決算説明にお越し戴きまして有難うございます。
私の方から概要を手短にご説明しまして、できるだけ多くご質問の時間を取りたいと思っております。

 

A-1. 第3四半期決算概要

それではスライドのA-1 第3四半期決算概要をご報告致します。
本年度の9ヶ月累計では、
売上高 9,180億円、
営業利益 241億円
経常利益 292億円当期純利益 157億円
期中平均為替レートは98円54銭
燃料油価格は626ドルということで、隣に昨年の前年同月との比較を書いております。

 

売上高は、円安の効果もあり、大幅に伸びました。
それから、営業利益につきましても、勿論円安の効果もありますが、事業部門の改善もあり
こちらも135億円 前年同期比でプラスになっております。
経常利益も同様に186億円の前年同期比 増ということでございます。
当期純利益につきましては、些か営業、経常に比べると見劣りしますが、63億円の増ということです。
為替レートにつきましては、前年同期と比べますと、18円79銭 平均で円安。
燃料油価格は52ドル パー・トンの低下で、この2つの要因が収益の押し上げに寄与した
ということです。
その下、部門別の実績がございますが、コンテナ船は上期は黒字でしたが、第3四半期は
ご承知の様に運賃がかなり下がりまして、残念ながら26億円の赤字ということで、9ヶ月累計では
11億円の赤字でございます。
前年同期と比較では40億円悪化したということですが、世界の色々なコンテナ専業社と比べますと、
勿論ビジネスサイズが小さいということはありますが、私共の赤字の額は、他社と比較しますと
これはもう大変健闘していると言えるんじゃないかと思います。
次に不定期専用船ですが、売上がかなりこちらも伸びまして4,285億円、経常利益343億円ということで、前年同期比大幅に増加、249億円の対前年同期比では上振れになっております。
その他のセクターでは、海洋資源及び重量物とありますが、こちらは前年同期より若干悪くなって
おりましたが、こちら後程説明がありますが、重量物船が非常に市況の運賃市況の低迷により、
現在は苦しい状況にあるということです。
ということで、部門別は以上の通り。

 

このスライドに主な財務指標がございますが、12月末自己資本が3,987億円ということで、
当面の目標にしております4,000億円にあと一歩ということでこれは大きく改善、
現預金につきましても、現在12月末は2,368億円ということで前年同期と比べますと、こちらも
現預金を厚く今手元においております。
ただ有利子負債につきましては、これは削減の方向ということで方針自身は変ってないのですが、
色々出入りがありまして、若干、249億円増えて6,548億円ですが、来年色々償還があるので、
こちらは自然に減って行くということになります。
ということでデット・エクイティー・レシオ、ネットのデット・エクイティー・レシオ、いずれも大幅に改善し、
自己資本比率も再び31.1%、30%超を回復致しました。

 

それからご参考までにフリーキャッシュフローですが、営業キャッシュフローは9ヶ月で786億円、
投資キャッシュフローは抑えに抑えて149億円ということで、フリーキャッシュフローは637億円です。
第4四半期の分も合わせると、かなり大幅にフリーキャッシュフローが今年は黒字になるということで、
経営計画以上の進捗状況という風に見て戴ければと思います

 

あとは為替の変動、燃料油価格の変動の損益に与える影響が、ここに書いてある通りです。
それから一番下に2013年度特別損失の内、引当金繰入計上57億円というものがございますが、
これは既に公表致しました通り、公正取引委員会の事前通知というものにほぼ沿いまして、
課徴金を引当てとして、繰り入れました。
本件につきましては皆様に大変ご心配をおかけ致しましたことを、この場をお借りしまして
心からお詫び申し上げたいと思います。

 

A-2 第3四半期累計実績のポイント

続きまして、変動のポイントをいつもの様に纏めてありますが、先程申し上げました様に
為替の変動 18円79円の円安、それから、バンカー単価の下落というこの2つのファクターが
合わせて178億円寄与している。増益に。
一方、市況につきましては、昨年に比べますと主にコンテナ船の市況低迷ということで、
運賃の市況変動によるダウンサイドの金額は275億円。
ですが、その他 配船の効率化等々の色々コスト削減をやりまして合計では186億円前年同期比で
インプルーブしたということです。

 

A-3 通期業績予想

続きまして、通期業績予想でございますが、
通期は第4四半期を引続きかなり厳しく見る、市況を厳しく見るということ、加えて為替レートが非常に
変動していますので、取り敢えず103円という前提においていますが、この前提でここにあります様に
非常に、ある意味プアな数字ですが、営業利益39、経常利益8、当期純利益3という数字を
予想しておりますが、上振れの余地は若干あるんじゃないかな、と私自身は思っております。

 

ということで、通期予想は
1兆2100億円 売上、
営業利益280億円
経常利益300億円
当期純利益160億円ということで
前回の公表に比べますと、売上は若干の増、営業利益はステイ、経常利益は30億円上振れ予想、
当期純利益については160億円を据え置いております。

 

それから配当につきましては、先程申し上げた様に第4四半期まだまだ 為替が変動が激しい等
色々ありますので、取り敢えず3円50銭ということで、これも計画としては据え置きで、
ご案内をさせて戴いています。

 

