2021年8月23日
川崎汽船株式会社

 

 川崎汽船株式会社(以下、「当社」)は、ジクシス株式会社と86,700㎥サイズのVLGC(Very Large Gas Carrier)(以下、「本船」)の定期傭船契約を締結しました。

 

 本船は、当社のLPG運搬船では初となるLPGを主燃料とする環境負荷を低減した次世代型LPG/アンモニア運搬船として当社が川崎重工株式会社に発注したもので、2023年夏頃に同社坂出工場で竣工予定となっています。

 

 本船は、LPGを燃料利用できる二元燃料(Dual Fuel)機関を採用し、且つ優れた燃費性能を発揮するデザインとなっており、従来の重油燃料に比べ、温室効果ガス(GHG)である二酸化炭素(CO2)の排出を約20%削減、大気汚染の原因となる硫黄酸化物(SOx)の排出を90~100%削減、窒素酸化物(NOx)の排出を10~15%削減を見込む次世代型環境対応船となっています。
また、IMO(国際海事機関)が定めるEEDI(エネルギー効率設計指標)において、2022年以降の契約船に求められるPhaseⅢ(CO2排出量30%削減)も先んじて達成します。(注1)

 

さらに本船は脱炭素化に向け今後需要の増加が予想されるゼロエミッション燃料として、また水素を輸送する手段として期待されるアンモニアを積載する事が可能な液化アンモニア輸送兼用船となっております。

 

 当社は、環境に関わる長期方針「環境ビジョン2050」(注2)にて温室効果ガス(GHG)排出削減目標を定めており、国内外の顧客や関係省庁の協力を得て、温室効果ガス(GHG)削減に向けた取り組みを推進していきます。

 

本船の概要は以下の通りです。

 

<本船概要>
全長         :約230.00メートル
型幅         :約37.20メートル
型深さ        :約21.9 メートル
タンク容量  :86,700㎥

 

(注1) EEDI、SOx 規制、NOx 規制 について
https://www.kline.co.jp/ja/csr/environment/regulation.html

 

(注2)『“K” LINE 環境ビジョン2050』は、当社が2015 年に策定した環境に関わる長期指針。2020年6月の改訂により、国際海事機関が定める2030年目標である「CO2排出効率2008年比40%改善」を上回る「同50%改善」という目標を設定しています。
https://www.kline.co.jp/ja/csr/environment/management.html#002