【セグメント別通期業績予想】

Q-1:コロナ禍影響額が通期300億円とのことですが、そのうち上期の影響額はどの程度だったのでしょうか。また、前回第1四半期公表時の同影響額は380億円でしたが、80億円改善している要因は何によるものなのでしょうか。加えて来期に向けて、コロナ禍影響はどの程度剥落すると認識されているか教えてください。

 

A-1:コロナ禍による通期影響額300億円の内訳は、上期が7割程度、下期が3割程度と見ており、多くが上期に出てくるものと認識しております。また前回公表の380億円から300億円への改善については、主に当初見込んでいたコンテナ船事業にかかる影響が想定よりも軽微で済んだことが一つの理由になります。来期以降のコロナ禍影響については、具体的な数字は現時点で試算しておりませんが、売上の面では、自動車船やドライバルクにて10%程度、積高や売上高等に影響を受けるかもしれません。例えば、歩留まりが10%とすると、そのうちの10%程度は、収益が悪化する可能性があり得ると思っています。

 

 

Q-2:コロナ禍影響額300億円のセグメント毎の内訳があれば教えてください。

 

A-2:セグメント別のコロナ禍影響については、全体の3分の1がドライバルク、4割相当が自動車船、残りがその他のエネルギー資源、近海・内航、物流です。

 

 

【その他】

Q-1:コンテナ船事業、ONE社について、先日の他社の説明では12月の年末から1~3月にかけては運賃水準も上期の後半の水準からは下落と見ているなどやや保守的に見ていらっしゃるように思いますが、現状、足元では、運賃市況、荷動き共に北米航路を中心に堅調に推移していると思われ、現時点で、計画対比で上振れているのかどうか、またどのように認識されているか教えてください。

 

A-1:ONE社については、第4四半期は、中国の春節等々の季節要因や、新型コロナウイルス再感染拡大への懸念から、数字はかなり保守的に見ていると思います。現時点で10~11月については、積高をしっかり確保した上で、運賃水準は高止まりしており、確かに想定より上振れていますが、これが11月いっぱいまで継続するのか、あるいは12月に入ってもなお運賃水準が上昇するのかどうかが、まず目先の注意すべきポイントと思っています。年明けについては、ある程度”固め”に見ざるを得ないと考えております。

 

 

Q-2:ドライバルクセグメントとエネルギー資源セグメントについて当期はコロナ禍影響もあり非常に苦戦したと思いますが、来期の収益レベルの目線について、当期実施されている減船・返船などの収支改善も合わせて、どれぐらいの目線で見ておけばよいのでしょうか。

 

A-2:来期につきましては、ドライバルクセグメントは、当期下期は黒字に回復しますので、市況影響がどの程度残るのかは分かりませんが、少なくとも単純にその2倍を超えるところを目線としたいと思います。エネルギー資源セグメントは、今回、一過性要因がなければ、当初公表の通り+40億円強の経常利益ということでしたので、現段階では、来期はそれにプラスアルファという利益水準を見込んで取り組んでいるところです。