【コンテナ船】

Q1.第4四半期の運賃想定を教えて下さい。
A1.北米欧州共に第3四半期実績より1~2ポイント改善することを前提としています。

Q2.現在の運賃と需給の状況について教えて下さい。
A2.1月の値上げは今のところ計画通りに推移しています。
  この時期になると荷量が減って下げ圧力がかかるのが例年の傾向ですが、
  それなりの水準を維持しています。
  特に北米東岸向けは、西岸を避けて東岸経由の要望が強く、運賃は一段と高い状況です。
  コンテナ船全体の需給状況は、係船率も既に1%程度しかない状態ですので、
  余剰船は相当程度解消され、船腹需給はバランスしてきています。

Q3.今後の運賃動向について教えて下さい。
A3.今後は、2月18日の旧正月ピーク前に値上げを予定しており
  旧正月後は貨物の落ち込みに伴う運賃調整が入る可能性が高いです。
  但し、今年の旧正月は2月18日と例年より遅いタイミングなので、
  値下げがあったとしても今期の収支に対する影響は限定的だと見ています。

Q4.北米西岸混乱によるコストの面での悪影響は出ていますか?
A4.去年の段階で大きな遅延が生じていましたが、今年になって状況は
  一段と悪化しており、サービス維持のため急遽4隻の短期用船を
  投入するなど大きな額の追加費用がかかっています。

Q5.欧州航路の年間契約の交渉状況について教えて下さい。
A5.1月に更改された欧州のお客様との契約は去年よりは改善はしているものの、
  大きな改善はなかったと聞いています。

Q6.第3四半期経常利益87億円が、第4四半期に3億円に減少する理由を教えて下さい。
A6.80億強の減益理由は、まず為替差益が第3四半期に20~30億発生しており
  一方で第4四半期には織り込んでいないこと、次に第3四半期に北米のシャーシ
  売却益を30億円ほど計上したけれども第4四半期にはないということ、
  第4四半期の季節要因としての積高減と北米西岸遅延の追加コストの織り込み、
  以上です。


【ドライバルク】

Q.来年度のケープサイズバルカーのスポットエクスポージャーはどれ位を予想していますか?
A.1割程度の見込みです。


【海洋資源開発及び重量物船】

Q1.オフショア支援船事業が今回為替評価損で悪化していますが、営業段階で利益は出ていますか?
A1.ノルウェーでオフショア支援船事業をしている“K” Line Offshore社では営業利益は出ていますが、
  為替評価損が営業外で発生した結果、経常利益は赤字となっています。

Q2. 原油価格の下落によって来期の営業赤字に陥ることはないですか?
A2. シェールガスのリグの稼働数は減っていますが、“K” Line Offshore社が主に運航している
北海エリアのリグ稼働数は変わっていません。油価の低下に伴い合理化の要請はありますが、
来期の営業利益の赤字までは見込んでおりません。


【全体】

Q1.消費燃料油の平均単価が現在の市況レベルになるのは何時ごろですか?
A1.燃料油価格は移動平均で算出されるため補油から2ヶ月位経つと消費ベースに移ります。
  大体4月くらいから足元の市況価格が反映されると思います。

Q2.第3四半期累計で営業外に生じている70億の為替差益にいて内容を教えて下さい。
A2.主なものは、コンテナ船と不定期専用船で100億強の差益、その内20~30億がコンテナ船です。
  一方、オフショア支援船で40億強の差損が生じています。

Q3.第4四半期では為替の評価差損を見込んでいますか?
A3.12月末の為替レート120.55円に対し、3月末は118円を想定しており、
  円高による為替評価差損を30億程度見込んでいます。

Q4.第4四半期の特別損失にはどのようなものを織り込んでいますか?
A4.税制改正に伴う繰延税金資産の取り崩し約40億、それに加えて
  将来の用船料負担軽減の為の構造改革費用を100億前後見込んでいます。

Q5.来期の増益要因は、為替、燃料油以外で何がありますか?減益要因も教えて下さい。 
A5.コンテナ船は14000TEUが5隻出揃う下期から収支改善効果を期待しています。
 自動車船も背高重量貨物に対応できる最新鋭省エネ大型船が出てくるので大型船効果を期待しています。
 また、タンカーの市況が改善し黒字になりましたので来年は増益要因になると思います。
 減益要因はバルクだけだと思います。