【コンテナ船】
Q1.2016年度コンテナ船の210億の増益要因のうち、1万4,000TEU型コンテナ船投入効果は約80億円という話ですが、これの2015年度の効果について教えてください。
A1.1万4,000TEUコンテナ船5隻投入による収支改善は年額で約100億円、2015年度の効果は5隻が前期に順次投入されたことから、その半分の約50億円でした。先に説明しました2016年度のコンテナ船のコスト削減165億円の半分の約80億円の配船合理化効果には、この収支改善効果約50億円が含まれています。
Q2.コンテナ船の年間、半年契約の契約更改状況および、今期のスポット契約比率についての考え方について教えてください。
A2.北米、欧州、年間契約交渉はかなり進んできています。残念ながら運賃水準はスポット市況の低迷を受け、どちらも対前年比で値下げの更改が多くなっています。ある程度の収益を確保できない運賃レベルの貨物は深追いしない方針としており、結果的には北米の年間契約は昨年度の50%強から40%位まで減ると見ています。欧州は、昨年同様2割程度を見込んでいます。
Q3.アライアンスの再編についての考え方を教示願いたい。
A3.CMA-CGM、COSCO、EVERGREEN、OOCLの4社が来年から新コンソーシアムCCEOを組むことが発表されました。もう一つはMAERSKとMSCの2Mです。新コンソーシアムが組まれる結果として、当社が入っているCKYHEからはEVERGREEN、COSCOが離脱する旨の発表がされています。G6からはOOCL、CMA-CGMに買収されるAPLの2社が抜ける状況になっています。このような状況の中で、当社としての最適の新体制作りを現在色々と検討しているところです。当社の体制に関する発表にはまだもう少し時間がかかると思いますが、2017年春のサービス体制について、現状特に大きな懸念事項はございません。
Q4.今考えているアライアンスの規模はどのようなイメージとなりますか。
A4.現在検討中の様々なシナリオの中で、どういう組み合わせになるのかによって自ずとその規模は決まって来ます。その結果次第ということでしょう。
【全体】
Q1.今回の中計の見直しで設備投資を1,000億円下げていますが、成長より安定収益への投資の方の削減額が大きいのはなぜなのか教えて下さい。特に自動車船は前期より2隻減らす様ですが、これは単に投資の先送りなのか、それともマーケットの中長期の見通しに対する見方が変わったのか、確認させてください。
A1.見直し前の中計では、ドライバルクの中小型船隊は規模を維持もしくは若干増やすところを、今回思い切って減らすこととしましたので、この辺の代替投資の金額が大きく減りました。また、構造改革における売船が投資キャッシュフローのマイナスとなり、この2つの要因で大きく減少しました。成長への戦略投資についてはケープの増強等を予定していましたが、こちらが一旦棚上げとなり減っています。自動車船については、隻数を数えるタイミングの問題で2隻少なくなっていますが、投資計画に変更はありません。
Q2.配当方針について、今年度の配当は現段階では未定とし構造改革を優先するということですが、未定が変わり、配当が出てくるきっかけとなるものは何でしょう。構造改革が思ったよりも早く進めば、速やかに配当されるという理解でよいですか。
A2.構造改革の進捗および収支の大きな改善がやはり前提となります。