本日はお忙しいところ弊社の決算説明会にご出席頂きまして有難うございます。
それでは第1四半期の決算概容をスライドに沿ってご説明させて頂きます。

 

A-1. 第1四半期決算概要

スライドA-1。第1四半期の決算概容ですが、第1四半期の売上高2,442億円、
経常損益はマイナスの88億円、当期純損失がマイナスの37億円となりました。
期中の平均為替レートは82円04銭。バンカー価格は644ドル、トン当たり、です。

 

この右に昨年度の第1四半期の実績が書いてありますが、この様に昨年度、
丁度1年前とは、大きく違った数字になりました。

 

とりわけ、前年度との比較で言いますと、まず為替レート。
これが、前年同期が92円81銭でしたから、彼我の差が10円77銭円高。
これがこの四半期に与えた影響はマイナスの30億円。
同様に燃料油価格も今回の平均が644ドル、前年同期が475ドル/トンでしたので、
この169ドル、トン当たりこの差が、業績にはマイナス51億円の悪化という形で現れました。

 

その隣に部門別の実績が記載してございますが、順番に
コンテナ船が売上高1,047億円に対して経常損益はマイナスの78、
不定期専用船が同様に売上1,101億円に対してマイナスの20。
その他では、若干利益が残りましたが、合わせて先ほど申し上げた経常損益マイナス88億円になりました。

 

A-1. 第1四半期決算概要

次、A-2。第2四半期の見込みを加えた上期の業績予想を皆様にご案内申し上げます。

 

前回の4月の発表の時は、第1四半期は残念ながら赤字になりますが、第2四半期から黒字に転化する予想ということを申し上げたと思います。
その点で言いますと、第1四半期の赤字に関しては、これは4月にご案内したほぼ予想通りの結果となったわけですが、第2四半期について、今回ごく直近の為替、或いは市況、或いはバンカー、これを念頭に入れて見直したところ、第2四半期につきましても、売上は若干伸びて2,550億円程度に伸びるのですが、
経常利益に関しては、引き続き52億円の赤字予想になりました。
ただ当期純損益につきましては、第2四半期については17億円の利益を予想しております。

 

この第2四半期の為替レートについては80円24銭。直近の為替レートをほぼ織り込んでいる。
燃料油価格についても656ドルを見ています。

 

先ほどの当期純利益に関しまして、若干の説明をさせて頂きますと 特別利益として、株式の交換差益というものを第2四半期に見込んでおります。
内容は、我が社の海外連結子会社カワサキ・オーストラリア、こちらがオーストラリアの上場企業であるパートナーと、ターミナルやステベ、或いは不動産関連の事業に、そのパートナーと共に投資をしていたのですが、今般そのパートナーが、それらの株式を全部買い取りたいということで、そのパートナーの上場株と交換する、ということを実施することに致しました。
これによって交換差益が、税前で68億円、税後で48億円。これを見込んでおり、当期純利益17億円、となります。

 

ということで、この第1四半期の実績と、第2四半期の見込みを合わせました今年度上期の業績予想は、ここにあります様に売上5,000億円、経常利益マイナス140億円、当期純利益 マイナス20億円を予想し、これを公表することと致しました。

 

A-3. 通期業績予想

それでは引き続いてA-3、通期業績予想。
通期に関しましては、実はこの下期の売上5,600億、経常利益プラス80億、当期純利益40億円、
為替レート85、燃料油価格650ということで、これは期初の予想を何も変更しておりません。そのまま使っております。
と言いますのは、例年、私どもの会社では8月に下期の修正予算をたてる作業を致しますので、この時点では、まだ今後の為替レート、或いはコンテナ船、バルク関係の市況がどうなるか、こういった不確定要因が多数あるので、今の段階では下期の数字は、前回に公表したものと同じ数字をあげてあります。
そういうことで、今日現在の通期予想ということでは売上1兆600億円、経常利益がマイナス60億 当期純利益がプラス20億円という予想を公表いたします。

 

A-4. 業績変動のポイント

次は、業績変動のポイントということで簡単に纏めてありますが、
冒頭申し上げました様に為替の変動によって随分と対前年同期比では差が出ております。
為替がマイナスの30億円、バンカーの高止まりということでマイナス51億円。
これが2つ非常に具体的で大きな要因ですが、その他、市況変動とありますが、
市況がですね、我々の予測よりも下がった。
特にコンテナ船の運賃の修復、或いは値上げといったものが予定通り進まないという現状を踏まえて、
この辺りはこの市況の下押しというところが、一番大きな収益の下ぶれ要因ということになりました。
残念ながら、そういう現状でございます。

 

ではあとは、部門業績動向は、これは詳しく後ほど皆さんのご質問に答える、という形でお答えしますが、簡単に概観いたしますと、

 

B-1. 部門別業績動向
コンテナ船

B-1. 部門別業績動向コンテナ船。
こちらは、2011年度第1四半期実績。1番右の箱にありますが、経常利益がマイナス78億円。
運賃の推移につきましては、指標を、2008年の第1四半期を100とした時に、
北米往航は、この期中実績で94、欧州の往航は71でございます。
積高は、そこに書いてあります通り、北米が16.3万TEU、欧州が13万TEU。いずれも往航の積高。
消席率、これが北米往航93%、欧州往航97%と、この消席率そのものは悪くはないと思うのですが、
我々はスペースをかなり絞ったということもあり、年初の計画では、もう少し消席率は高い消席率になる前提で収支を見ていましたので、多少やはり、積高も、当初の計画より落ちたということも、業績の悪化に反映していると思います。

 

B-3. 部門別業績動向-不定期専用船
自動車船

それからB-3. 自動車ですが、ここも震災の影響で第1四半期は積高が大幅に減ります、ということを前回申し上げましたが、その結果がここにありますが、第1四半期の輸送台数、往航16万2,000台。
一番左を見て頂きますと、2010年度の第1四半期は往航、積高24万台ですから、この約8万台の落ち込みが、収支に大きな悪影響を与えたということです。
第2四半期に関しましては、積高はかなり戻って参りますが、この収支はご承知の様に航海完了基準でやっておりますので、7月船、8月船、これらが完了するのはやはり、残念ながら下期に入ってからということになりますので、自動車船事業の収支が完全に黒字化するのは、10月以降ということでございます。

 

B-4. 部門別業績動向-不定期専用船
エネルギー資源輸送・重量物船事業

最後にB-4。
エネルギー資源輸送等々ですが、これはもう残念ながら、油槽船関係のマーケットは捗々しくありません。
不振がずっと続いており、今年の第1四半期のVLCCのワールドスケール平均は54という異常に低い水準に止まる。同様にアフラもクリーンも採算点とはほど遠いところにある、というのが現状でございます。
弊社はVLCCに関しては、長期契約中心ですので、引き続き多少ですが、利益は出ておりますが、アフラ、クリーンについては、赤字が出ております。
この事業について、今後どうするのかということを、これから考えて行きたいと思っております。

 

それから、あとはオフショア支援船につきましては、リーマン・ショック後の色々なプロジェクトの停滞で、このオフショア支援船関係についても市況が暴落して、危ぶまれたのですが、その後この様なエネルギー事情ですので、様々な石油掘削のプロジェクトが再開しましたので、オフショア支援船のマーケットそのものは上昇基調にございます。
ということで 我々の事業、本格稼動は今年からなのですが、幸いにもオフショア支援船では利益を計上することができました。

 

以上私からのご説明をこれで終わります。

以 上