リスクマネジメント体制

リスクマネジメント体制

海運業を含む物流事業の経営には、様々なリスクが存在しています。

当社グループが大事にする価値観やそれに基づくマテリアリティであるリスクマネジメントについて、川崎汽船グループにおけるリスクマネジメント体制を整備しています。

経営上のさまざまなリスクを認識し、それに備え、リスクが顕在化したときにも企業の社会的責任を果たせるよう、危機・リスク管理体制を構築しています。

下記のような主要リスクの内、船舶運航に伴うリスク、災害リスク、コンプライアンスに関わるリスク、その他の経営に関わるリスクの4つのリスクに分類し、それぞれ対応する委員会を設けています。

また、この4委員会を束ね、リスクマネジメント全般を掌握・推進する組織として、危機管理委員会を設置しています。

社長がこれらすべての委員会の委員長を務め、平時においても定期的に委員会を開催し、リスクマネジメントの強化を図っています。

リスクマネジメント体制図

リスクの詳細情報については、こちらのページもご参照下さい。

リスク情報

 

コーポレートガバナンス全体の体制につきましては、こちらのページをご参照下さい。

コーポレートガバナンス体制

 

リスクマネジメントプロセス

グループにおけるリスク管理を徹底すべく、グループ全体に関わるリスクを特定し、情報管理・モニタリングを行いながら、リスク対応へ取り組んでいます。

毎期初においてリスクの再評価や網羅的なリスクの洗い出し・特定を行い、管理体制の有効性や主要リスクから重点取り組み課題を定めた上で、各委員会において定期的にレビューを行い、再評価、対策の実施を行うPDCA体制としています。

 

Business Continuity Plan (大規模災害や新型感染症発生時における事業継続計画):
当社グループでは、自然災害(首都圏直下型地震や洪水など)や新型インフルエンザを含めた感染症による機能不全を想定したBCP(Business Continuity Plan)を策定しています。人命の尊重を第一とし、その上でライフラインを支える社会インフラの一翼を担うものとして、内外地店所への業務移管や、在宅勤務などによる重要業務の継続を図っています。
また、災害により電子データが滅失しないよう遠隔地にバックアップデータを蓄積しています。特に、首都圏直下型地震に関しては、事前にその規模や被害をシミュレーションした上で、定期的な避難訓練やBCP強化を行い、災害レジリエンス向上に向けて全社的に取り組んでいます。新型コロナウイルス感染拡大に伴う対策に対して、在宅勤務体制の拡充やオフィスでの感染予防策の徹底(飛沫防止パネル設置、3密防止の社内ガイドライン等)を行い、船内・乗組員の安全確保に対しては、乗船前の体調管理・社命による乗船前隔離・PCR検査等の実施や必要物資(防護服・フェイスガード・マスク代・消毒液等)の確保・供給といった乗組員側の対策に加えて、船内にウィルスを持ち込ませない対策として、陸上スタッフによる訪船活動を禁止し、業務上やむをえず訪船しなければならない場合にはPCR検査を受診して陰性を確認した上で訪船するという対策を講じております。

新型インフルエンザ等対策業務計画:
当社は、新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成二十四年法律第三十一号)に定める指定公共機関ですが、同法は指定公共機関に対し、事業の実施に関し適切な措置を講ずること、新型インフルエンザ等が発生したときにも国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるよう業務を継続することを求めています。また、同法の規定により、指定公共機関は、その業務を実施するに当たり、新型インフルエンザ等対策に関する業務計画を作成し内閣総理大臣に報告するとともに、要旨を公表することが求められています。
この規定に従って当社は「新型インフルエンザ等対策業務計画」を定めましたが、その要旨は次のとおりです。

情報セキュリティ対策:

