【コンテナ船】

Q1:第2四半期のコンテナ船の経常損益予想は、第1四半期の経常利益61億円より若干低い49億円とされています。第2四半期は繁忙期にも関わらず第1四半期より減少すると予想された理由を教えてください。

A1:第1四半期を振り返ると、北米往航の短期運賃市況は当初の想定より下振れていましたが、欧州航路の復航貨物の市況がよかったこともあり、ほぼ想定通りの経常利益61億円という結果になりました。第2四半期は、第1四半期に上方修正要因の欧州からの復航貨物の運賃市況が平常化し、第1四半期に比べると下がることを織り込んでおります。また、昨年実施したコンテナ船の構造改革及び引当金等の効果が、第1四半期は第2四半期より厚めに計上されており、第2四半期49億円、上期合計110億円という計画となりました。

 

Q2:コンテナ船業界は更なる再編が進んでいますが、業界に与える影響について教えてください。

A2:コンテナ船業界の再編は、ここ2年ぐらいの間に、それ以前には想像もしなかったスピードで進んでいます。最近では7月に中国コスコによる香港OOCLの買収が発表されていますが、数年前にも何度か話が出ており、大きな驚きはありませんでした。また、コスコとOOCLの2社は現在、オーシャンアライアンスという同じアライアンスに所属しており、今回の買収によってアライアンスの組み換えには恐らく発展せず、影響は軽微であろうと思っています。

 

Q3:コンテナ船の構造改革及び引当金等による今年度の収支への影響額が202億円とのことですが、上期下期や、四半期では、どういった配分になっているのか教えてください。

A3:上期、下期では、ほぼ等分、第1四半期、第2四半期では第1四半期が少し多めになります。

 

【ドライバルク】

Q1:ドライバルクの足元の市況を見ると、力強さはなく、むしろ悪化傾向との印象ですが、第2四半期以降の前提を変えなかった理由を教えて下さい。

A1:第1四半期全体の流れを見ると、BDIでは、期初1,200程度から始まり800程度まで落ち、現在、900台後半まで戻しています。荷動きは中国の鉄鉱石の輸入が昨年同期比10%近く増えていることもあり、比較的好調を持続しています。しかしながら市況が多少上がったが故に、スクラップにブレーキがかかったような状況で、上値が重くなっています。上期は、当初想定より若干下振れているものの、大きなずれはなく、現状南半球の穀物が動き始め、秋からは北半球でも動き始めます。そして、ケープサイズは第3四半期からが本格的な回復期に入ることもあり、今のところ、市況前提を見直す必要はないと見ております。

 

【海洋資源開発】

Q1:先日発表されたガーナ沖油ガス田向けFPSO案件についてですが、今後このような案件を拡大していくのか方向性を教えてください。

A1:4月に発表した中期経営計画で、次世代の成長・中核事業の1つとして、エネルギーバリューチェーン事業の育成を掲げております。今回のFPSO案件は、上流の案件になりますが、上流以外にもいわゆる下流、ガスの受け入れや小口輸送、そして、LNG燃料事業等これらの案件を成長事業と位置付け積極的に取り組んでおります。

 

【その他】

Q1:前年同期比の経常損益変動要因として、構造改革および引当金等の影響額として92億円をあげていますが、その内訳を教えてください。

A1:約2/3が引当金の影響額、残り約1/3がその他になります。

 

Q2:今期は無配ということですが、今後の復配の条件をどのようにお考えなのか教えてください。

A2:現状、当社が最も注力すべき優先課題は、新中期経営計画の施策を一つ一つ実行し、財務体質改善と事業基盤の安定化を進めることだと認識しています。それが達成できた暁には、新たな局面が来ると思います。