本日は大変お寒い中 皆さんお集まり戴きまして、有難うございます。
それでは、時間も限られておりますので、私の方から第3四半期の実績と通期見通し、
この概容をご説明した後、簡単に部門別に関して、少し触れさせて戴きたいと思います。

 

A-1. 決算概要

最初のスライド、第3四半期決算概容ですが、第3四半期については、ここにあります様に、

売上2,359億、営業損失はマイナスの132億、経常でマイナスの203億、
当期純損失がマイナスの236億円と斯様な結果になっております。

 

9ヶ月累計は、この右の欄に書いてある通りです。

 

部門別に分類しますとコンテナ船が第3四半期 マイナスの134億円。
不定期専用船トータルがマイナスの80、あとその他調整等がありまして、
先程の売上2,359億、経常損失がマイナスの203億ということです。
累計もここに表示してある通りです。

 

次に スライドA-2お願いします。

 


A-2. 第3四半期累計実績のポイント

第3四半期の、累計ですね。

第3四半期累計実績のポイントということで、アイテム毎に纏めていますが、
前年同期比で、減収は290億円、減益が932億円ということですが、そのアイテム毎に、
一番大きいのはやはり各セクターで運賃市況が相当に下落したという市況変動部分ですが、
これは後々ご説明致しますし、皆様からのご質問にもこの点は多々あると思うので、
これ以下は措いておきまして、為替の変動、それから燃料油価格、この二つのアイテムで、
ここに数字として抽出しましたように、前年同期比で240億円の収益圧迫要因になった。
為替は前年同期と比較すると、8円13銭の円高。
当期間中が平均79円33銭ですか。それに対して前年同期が87円46銭。
バンカーは当期間が平均661ドルに対して、前年は470ドルということで、
この2つの要因が大きく収支を圧迫したということです。
あと、部門別に関してもう少し詳しい説明をさせて戴きますが、
スライドはまたA-1に戻して下さい。

 


【再掲】 A-1. 決算概要

第3四半期ですけれども、コンテナ船事業部門は134億円の赤字。

不定期専用船が80億円の赤字ですが、細かくは、この中、、分類は申し訳ございませんが致しませんが 
この80億円の赤字の内、主なものはエネルギー資源事業及び重量物、この2つのセクターでもう概ね殆ど、
この80億の赤字ということです。
あとはバルク部門についても第3四半期は上期に比べまして、利益は急減しております。
辛うじて黒字ではありますが急減しました。
その理由は、第3四半期、10-12月、これは我々のバルク部門では
海外で自営運営をしているシンガポールとロンドンですが、
こちらの方の決算対象期間が、本社で言う第2四半期です。7月ー9月。
で、その時の 特にケープサイズ・マーケットが非常に悪かったということと、
あとはこの海外の事業会社で、借入金等で円で借入れているという様なこと、
これは一部のことですが、為替の評価損の辺りも大分出ましたので、
第3四半期については、ドライバルク部門も利益が急減しました。

 

それから自動車については、これは期待していたのですが、
残念ながらタイで洪水が発生しまして、この影響によって、我々の予想を裏切る結果になったということです。
タイの洪水ですから、恨んでも仕様が無いので、パーツ不足による自動車の完成車の輸出台数が
減ってしまって、思う様な収益があげられなかった。これが第3四半期の各部門別の業績の概容です。

 

それではスライドのA-3、通期業績に移らせて戴きます。

 


A-3.通期業績予想

第4四半期の予想、ここにありますが、

売上 2,371億、営業損益 マイナスの114、経常損益がマイナス134億円、当期純損失が118億円、
こういう予想をたてております。
これで通期が、ここにあります様に、売上 9,700億、営業損失が 430億円、経常損失、それから
当期純損失が540億円、という予想をたてまして、本日適時開示を致しました。

 

それで、この第4四半期の予想と通期の予想に関して若干補足致しますと、
事業部門別には、この表にありますが、第4四半期はコンテナ船が第3四半期に比べて
若干インプルーブする、という予想をたてておりまして、それでもまだマイナスの98億円。
不定期専用船に関してはマイナスの29億円、その他調整等を加えて
マイナスの134億円の経常損失を予想しております。

 