A-4 業績変動のポイント

通期業績変動のポイントにつきましては先程申し上げたところが主なところで、ここはご質問の中で
お答えしたいと思います。

 

A-5 コスト削減の進捗状況

続きまして、スライドA-5、コスト削減の進捗状況でございますが、
期首にコスト削減145億円を掲げました。
その後更に修正、積み増しを加えて、足元の通期予想は259億円という数字を目標にしております。
昨年12月末までの9ヶ月累計で既に176億円のコスト削減を実施し、収支の改善を達成しました。
特にコンテナ船部門において、やはり運賃がなかなか修復がままならないということで、更に追加の
コスト削減を上積みしているというのが現状であります。
順調に、このコスト削減については取り組んでいるということでご理解戴きたいと思います。

 

B. 部門別業績動向

続きまして、部門別業績動向の説明をさせて戴きます。
これはもうさっと流しまして、担当役員から後程ご質問に答えるという形で詳しくご説明したいと思います。

 

B-1 コンテナ船

コンテナ船におきましては、前年同期比 先程申しました様に増収はしたものの、残念ながら
市況レベルの低迷によって、若干の赤字に転落することになりました。
今後のポイントとしては、しかし1月の値上げはかなり浸透している風に聞いておりますし、
荷動きにつきましても北米、欧州、いずれも、前年同期比では上向きになっていますので、
この1月については非常に好調だったかなと。
旧正月以降 これがどうなるかというのが、最大の注目点だと思います。

 

B-2 不定期専用船 – ドライバルク

続きましてドライバルクでございますが、9ヶ月累計は前年同期比で大幅に増収、増益を致しました。
取り分けケープサイズは、昨年秋以降大幅に市況が改善したということ、それから
中小型船においても、石炭、穀物等の太宗貨物の荷動きが活発化して市況が回復したということで、
現在足元においては中国は旧正月に入っていますのでスローダウンしていますが、間もなく反転を
始めるのではないかという風に予測しております。いずれにしましても、もう残り二ヶ月ですので、
常々申し上げています様に、我が社のケープサイズはもう100%固まっていますし、パナマックスも
ハンディ型につきましても、相当程度フィックスしていますので、あまり変動は無いと思います。

 

B-3 不定期専用船 – 自動車船

それから、次は自動車船ですが、ここまでは前年同期比 増収増益ですが、ここに書いてあります
様に、輸送台数そのものは前年同期比で3%減ということになりました。
ただ色々やって、輸送契約見直しですね、上げるべき運賃は上げる。それから航路も色々工夫して
改編するということで、効率性を高めて、収益性については改善を見せております。
今後のポイントということで、北米、或いは中近東、この辺は今後も堅調に推移しますが、新興国は
ちょっと心配と言えば心配ですが、自動車は不動産等に比べると新興国の経済の変動に対する
影響というのは少ないんじゃないかなと思いますので、あまり心配する必要は無いと思います。
基本的には消費税の値上げを目前に控えて内需が好調だということで、なかなか輸出に玉が
回って来なかったということだと思います。

 

B-4 不定期専用船 –LNG船・油槽船

次はLNG輸送船です。前年同期比では増収で、このセクターとして黒字を回復しました。
特にLNG船は中長期契約で、非常に安定的な収益を確保しまして、その中には円安による効果も
勿論ありますし、契約が順調に稼動しているところは大きいと思います。
それから油槽船は、昨年後半、年末から、VLCCのマーケットが急騰、、急騰っていう程でもない
のですが、ワールドスケール30そこそこと比べますと50、60まで行きましたから、急騰ですね。
ということで、あと我々の中型原油船、製品船についてもそこそこ良くなっては来ておりますが、まだ
全体にしっかりと黒字を出せるという態勢にまでは行ってませんが、ロスはほんの僅かであります。
ということで、LNG輸送船と合わせたセクターについては安定的に今後も増収、黒字基調が
見込めるのじゃないかという風に思っております。

 

B-5 海洋資源開発及び重量物船

最後に、海洋資源開発及び重量物船。海洋資源開発は、石油リグの活動を支援する、そういうオフショア支援船セクターで
私共はノルウェーに自前の会社を立ち上げて、7隻でオペレーションしておりますが、原油価格も
非常に高止まりして、ノルウェー、北海原油もですね、一度はそろそろ枯渇するんじゃないかみたいな
見通しもあったのですが、これがどんどん北の方へ開発が進んでいるということで、 非常に今後は
プロミシングなセクターになって来るという風に思っていますが、現在、船隊も順調に稼動し、
営業利益では利益を計上しております。

 

ドリルはこれはブラジル沖で各社さんと協調してやっているビジネスで、これは安定収益源。
ということで、海洋資源開発については何ら問題は無いのですけれど、重量物船がですね、どうも今
経営の重荷になっているというのが現状でありまして、荷動きがパっとしないということ、それから、
このセクターにおいても、新造船の市場への投入が、かなり進んでしまった。
それから、我々のコンペティターが東アジア勢ということで、非常にローコストキヤリア。
ローコストキヤリアイコール、ロープライスということで、ちょっと難しいな、と。
これから、どういう風に構造改革して行くかな、というのが、ポイントだと捉えております。

 

以上で私の説明は終えさせて戴きます。
あとはご質問に答える形で、それぞれの担当役員からご報告申し上げます