(コンテナ船)

 

Q.
上期と下期の比較で予算を作るにあたって、運賃はあまり上がらないという
想定で作られているのか、ある程度値上げを折り込まれているのか。

A.
現在消席率もピークに差し掛かっており、運賃は欧米・南米ともに
上がってきています。そうした動きを踏まえて一定の部分は盛り込んでいます。
9月のピークを過ぎた以降での運賃修復は想定していませんが、現在の
運賃レベルは十分ではありませんので、タイミングを見て改善を図る
ということになろうかと思います。

 

Q.
コンテナ船の運賃について、欧州向けが第1四半期の前年同期比54%減に対して、
上期は45%減とそれほど大きな改善があるようには見えない。
下期でかなりマイナスが縮小しないと200億の赤字には止まらないのでは。
要は下期でのかなりの運賃改善に依存した計画になっているのか。

A.
ご質問の内容は、経常利益が上期▲380億円より下期▲200億円へ、180億円改善するの
はなぜかということだと思います。運賃については7月に入って全航路に渡り
修復が進んでいます。それから8月のピークシーズンに向けての運賃修復もあり約100億円が運
賃修復により下期に効いて来ると想定しております。残りの80億については、季節的な荷動き変動
に対する合理化、またアライアンスベースでの合理化その他を含めた、
約50-60億円が主な改善要因となります。

 

Q.
運賃がある程度回復しても、そうすると今まで停めていた船が戻ってきたり
新造船が出てきたりして、また運賃が下がる恐れもあるのではないか。

A.
その点については非常に危惧しています。恐らく荷動き自体は伸びてくると
思うのですが、更に新造船の供給が入ってきます。対応を間違うと
今のようなマーケットを脱するのに3年から4,5年はかかる可能性もありますから、
気を引き締めていかなくてはいけないと思います。
このまま赤字を垂れ流すような状況が続けば、金融が非常に厳しくなってきており
世界のオペレーターの中で、ギブアップするところが出てくるかもしれない、
と思っています。オペレーターの方も運賃を上げなければいけないというかなりの
切羽詰ったところまで来ている、そのようなレベルではとてもやっていけないと
いうことだと思います。

 

Q.
説明用資料スライドP.18にあるコスト削減計画の収益改善策の中で、配船合理化と
傭船料の改定・キャンセルとそれぞれ増やしているところと減らしているところがあるが、内訳を教え
ていただきたい。

A.
もう一段の配船合理化をやろうと考えておりその部分がこの中に入っています。こちらが50億円位
です。運航経費の方の削減は、順調にこれを若干上回る位のペースで進んでいますおり、110億円
は到達可能だと考えております。傭船料の改定で数字が減っているのは、交渉が当初の予定通り
進んでおらず、最新数字に置き換えたということです。

 

Q.
現在のコンテナ船の係船数と、今期最大どれくらいの係船を考えているか。

A.
ただいま係船している船は全部で3隻です。停船は5-6隻ありますが、航路の合理化を
進める上で若干減ったり増えたりします。もう全く使わないという目処が立てばすぐに
停船から係船へ切り替えていきます。

 

(バルク船)

 

Q.
現時点でのフリー船比率についてどうなっているか。以前の説明によると若干絞っているような状
況だったと思うが変わっていないのか。

A.
全体で現在160隻運航しておりますが、35隻位がフリー船ではないかと把握して
おります。約2割程度になりますが、年初のマーケットが非常に悪かったもので
余剰船を出来るだけ減らそうと、一部売船等も実施しましたので、その分が
若干フリー船が減少している一因になっているかと思います。

 

