朝倉でございます。
皆様本日は大変お忙しいところ弊社の決算説明会にお運び戴きまして、有難うございます。
それでは私から、決算の概要を簡単にご説明致します。

 

 

A-1. 第2四半期決算概要

お手元の資料、スライドA-1 第2四半期決算概要でございますが、第2四半期、
売上高、記載の通り3,109億円、営業利益125億、経常利益91億、当期純利益77億円。
為替レート、燃料油価格は記載の通りですが、第1四半期と加えまして、上期トータルで
6,066億円、売上げ。営業利益は198億円。経常利益200億円、
当期純利益、147億円となりました。
上期の期中の平均為替レートは98円03銭、
燃料油価格は628ドル パー・メトリックトンということでございました。
以上の結果、前回公表しましたそれぞれの数値より、売上げが若干減少しましたが、
営業利益68億円増、経常利益50億円増、当期純利益も72億円増えております。
為替、燃料油等は前回の公表時とさほど変わりはありません。

 

この、下の方の、セグメント別の、概要について申し上げます。
第2四半期では、コンテナ船事業部門、これには、物流事業も含みますが、
第2四半期で経常利益15億円のプラスということになりました。
上期全体で、売上げ 2,943億円。経常利益がプラスの15億円ということであります。
不定期専用船は、第2四半期1,415億円売上げ、利益が97億円ということで
上期 経常利益 219億円となりました。

 

その他のセクター、あまり大きな、ウェートは占めていませんが、
海洋資源開発及び重量物船、こちらは第2四半期も引き続き苦戦で、利益が出ません。
経常損失7億円ということで、上期は19億円の損失になりました。
その他調整等をを加えまして、先程申し上げました上期の実績ということになりました。

 

この結果、と言いますか、右隅に主な財務諸表、3月末と比較の表になっておりまして、
自己資本は3,832億円、3月末と比べますと426億円積み増すことができました。
現預金につきましては、現在手元流動 2,311億円。
これにはあの、期中に発行しました転換社債500億円が入ってます。
有利子負債、従いまして、6,509億円ということで、有利子負債の額そのものは、
これまでで一番大きな額に膨らんでおりますが、預金についても同様、これ、史上最高の
現預金積み増しということになっています。
デット・エクィティー・レシオも若干下がり、ネットのデット・エクィティー・レシオを見て戴き
ますと、110%ということで、以前に比べるとかなり健全化したのではないかと思っています。
自己資本比率も30%を超えて参りました。
それからスライドにはありませんが、特利特損ですが、この上期は特別利益が50億円。
固定資産の売却、投資有価証券の売却が主なものです。
特別損失の方は同様に船舶の売却損、それから、株式評価損等で53億円の損失ということで、
トータルは3億円の損失でございます。

 

 

A-2. 上期実績のポイント

次にスライドの2、上期実績のポイントということで、項目別に分けますとこんなことになります
ということで、ジャストご参考までですが、この中で特に触れさせて戴きますと、
3番目のところに、市況変動ということ書いてございます。
比較は前回公表時、3ヶ月前と比べてということですが、コンテナ船の市況が、前回公表と
比べますと下落しました。
その要因で30億円悪化ということになりますが、一方でその下の下にコスト変動、要するに
コスト削減ですね、コスト削減努力も同様にしました、ということで、結果コンテナ船は
先程申し上げた様にこの上期は利益を計上することができた、ということであります。

 

 

A-3. 通期業績予想

次に、通期業績予想でございます。
皆様一番ご関心のあるところだと思うのですが、まず結論を申し上げますと通期予想については
前回とほぼ据え置き。営業利益、経常利益は据え置いております。
当期純利益については、若干積み増しで160億円を見込んでおります。
為替レート、燃料油価格は記載の通りです。
据え置いた理由ということについては、3つほど申し上げますと、
一つには、下期に入りまして、この秋以降ですが、世界経済に減速懸念がかなり漂っているな、と。
発表によりますと、今年のGDP、世界の成長率は2.9%へ下方修正だということです。
アナリストの皆様に釈迦に説法ですけど、アメリカの債務上限問題、或いは中国の政治経済が
かなり不安定であると。インド、ブラジルなどで減速が止まらない。
こういった状況を鑑みまして、これがベースにあって、具体的にはコンテナ船の運賃修復が
11月に予定しておりますが、この値上げがどの程度浸透するのか、値上げとセットの
我々のコスト削減がどこまでできるのかと、これが据え置いた理由の1つ。