それからこの参考のところにありますが、
この第3四半期、第4四半期を通じての主な営業外、特利・特損ということで括れるものは
ここに出しておりますが、ここで一番大きいのが、先程、私が一部ご説明致しました様に
海外子会社の外貨建て借入れ為替評価損というのがマイナスの54あります。
それから投資有価証券売却損。それから 船舶・土地の減損。
これらも13億、43億とあって、もう一つ第4四半期では船舶の更に減損、
或いは新造船の解約ということで19億円を見込んであります。
それともう1つ付け加えますと、当期純損失がかなり経常損失に比べて大きい数字が出ていますが、
これの中身として、特別損失が先程申し上げた様に増加したということと、

 

通期業績予想の概容はこういうことですが、先程申し上げた様な部門別で第4四半期を 
簡単にご報告致しますと、コンテナ、先程申し上げた通り約100億円の損失。
それから、バルクは第3四半期に比べると、今足元の市況はすごく悪いのですが、
かなりフィックスした部分がもうあるので、第3四半期よりは収支はインプルーブします。
それから自動車船については、漸く、黒字に転化する見込み。

 

エネルギー資源に関しては、油槽船の色々構造改革、不採算船の処分等を進めましたので、
収支は改善に向かっている。ただ重量物船は引き続き市況がさえない、ということがあり
第3四半期とほぼ同様の赤字を見込みます。
それら全て総合しますと、不定期専用船は30億円の損失。
ということで、第3四半期に比べますと、50億円のインプルーブは見込めるということです。


次はスライドB。 

 

B. 部門別業績動向

ここからは部門別の業績動向ですので、私からはごく簡単に要点だけをご報告します。
 

B-1. 部門別業績動向
- コンテナ船

コンテナ船ですが、先程申し上げた様に、第3四半期が荷動きの伸び悩み、それから
大型船、新造船供給によるオーバー・サプライで運賃が下落を続けたということがあり、
第3四半期では四半期ベースでは最も大きな赤字を記録することになりました。

 

ただ第4四半期は、1月の23日、旧正月でしたが、その前から駆け込みの輸出というのがありまして、
比較的荷動きも堅調でしたので、各社がそれぞれに運賃の引上げを行い、今のところ一定の
運賃上昇の、効果が見込める、ということです。
今のところ引き上げた運賃が崩れるという兆しはありません。
これがどこまで続くかというのが今後のポイントだろうと思います。

 

それから新しいニュースですが、もう皆さんご存知かと思いますが、
欧州航路でメジャーのマースク・ライン、或いはハパック・ロイドというところが
大幅な値上げをするというアナウンスが昨日、一昨日と流れておりまして、
これらが定着すれば、運賃動向は我々の予想よりは良い水準が続く可能性もある。 
そうなると若干コンテナ船の収支予想も更に改善も期待できる、という状況でございます。

 

詳しくは後ほど村上の方からご説明します。


B-2. 部門別業績動向 – 不定期専用船 - ドライバルク

次 ドライバルク部門ですが、これは予想に反して年初から激しく各船型で市況は下落しまして、
今日の足元のバルチック海運指数、BDIは702ということで、これはもう持続不可能なレベルまで
下落したということです。
因みにリーマン・ショック直後の約3ヶ月、2008年の10月後半から2009年の1月後半までの
3ヶ月間、この一番落ちたところで660だったと思いますが
要するにそれと同じレベルまでもう下がっているということです。
因みに リーマン・ショックの直後の時はですね、3ヶ月間低迷しましたが、
2009年の2月中旬に一気に2000まで急上昇して、その後6月4000、
それから夏は少し下がりましたが12月は4000という相場でした。
そのように同じ相場になるかどうかわかりませんが、いずれにしても
不定期のバルクに関してはもう中国次第ということですので、中国が金融緩和を進めて
再び景気刺激策に転じる、となれば、当然、BDIは改善されて来ると考えております。