Q.
ドライバルク市況の下期見方について、他社は上期並みかそれ以上で
市況が推移するという見方をしているが、ケープサイズ等で下期の方が
上期よりも下がるという前提をどういう風に想定して立てたか。

A.
弊社の市況設定は、太平洋ラウンドですが、他社さんの設定は
4航路平均だと思われます。ここのところ太平洋よりも4航路平均の方が高い傾向が
続いておりますので、下期4万ドルと見ている幣社ケープサイズ前提も4航路平均に
置き直すと約4万5千ドルです。それほど他社さんと違いはないと思いますが、
いずれにしても慎重に見ているのは確かです。
ファンダメンタルズそのものは少なくともこの12月までは良好な環境を維持すると
見ております。但し下期は来年の2010年の1-3月を含みますので、この辺りになると、
予測が非常に難しいということから慎重に見ております。
数字的なことを言いますと、今日(2009年7月28日)現在のケープサイズ運賃先物市場で、本年
10-12月の4航路平均が4万6千ドル、来年1-3月は3万7千ドルですので、
これを足して2で割ると4万1千5百ドル、これをある意味念頭におきながらレートを設定しています。

 

(自動車船)

 

Q.
下期黒字化ということだが通期で言うと黒字化なのか。
自動車船の船積み台数は通期でどの程度、特に下期を昨年比でどの程度縮小するという風に見て
いるのか。

A.
荷動きの見方についてですが、第1四半期で約60%減、第2四半期で前年比約50%減と上期で前年
比55%減少ということになりそうです。
一方世界の在庫調整がほぼ完了して、今後は売れた分は出荷するというお客様が多いという傾
向を加味しますと今年の第3四半期は昨年同期比約40%減のところまで回復するのではないかと
見ております。
昨年度は第4四半期に荷動きが急激に落ち込みましたが、今期は第3四半期の回復傾向が第4四
半期にも継続し、同期の積高は昨年比で20%-25%位は増えるだろうと見ております。よって下期
では昨年比80%程度の荷量まで回復してくるという風に見ております。上期は残念ながら赤字の見
込ですが、下期でなんとか挽回をして、通期で黒字を確保するべくあらゆる方策をとって行きたい
と考えております。

 

(エネルギー輸送)

 

Q.
現時点でのフリー船比率についてどうなっているか。

A.
まずLNGですが、現在、共有船を含めると全部で47隻に関与しており、
そのうち2隻相当分をスポットで運航しております。今のところ特に停船等はせずに
何とか短期の商売で動かしております。
油槽船関係ですが、船種別にVLCCが8隻、プロダクト船のLRIIが7隻、LPG船・アンモニア船
5隻、そして、シンガポールで運航しているアフラマックスが14隻あり、
全部で34隻の船隊です。そのうちアフラマックス、LRIIはスポット市況にさらされて
います。

 

(全般)

 

Q.
コスト削減計画の総額が今回450億から580億に変更された点について、もともと上期40%、下期60
%位の削減イメージとの説明であったかと思うが、第1四半期でどれくらいコスト削減が進んだか、進捗
状況について説明願いたい。

A.
コスト削減の全部が全部四半期毎に実施されているわけではないですが、当初の450億円のベー
スで180億円が既に実施済みですので150億円位は第1四半期で実現しているかと思います。

 

Q.
設備投資について、期初の段階だと今期は800-900億円と聞いておりましたが、
見通しの変化、減額等あるか。

A.
現在足元では今期を770億円くらいまで絞り込んでおり、さらに100億円位の絞り込みを計画してお
ります。2010年、2011年については恐らく700億円規模又はそれ以下に抑制できるのではない
かと思っております。

 

Q.
資金繰りについて、今後借り入れや約定返済の予定があると思うが、金融機関
とのやり取りは業績悪化にもかかわらず問題なく進んでいるのか。

A.
資金繰りについては、必ずしも業績が悪化を予想していたわけではありませんが、そういうこともあ
り得べしと言う事で、昨年の暮れから長期借り入れを増やしておりますし、また6月には300億円の
社債を発行しました。一般の銀行から借りる場合でも前広に手当てをしてます。よって少なくとも今
期中の資金繰りについては問題ありません。

 

Q.
期初の営業キャッシュフロー予想は610億円であったが、今回の業績予想の
修正でこれをどれくらいまで見直しているのか。また期初には今期末の有利子負債残高は4,590億
との予想だったが、今期末の有利子負債残高はどの程度になりそうか。

A.
営業キャッシュフローと今期末の予想有利子負債残高ですが、今回の修正した業績前提でキャッシ
ュフローは250億円位のプラス、有利子負債残高は残念ながら増えまして4,950億円位までになると
思っています。

以 上