(コンテナ船について)

 

Q.1
上期コンテナ船の運賃率見通しの数字がB-4-1に掲載されているが、これは燃油サーチャージを除く
ベース運賃か?

A.1
平均運賃の中に燃油サーチャージが入っている。これも含めた数字ということでご理解いただきたい。

 

Q.2
下期の運賃前提をどのように見ているか?

A.2
北米往航について、年間契約であるため下期についてはほぼ従来想定通りのレベルで推移する見込み。北米復航については対前年同期比で 燃油サーチャージの部分を除いた実際の運賃の部分での改善を見込んでいる。
欧州往航については、船腹需給が緩んできており、現在運賃レベルは下降傾向である。
下期についても大きな改善は期待できず、燃油サーチャージの部分を除いた実際の運賃のベースで当初想定よりも対前年同期比が更に悪化すると見ている。

 

Q.3
コンテナ船は第1四半期より第2、第3と悪くなっていく予想されているが、その背景についてご説明いただきたく。燃油サーチャージも取れるという話であれば時間差を考えるともう少し縮小するのでは?

A.3
燃料費の上昇に尽きると言える。
燃料費上昇分を燃油サーチャージでカバーできる割合は第1四半期では50%以下であったが、下期には50%以上に改善する見込みである。しかしながら、前提としている燃料費の値段そのものがかなり上昇しており、例えば上期だけで見ても対前年比単価が270ドル近く上昇する見込みである。そのうちの50%強の部分はサーチャージでカバーできず、上期でも赤字が拡大してしまう。
下期になると単価前提が750ドルとなり、対前年比290ドルくらいの上昇と想定している。上期よりはカバー率は上がっているが、やはり絶対額が大きいと言うことで赤字が拡大してしまう。
また対前年比で見ると一部変動経費の部分、特に北米の鉄道料金が下期に上がると言う要素もありそういった要素も含めるとどうしても下期のほうが赤字が拡大してしまう。

 

Q.4
北米の鉄道料金上昇と言うのは3ヶ月前の説明よりも現時点で何か増えそうだという点があるか?

A.4
北米の鉄道料金についてはベースの部分は変わらないが、燃料サーチャージが別途付くので燃料単価が上昇するとこちらの支払いが増えてくる。燃料費の値上りは勿論船舶による消費分が一番大きいが、それに加えて鉄道やトラック、そういったところにも若干波及してくる。そのため全般的に燃料費の影響が大きくなってきている。

 

Q.5
船腹の供給について今期来期でどのくらい北米航路・欧州航路で伸びる予定か?
またある程度フレキシビリティーあるか?

A.5
北米については現状維持、拡大する計画はない。冬場については例年同様に減便も計画している。
ヨーロッパ向けについては8,000個型船(8,000TEU型船)の第二陣が今年の末から来年にかけて出てくる。一部既に8,000個型が我々のパートナーのヤンミン(陽明海運ー台湾)の船で入っているが、順次第二陣が加わって行くため来年に向かって全体のスペースは増えて行く。今後それを縮小する計画はどうか、真剣に検討している。
具体的に今ここでこういう内容でというところまでは至ってないが、状況が非常に厳しくなることになれば、特に欧州航路の一部、たとえば地中海向けなど若干の見直しをこれからして行く可能性は充分にある。

 

Q.6
通年平均で比べた場合の、主に北米と欧州の往復航の運賃率について平均ベースでどれくらいで見ているか?

A.6
運賃率については、北米往航は燃油サーチャージを含め2008年通期ベース平均運賃は前年比約10%アップ、 同復航については18%程度の値上りと計算している。
北欧州往航については、燃油サーチャージも含めて2%程度、同復航については19%程度の値上りを見ている。

 

(その他海運事業について)

 

ドライバルク

 

Q
ドライバルクのマーケットの前提、ケープで16万ドルとかなり高い水準におかれているが、これだけ強気になれる根拠、またはマーケットが高くなると確信できる材料があればお教えいただきたい。

A
ケープサイズで我々の置いた16万ドルは、現在のトランスパシフィック(太平洋水域)とトランスアトランティック(大西洋水域)のマーケットレベルの平均値である15万5千ドルより若干高目である。
これまでは中国、それも製鉄業界が牽引力となりケープサイズのマーケットを底上げしてきたが、足元の状況は鉄鉱石の値上げを懸念した前倒し輸入により、中国での鉄鉱石の在庫が積み上がってしまった為、比較的需要が弱いと考えている。それがオリンピックを境にしてまた需要が戻るであろうという予測もある。このように在庫が積み上がっている現在のような時期に平均15万5千ドルレベルでいるということは、それ自体大変高いレベルであり、このような状況でも現在のマーケットレベルが底になっているというのは先行きがかなり期待できると思い16万ドルを設定した。
(注:従来、弊社ではドライバルク マーケット実績・前提をご説明する際、大平用水域の数値にてご説明申
し上げておりましたが、今回の説明会では下期のケープサイズ マーケット前提を大西洋水域
と太平洋水域の平均値に基づきご説明申し上げました。同平均値は太平洋水域より3万ドル
ほど高いレベルとなっております。)

中小型船も同様。ケープサイズが主導でこのマーケットは動いているためケープサイズが良くなるとそれに引っ張られるように中小型船も良くなっていくということであり、我々としては16万ドルも適度なレベルの設定と見ている。

 

LNG新規ビジネス

 

Q
第一四半期の決算とは離れてしまうが、LNG新規ビジネスについて中小ガス田の事業の見通しは?
今のLNG価格が続けば相当高収益が見込まれると思うがどういう考えを持っているか?

A
FLEX社への投資案件についてこの先将来どうなるかについては、現在4隻を三星重工に発注しているが、当社が全て投資の決定権を持っている訳ではないので、FLEX社がどうするかということに関わってくるため当社の一存では決められない。
FLEX社のビジネスモデルについては、簡単な言い方をしてしまうと今までの所謂プラント型つまり海底にパイプラインを敷設して生ガスを陸に持ってきて陸上で液化するやり方ではコスト割れして、採算が取れなかった中小ガス田開発に適している、開発できなければゼロであったものが事業化できるビジネスモデルになっているので、全てが上手く行けばかなりの収益をあげることが出来る。上流の権益、洋上でLNG生産をする、さらにLNGの販売に入っていく、という全体に関わっていく案件になるため、そういう意味では収益機会としては相当期待できるものがあると思っている。

 

重量物船

 

Q
重量物船の事業について現時点で大体どれくらいの収益寄与になっているか?

A
大体売上げで300億円弱、現在の収益規模で20億弱くらいの収益になっている。
将来的には売り上げ500億程度、収益50億に近い規模になれば良いと思っている。

以 上