株主・投資家の皆様へ

平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

本日発表いたしました2019年3月期(2018年4月1日から2019年3月31日まで)(以下、「当累計期間」と表示する)決算に関し、概要を説明申し上げます。

 

 当第3四半期連結累計期間(2018年4月1日から2018年12月31日まで)(以下、「当累計期間」と表示する)の売上高は6,384億98百万円(前年同期比2,455億68百万円の減少)、営業損失は92億73百万円(前年同期は71億48百万円の営業利益)、経常損失は274億27百万円(前年同期は93億95百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は309億53百万円(前年同期は92億95百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。

【2019年3月期連結業績】

(億円未満四捨五入)

連結経営成績(累計) 2018年3月期第3四半期 2019年3月期第3四半期 増減額
売上高(億円) 8,841 6,385 △2,456
営業損益(億円) 71 △93 △164
経常損益(億円) 94 △274 △368
親会社株主に帰属する
四半期純損益(億円)
93 △310 △402
為替レート(¥/US$) (3ヶ月平均) 111.68円 110.80円 △0.88円
燃料油価格(US$/メトリックトン)
(3ヶ月平均)
US$336 US$454 US$118

 セグメントごとの業績概況は次のとおりです。

 

  ドライバルク事業では、大型船市況は、中国環境規制による粗鋼生産及び石炭輸入の制限により、輸送需要が鈍化する観測が広まるなか、西豪州で発生した貨物列車脱線事故が重なったことで、一時的に主要航路平均レートが1万米ドルを下回りましたが、その後、一定の回復が見られました。中・小型船市況は、斯様な大型船市況、中国の冬季石炭輸入制限といったマイナス材料があった一方、大西洋域の穀物荷動きが活発だったことで、前年同期比では堅調に推移しました。このような状況下、ドライバルク事業全体では、運航コストの削減、配船の効率化に努めました。

 以上の結果、ドライバルクセグメント全体では前年同期比で増収となり、黒字に転換しました。

 

 エネルギー資源輸送事業では、LNG船、大型原油船、LPG船、電力炭船ともに、中長期の傭船契約のもとで順調に稼働し、前年同期比で増収増益となりました。

 海洋資源開発事業では、ドリルシップ(海洋掘削船)及びFPSO(浮体式石油・ガス生産貯蔵積出設備)は順調に稼働し、長期安定収益の確保に貢献しましたが、オフショア支援船事業においては、船腹の需給バランスの改善が進まず、軟調な市況が継続しました。このため、海洋資源開発事業全体では、前年同期比で増収となりましたが、損失を計上しました。

 以上の結果、エネルギー資源セグメント全体では、前年同期比で増収増益となりました。

 

 自動車船事業では、当社グループの輸送台数は、国内における自然災害による一時的な出荷減少の影響や南米など一部地域での販売減少の影響があったものの、欧米向けの漸増傾向が継続したこと、欧州出し日本向けの新規契約貨の出荷好調により、前年同期比で増加しました。一方で、燃料費上昇、運航効率の悪化等により、自動車船事業全体では前年同期比で減収となり、損失を計上しました。

 物流事業では、国内物流においては、第2四半期に発生した自然災害等により一時的に稼働率が低下しましたが、全体としては荷動きが堅調に推移したことで、収益性が向上しました。

 国際物流では、航空貨物輸送において半導体関連の荷動きが依然として好調を維持しており、 eコマース関連貨物の需要拡大も収益に貢献しています。同様に、タイ、インドネシア、フィリピンなど各国での地域物流事業についても順調に事業拡大が進みました。また、コンテナ船事業統合後のグローバルネットワーク再編、組織改革、ITシステム整備も進んでいます。

一方で、コンテナ船事業統合後の物流事業強化に伴うコスト増加があったため、物流事業全体では、前年同期比で増収となりましたが、減益となりました。

 近海事業においては、石灰石やバイオマス燃料を中心に輸送量は堅調に推移し、市況も改善しました。内航事業においては、新造大型船投入による効果や自然災害時における代替輸送需要もあり航海数が増加しました。以上の結果、近海・内航事業全体では前年同期比で増収となりましたが、内航船における修繕費や新造船の償却費の増加等により減益となりました。

 当社持分法適用会社であるOCEAN NETWORK EXPRESS社(以下、ONE社)の業績は、上期では営業開始直後に発生したサービスの混乱による積高・消席率の落ち込みの影響を大きく受けました。第3四半期では、混乱はほぼ収束し、堅調な荷動きが継続したことで特に北米往航運賃が底固く推移しました。ONE社では引き続き収益性改善に向けた取組みを行いました。

 以上の結果、製品物流セグメント全体では、前年同期比で減収となり、損失を計上しました。

 

 また、その他には、船舶管理業、旅行代理店業、不動産賃貸・管理業等が含まれており、当累計期間の業績は前年同期比で減収減益となりました。

 

 

【2019年3月期(2018年4月1日から2019年3月31日まで)連結通期業績予想】

(億円未満四捨五入)

連結業績予想(通期) 前回予想(2018年10月31日) 今回予想 (2019年3月期
第3四半期決算発表時点)
増減額
売上高(億円) 8,200 8,400 200
営業損益(億円) △50 △50 -
経常損益(億円) △280 △280 -
親会社株主に帰属する当期純損益(億円) △200 △200 -
為替レート(¥/US$)※ 110.37円 110.35円 △0.02円
燃料油価格(US$/メトリックトン)※ US$466 US$429 △US$37

第4四半期以降、ドライバルク事業では、一定の船腹供給圧力を受ける一方、海上輸送需要の緩やかな増加に支えられ、需給バランスが大きく崩れることはない見込みです。エネルギー資源輸送事業においては、LNG船、大型原油船、LPG船、電力炭船ともに、中長期の傭船契約のもとで安定収益の確保に努めます。自動車船事業では、運航効率の改善や航路ネットワークの改編を通じ損失の縮小を見込みます。コンテナ船事業では、ONE社は積高・消席率の改善など、課題の解決への取組みは継続するものの、米中貿易摩擦や欧州経済の動向、中国環境規制の復航荷動きへの影響など、外部環境不透明要素を織り込み、通期予想は前回想定並みを見込みます。

以上のとおり、通期では営業損益は前回発表をやや下回ると予想していますが、経常損益及び親会社株主に帰属する当期純損益については前回発表を据え置いております。

 当社は経営計画の主要課題である持続的成長のため、設備投資や企業体質の充実・強化に必要な内部留保の確保などを勘案しつつ、安定的な配当を実施し、株主の皆様への利益還元を最大化することを重要課題と位置づけています。しかしながら、当期は親会社株主に帰属する当期純損失を見込むなか、財務体質の改善と事業基盤の安定化を最優先課題と捉えており、2018年10月に公表しましたとおり、誠に遺憾ながら期末配当予想については無配とさせていただきます。

 

 株主・投資家の皆様には誠に申し訳なく存じますが、ご理解のほどお願い申し上げます。

 当社では株主・投資家の皆様の期待にお応えできるよう、グループ企業の役職員一丸となり、努力を重ねてまいります。皆様におかれましては、今後とも川崎汽船グループに変わらぬご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 

2019年(平成31年)1月31日

 

川崎汽船株式会社 代表取締役社長

村上 英三