦や中東の地政学的緊張の高まり等による世界的な景気減速、輸送需要後退リスクの懸念は払拭できておらず、通期連結業績予想の達成には予断を許さない状況となっていることから、期末配当につきましては未定とさせていただき、通期の見通し及び財務状況を総合的に勘案し、予想可能となった段階でお知らせいたします。

 

 

 

 当社では株主・投資家の皆様の期待にお応えできるよう、グループ企業の役職員一丸となり、努力を重ねてまいります。皆様におかれましては、今後とも川崎汽船グループに変わらぬご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 

2020年(令和2年)1月31日

 

川崎汽船株式会社 代表取締役社長

明珍 幸一