 

もう1つはバルク・マーケットが、想定外に早く今年は回復しまして、それは良いのですが、
想定外に早く下落を始めているということで、これも非常に不安定であるということで、
ちょっとこの先の見通しについては今難しいなと、現状は通期予想は据え置いております。
ただまあ、当期純利益につきましては、若干の、160億円ということにしておりますが、
これについては、経常利益そこそこ上がるんだから当期純利益はある程度は上方修正できるだろう
ということであります。

 

それから、通期に関しての各事業部門、セグメント別の内訳はここにある通りですが、
コンテナ船事業部門では、下期は先程申し上げた要因で取りあえず60億円の赤字を見込んでいます。
不定期専用船については156億円、その他の分は記載の通りということで、
下期は70億円の経常利益と、こういうことになるんですが、ちょっと上期と比べると
この落差が大きいな、という風にお感じになるかもしれませんが、繰り返しになりますが、
先程申し上げた不透明要因ということで、現在はこの様に据え置いたままにしております。

 

細いことですが、下期に関しての、為替の変動については、1円の増減でプラスマイナス4億円、
燃料油価格トン当たり10ドルの変動でプラスマイナス6億円、ということです。
それから下期の特別損益については、あまり大きなものは組み込んでおりませんが、状況次第では
一部構造改革を実施するということで、若干の特別損失を見込む場合もございます。
状況次第であります。

 

 

A-4. 通期業績変動のポイント

次に、通期業績変動のポイントですが、、これも先程申し上げた通り、3番目の市況変動のところ
主にコンテナ船の運賃が、現状、そうですね9月ぐらいからですか、かなり激しく下落しましたが
これの値上げを11月以降どこまでできるか、それから冬季の減便がどこまで実施されるのか、
という様なところがポイントだと思います。
一方で、コンテナ船を中心としたコストの削減、これを100億円上積み目標を掲げておりまして
これを下期に目標の達成を目指す、ということで、これも1つの通期業績予想のポイントである、
というご認識を戴きたいと思います。

 

 

A-5. コスト削減の進捗状況

最後にコスト削減の進捗状況ということですが、期首にたてましたコスト削減は145億円ですが
先程申し上げました様に100億円積み増しますので、通期では242億円ということです。
上期だけで言うと92億円のコスト削減を実施しましたので、進捗率は64%ですが、
今や分母を大きくしたので更にコスト削減を進めて行かなければいけないと考えております。

 

 

以上が決算の概要の報告ですが、もう1点キャッシュ・フローについてご報告させて戴きます。
お手元に第2四半期決算短信があると思いますけれども、こちらの12ページですね。
四半期連結キャッシュ・フロー計算書。数字が並んでいますが、12ページの、まず上から
営業活動によるキャッシュ・フロー。数字が並んでおりますが、営業活動によるキャッシュ・フローは
この半期で617億4300万円ということで、この営業活動によるキャッシュ・フロー、
かなり大きかったわけですが、後程ご質問があればお答えしますが、項目の中にデリバティブ
債権債務の増減額236億1200万円というのがありまして、もう既に、これは第1四半期
だったかと記憶しておりますが、デリバティブの解約をしており、これだけ現金化を致しました。

 

あとは投資活動によるキャッシュ・フローですが、有価証券の売却、船舶の売却等々がございまして
投資活動によるキャッシュ・フローの改善を行い、投資キャッシュ・フローは161億7000万円に
止めました。
ということで、この上期のフリー・キャッシュ・フローは、455億円。
詳しく振返っていませんが、半期としては恐く過去最高のフリー・キャッシュ・フローだと思います。
右側には財務活動によるキャッシュ・フローということで、財務活動によるキャッシュ・フローも
転換社債も発行致しましたので、こちらもプラスということで、それに伴い現金及び現金同等物の
四半期末残高というのが過去に無い金額に膨れているということでございます。

 

 