当社グループは、世界の経済活動を支える物流インフラとして、安全・安心な海上輸送および物流サービスを提供するため、情報セキュリティの確保と向上へ対策を講じています。
近年のサイバー攻撃は、多種多様化を極め、局所的な対応や製品導入のみでは万全の防御が果たせず、不正アクセスによる情報の漏洩、ウイルス感染によるシステム停止等で企業活動に多大な影響を及ぼすケースが増加して おります 。
当社グループでは、情報セキュリティ対策として、1つの施策に依らずセキュリティ対策を多層化することで、攻撃を未然に防ぎ、セキュリティ事案発生時には早急に異常発生を「検知」し、影響を最小限にとどめる為の「対応」「復旧」 の強化を図っています。
また、情報の保護を目的とする「情報管理」、サイバー攻撃に対するシステム・ネットワークの防御を中心とする「サイバーセキュリティ」、そしてオフィス・ターミナル等のファシリティにおける不正アクセスを予防する「物理セキュリティ」の3つの視点より情報セキュリティ対策を講じています。
特に、海事サイバーリスクマネジメントへの取り組みとしては、当社グループの船舶管理会社と当社船舶に対して、一般財団法人日本海事協会からサイバーセキュリティーマネジメントシステム(CSMS)の認証を取得し、その他船舶での認証取得を進めております。「安全」は海上輸送を主軸とする当社グループの事業の根幹を成すものであり、サイバーリスクへの対応を強化することで、より安全で最適な輸送サービスを提供して参ります。
さらに、グループ役職員における情報セキュリティへの意識向上のために、セキュリティ教育も実施しております。

環境保全・気候変動対策:
当社グループは、人々の生活や経済を支えるライフライン・インフラとして持続可能性(サステナビリティ)の重要性を強く認識しており、環境保全・気候変動に関連したリスクや機会に対応すべく、“K”LINE環境ビジョン2050を策定しております。
2015年3月に策定しました“K”LINE環境ビジョン2050の中で、創立100周年(2019年)に向かって定めたマイルストーンの多くを達成しましたが、
激変する世界を見渡し2050年のゴールの一部を見直すとともに、2030年に向けた新たなマイルストーンを設定しました。
また、「目指す未来(2.0℃未満シナリオ)」と「想定すべき未来(4.0℃上昇シナリオ)」の2つのシナリオに基づき、当社グループ事業に対する影響・リスクや機会を整理・分析の上、事業計画・戦略策定、施策検討を行いました。

▶気候変動に関するシナリオ分析については、以下をご参照願います。(環境ビジョン2050)
https://www.kline.co.jp/ja/csr/environment/management/main/00/teaserItems1/0/linkList/0/link/KLINEEvisionjp2020v3.pdf

上記の事業計画・戦略策定、施策検討を踏まえ、自然エネルギーを利用する自動カイトシステム Seawing の導入等、様々な環境保全への取り組みを行っております。

▶当社グループの環境保全への取り組みについては、以下をご参照願います。(環境保全への取り組み)
https://www.kline.co.jp/ja/csr/environment/efforts.html

リスクリターンと資源配分(ポートフォリオ)の考え方

当社は、安定収益型事業の維持・拡大と市況影響型事業における競争力の強化、戦略的成長分野の投資拡充といった事業ポートフォリオ転換の実現と、それらを通じた企業価値向上を目指し、2017年10月に以下2点を軸とした経営管理の高度化を公表しました。

①事業リスク総量管理:想定最大損失額を連結自己資本の範囲内にコントロールし、適正な投資規模による「安定性」と「成長性」を両立させます。事業リスク量(=想定最大損失額)は、事業特性を踏まえながら、統計学的手法を用いて計測します。
 

事業におけるリスクは各種多様です。事業リスクリターン管理は、自己資本毀損に至る「損失発生リスク」を対象にしています。事業リスクリターン管理対象外の事業におけるリスクは、各事業ユニットがコントロールの上、全社管理は危機管理委員会及びその下部組織でマネジメントする社内体制をとっております。
 

②事業評価指標の刷新:事業リスクに見合うリターン確保を重視した投資・事業評価指標("K"VaCS/"K"RIC)を導入し、それらを用いて最適な事業ポートフォリオへ転換します。