2023年3月28日
一般財団法人エンジニアリング協会
川崎汽船株式会社
日本ガスライン株式会社
国立大学法人お茶の水女子大学

 

 本日2023年3月28日、液化CO2輸送実証試験船の進水式が三菱造船株式会社下関造船所(山口県下関市)にて行われました。
 進水式では経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」)に加え船主の山友汽船株式会社など関係各社から参加者臨席のもと、本船の船舶管理・運航を担当する日本ガスライン株式会社(以下、「日本ガスライン」)石﨑代表取締役会長御令室の石﨑典子様により支綱切断が行われました。
 本船は2023年後半に竣工予定で、NEDOが2021年度から実施している「CCUS 研究開発・実証関連事業/苫小牧における CCUS 大規模実証試験/CO2 輸送に関する実証試験/ CO2船舶輸送に関する技術開発および実証試験」(以下、「本実証事業」)において、一般財団法人エンジニアリング協会(以下「ENAA」)が研究開発を行う液化二酸化炭素の舶用タンクシステムを搭載し、液化CO2輸送実証試験に従事します。

 

<進水式の様子>

(船の進水の様子)

(記念撮影)

 

 本実証事業船の研究開発・運航を担うENAAと川崎汽船株式会社(以下「川崎汽船」)、日本ガスライン、国立大学法人お茶の水女子大学、(以下「お茶の水女子大学」)の再委託事業者各社は、輸送実証に向けた準備と研究開発を実施しております。
 ENAAは、液化二酸化炭素の舶用タンクシステムを搭載した実証試験船の運用開始に向けこれまで円滑に研究開発を推進しており、引き続き船舶による液化 CO2 輸送技術や舶用タンクシステムの研究開発・実証試験の企画、評価、解析及び船舶関連の総括を担います。
 川崎汽船は、2022年度に実証試験船安全性評価の為のリスクアセスメントを実施し、実証試験船のオペレーションマニュアル策定の準備を進めています。
 日本ガスラインは、実証試験船の船舶管理・運航のための計画立案を進めると共に、実証試験船での CO2の温度、圧力、流動等のデータ計測を実施するための準備として、自社所有LPG船でのデータ計測と分析を実施しております。
 お茶の水女子大学は、CO2の状態および相変化制御に関する 基礎基盤研究を遂行し、安全な輸送検討に必要な情報を提供します。
 ENAA、川崎汽船、日本ガスライン、お茶の水女子大学の 4 者は本実証事業を通じてカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

<液化 CO2輸送の実証試験船イメージ>

(三菱造船株式会社提供)
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(三菱造船株式会社提供)

 

【液化 CO2輸送船の主要目】 
タンク容積 :1,450 ㎥ 
船長 :72.0m
船幅 :12.5m
喫水 :4.55m

 

【関連リリース】
2021年6月22 日付:CO2 船舶輸送に関する研究開発および実証試験参画について
https://www.kline.co.jp/ja/news/carbon-neutral/carbon-neutral-20210622.html

 

2022年 2月2日付:世界初の CCUS を目的とした液化 CO2 輸送の実証試験船建造決定
https://www.kline.co.jp/ja/news/carbon-neutral/carbon-neutral-20220202-1.html

 

2022年10月7日付:NEDO 液化 CO2 輸送実証事業における実証試験船起工
https://www.kline.co.jp/ja/news/carbon-neutral/carbon-neutral-20221007.html