B-1. 部門別業績動向 ‐コンテナ船‐

部門別業績になりますが、これは私からはごく簡単にご報告致します。
お手元の資料B-1コンテナ船からですが、上期は先程申し上げました様に運賃レベルそのものは
かなり厳しいレベルではあったのですが、コスト削減とそれからコンテナボックスの売却なども、
資産売却もありまして、上期は黒字をあげることができました。
今後は、先程申し上げた様に、運賃の修復がどこまでできるかということであります。

 

 

B-2. 部門別業績動向 不定期専用船 ‐ドライバルク‐

次に不定期専用船 ドライバルクですが、上期は8月以降、市況が急回復致しました。
そのせいもあり、まあそれだけでもないのですけれども、船廻しがうまく行ったとか、色々な
要因がありまして、そこそこ良い、増収増益、前年同期比ですね、達成することが出来ております。
市況前提については、右側2013年の方に書いてありますが、第1第2四半期は実績です。
上期の平均でケープが12,650、パナマックスが8,300ということですから、
まだまだこのレベルで利益がうんと出るということにはなりません。
サード・クォーターの予想はケープ以外は、ほぼ足元はこんなもの。
ハンディに関してはこれより良いのかな、と足元はそうなっています。
それから年明けての第4四半期については、それぞれ皆、厳しめのところで予算をたてている、
ということです。

 

 

B-3. 部門別業績動向 不定期専用船 ‐自動車船‐

次に自動車船ですが、上期については増収増益ですが、輸送台数そのものについては、
ここに書いてあります様に前年同期比では若干減少しています。
にも拘らず増収増益ということで、これは色々な努力の結果なのですが、1つには
輸送契約を更改して運賃が上がった航路もあり、或いは航路そのものを改編したりして、それから
当然減速航海もやるということで、あらゆる努力の結果、増収増益をということにななりました。
地域別に言うと中近東と中南米航路が好調だということですが、先程申し上げました航路運営の改善
ということによって、増収増益が図られた、ということです。

 

 

B-4. 部門別業績動向 不定期専用船 ‐LNG船・油槽船‐

じゃ、次はLNG船、及び油槽船ですが、
上期については、減収ではありますが、黒字を回復ということです。
減収の主な要因は歴史的な低水準のマーケットが続いている油槽船、プロダクト船、ここの
船隊については、もう、縮小を随分前から実施してますので、そのことによって収入そのものは
減りました。
ですが、ここの部分の赤字は大幅に減り、LNGに関しては、安定収益を生み出している
ということで、全般に減収、黒字という表現になっています。
今後のポイントは、LNGは、中長期契約による安定稼動とありますが、LNG船自体ここ数年は
もう契約は固まっているので、安定利益源ということでそれは変わりません。
今後のポイントというのは、もっと更に将来どれだけ良い契約がとれるか、ということではないか
という風に思います。
タンカー、プロダクト船については、まあ市況回復というのは、なかなか難しいなと、
簡単には市況は回復しないと、そういう需給関係になっていると我社は見ています。
従って、もう一定程度船隊は絞ったので、これ以上更にどんどん絞って行くということはしませんが
市況回復までじっと効率配船等でロスをミニマイズしながら、次のチャンスを待つという方針です。

 

 

B-5. 部門別業績動向 ‐海洋資源開発及び重量物船‐

最後に、海洋資源開発及び重量物船。
海洋資源開発ということで、ちょっと大仰な見出しになってますが、
現在やっていることは、ご承知の様にノルウェーで事業を営んでいますオフショア支援船事業、
それからブラジルで操業していますドリルシップ、この2件だけです。
ドリルシップについては順調に稼動していまして、所定の配当を享受しております。オフショア支援船については乗り出しは非常に厳しかったのですが、このところの原油価格の
高止りということもあって、北海では石油開発が更に続いておりまして、こちらのエリアの
需要は非常に強いものがあるということで、キャッシュベースでは既に黒に転じています。
が、会計ベースでは為替が、逆にこれは決算通貨がノルウェー・クローネで、借入れの円、
或いは収入のユーロ、ドル、こういったものに対してノルウェー・クローネがどうなるか
ということで為替変動が出てしまうのですが、キャッシュについてはプラスを生んでいる
という状況が、上期でありました。
今後についても比較的良い市況は保たれると見ていますので、今後はこのオフショア支援船の事業も
できればどこかの時点でもう少し拡大して行きたいな、という風に考えております。

 

 

以上で私の説明は終わります。