B-3. 部門別業績動向 – 不定期専用船 - 自動車船

それから次自動車船ですが、これは先程申し上げた様に
今年度は 第1四半期にまず東日本大震災で 自動車船輸送は多大な影響を受けました。 、
第2四半期は少しその影響が薄れたところで 第3四半期から浮上するんだ、という風に
我々も収支予想をたてておりましたが、先程申し上げた様に、
その後不幸にも再びタイの洪水ということがあり、これが大きな出荷減となりました。
これが、ざっくりとですが、当社の収益、収支ベースで約15億円の落ち込みにつながりました。
ということで残念ながら第3四半期も赤字にとどまりましたが、先程申し上げた様に、
第4四半期からは その様な要因からは完全に脱却して、日本出しの出荷台数も一定の回復を見込んでおり、
第4四半期には収支は黒字に浮上するということです。


B-4. 部門別業績動向 – 不定期専用船
エネルギー資源輸送・重量物船事業

 

それから エネルギー資源輸送部門については、先程申し上げたが、分類すると
LNG、油槽船、オフショアという事業セクターがあるのですが、
LNGについては、スポット・マーケットは大きく上がっていますが、私共にはもうスポット船はございません。
全て中長期の契約に入れておりますので、このスポット・マーケットが急騰したことによって
利益を享受できるという態勢にはありません。
今期についてはまだ低収益の契約が幾らか残っていて、捗々しい成績ではございませんが、
今年の4月以降、新年度以降は、マーケットが回復した時に契約することができた中期の契約が何件かありまして
これが収支改善に寄与するということで 4月以降はLNGのセクターは黒字に浮上します。

 

問題は油槽船ですが、VLCCがずっと酷いマーケットに低迷しておりましたが、
イランの問題でペルシャ湾からの原油輸送が一部西アフリカの輸送からの輸送に廻ったりして
トンマイルが延びる、 船腹需要が一時的に増えるという様なことがあって
VLCCのマーケットは若干は回復しております。
ただこれが今後どうなるかは非常に不安定だろうと思いますが、いずれにしても
私どもにはフリー船は今のところありません。
全て契約に入っているのでVLCCは安定収益を確保しておりますが、
小型のアフラ・マックス及び石油製品船、
こちらのオペレーションはほぼ市況にエクスポーズしている船隊ですので、
こちらのマーケットが回復しないと中々しんどいということで、
アフラ・マックスについては、売船をしたり、或いは先程 触れましたが、減損をしたり、
その様な対策を打っておりますので、第4四半期から浮上というわけには行かないですが
来年度どこかの時点で赤字から黒字に転換してくるという風に見ております。

 

あとオフショアは、今のところ一部、中長期契約も取れましたので、
安定している部分もありますが、スポットで動いている部分は、
非常に高いマーケットだったりいきなり急落したり
ボラティリティの大きなセクターで、安定的というところまで行きませんが
ほぼ収支とんとんのところで、今やっています。あまり心配は要らないと思います、

 

重量物船は昨年、残りのシェアも買い取って、100%の子会社に致しました。
2009年10年は比較的リ-マン・ショックの影響が一時ありましたが
そこを脱して比較的良い収益だったのですが、再びやはり 色々な欧州の債務問題等 
絡んでいるのだと思いますが、プロジェクト関係に廻るお金が少し引っ込んだりして
中々本来のプロジェクト用の貨物を獲得できる状況に現在無いので、少し厳しい運営になっていますが
中長期的に見れば、今後は改善して来るのじゃないかという風に考えております。
以上が部門別に関する簡単なご説明でした。

 

もう1つだけ、構造改革でどういうことをやったかを簡単にレポートいたします。
構造改革として、建造キャンセルでバルク5隻。合計で87億円。将来にわたって当社収益改善に
繋がると考える。
以上簡単ですが、概容の報告をさせていただきました。


【再掲】B-1. 部門別業績動向- コンテナ船 -

(村上専務による補足説明)
補足説明ということですが、皆様のご質問が出ると思いますので、数字の方を簡単に内訳だけ言っておきます。 
まず第3四半期のコンテナ船の実績、マイナス134 VSその第4四半期の予想の98。 
先程 朝倉が申しましたが、ここの内訳ということでいきますと、所謂冬季のアライアンスの減便の効果、
今頃出ている頃、旧正月明けなので出ている頃なのですが、この部分、それから1月1日の運賃の改善効果、
この辺のところで、この約36億の改善がある、ということになります。
第3四半期から第4四半期へ改善する 改善の要因は減便の効果と運賃上昇ということであります。