2022年10月7日
一般財団法人エンジニアリング協会
川崎汽船株式会社
日本ガスライン株式会社
国立大学法人お茶の水女子大学

 

 本日2022年10月7日に、2023年12月に竣工予定で掲題事業に提供される実証試験船の船体の起工式が三菱造船株式会社下関造船所(山口県下関市・以下、「三菱造船」)において執り行われました。

 

本船は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が 2021年度から実施している「CCUS 研究開発・実証関連事業/苫小牧における CCUS 大規模実証試験/CO2 輸送に関する実証試験/ CO2船舶輸送に関する技術開発および実証試験」(以下、「本実証事業」)において、一般財団法人エンジニアリング協会(ENAA)が研究開発を行う液化二酸化炭素の舶用タンクシステムを搭載し液化 CO2輸送に従事する実証試験船となります。

 

 午前9時30分から始まった起工式は、実証試験船の本事業への提供を請け負った山友汽船株式会社立会いのもと、三菱造船株式会社の関係者が工期中の安全と無事の竣工を祈願し、日本ガスライン株式会社、川崎汽船株式会社も列席いたしました。

 

 一般財団法人エンジニアリング協会と再委託事業者各社(川崎汽船、日本ガスライン、お茶の水女子大学)は、輸送実証に向けた準備と研究開発を実施しております。
 一般財団法人エンジニアリング協会は、液化二酸化炭素の舶用タンクシステムを搭載した実証試験船の運用開始に向けこれまで円滑に研究開発を推進しており、引き続き船舶による液化 CO2 輸送技術や舶用タンクシステムの研究開発・ 実証試験の企画、評価、解析及び船舶関連の総括を担います。
 川崎汽船株式会社は、今年度実証試験船安全性評価の為のリスクアセスメントを実施する計画を進めており、実証試験船のオペレーションのマニュアル策定に貢献します。
 日本ガスライン株式会社は、実証試験船の船舶管理・運航のための計画立案を進めると共に、実証試験船での CO2の温度、圧力、流動等のデータ計測を実施するための準備として、自社所有LPG船でのケーススタディを実施しております。
 国立大学法人お茶の水女子大学は、CO2の状態および相変化制御に関する 基礎基盤研究を遂行し、安全な輸送検討に必要な情報を提供します。
 一般財団法人エンジニアリング協会、川崎汽船株式会社、日本ガスライン株式会社、国立大学法人お茶の水女子大学の 4 者は本実証事業を通じてカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

 

<起工式の様子>

(左から、川崎汽船株式会社 金森聡執行役員、

日本ガスライン株式会社 邑松泰宏社長、石﨑正史会長、

三菱造船株式会社 森宏司執行役員、

山友汽船株式会社 望月正信社長)
 

<液化 CO2輸送の実証試験船イメージ>

(三菱造船株式会社提供)
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(三菱造船株式会社提供)


【液化 CO2輸送船の主要目】 
タンク容積 :1,450 ㎥ 
船長 :72.0m
船幅 :12.5m
喫水 :4.55m


【関連リリース】
2021 年 6 月 22 日付:CO2 船舶輸送に関する研究開発および実証試験参画について
https://www.kline.co.jp/ja/news/carbon-neutral/carbon-neutral-20210622.html  


2022 年 2 月 2 日付:世界初の CCUS を目的とした液化 CO2輸送の実証試験船建造決定

https://www.kline.co.jp/ja/news/carbon-neutral/carbon-neutral-20220202-1.html