それでは、第3四半期(3Q)の決算概要、および通期の見通しについてご案内申し上げたいと思います。

 

A-1-2. 決算概要(事業別売上高・経常利益)

まず、お手元資料 第4ページ、A-1-2 『決算概要』。
3Qの実績が真中に出ておりますが、コンテナ船売上は1,050億円。経常損益57億円。
不定期船専用船部門は 売上高1,120億円、経常損益30億円。

 

9ヶ月の累積はその右にご案内の通りでございます。
ほぼ公表通りの数値の決算内容になっているということでございます。

 

A-2. 3Q累計実績のポイント

累計の実績のポイントですが、
特に一番大きく、かつ第4四半期、この1-3月にも同じ影響が来ていますのは、
為替変動については、多分全ての業種の泣きどころだと思いますのでここは割愛させて戴き、
特に船舶会社として大きな影響を受けているのが、バンカーの変動。これが120億円。
即ち平均価格が約85ドル上がっていることが非常に大きな収支への要因になっております。

 

市場規模その他については大体予想していましたが、特にコンテナ船については比較的堅く見ております、というのが前回皆様にご案内申し上げた通りですが、想定内と言うか、
或いは私共が堅く見たものを残念ながら若干裏切られて、もう少し運賃が下振れに行った。
特に東西航路、北米・ヨーロッパ向けというよりもむしろ、南北航路が毎年の季節変動要因に加えて、
東西航路から押し出された形での中・大型船が南北航路に就航したことで競争が激しくなって、
運賃競争がまた南北航路にも見られたこと、こういう2つの要素が出て来ております。
そうは言っても、東西航路で培われた合理化、一時停船を含め、南北航路における配船の合理化、
短期であっても良いから、6ヶ月だけでも、もう少し船を合理化しないかと、
各航路において只今、かなり突っ込んで、鋭意努力中でございます。

 

そういう意味で今の決算内容については非常に簡単に申し上げますが、
むしろ多分ご懸念、或いはご関心のある10年度の通期業績予想にそのまま移りたいと思います。

 

B-1. 通期業績予想

B-1、『通期業績予想』はこの3Qを越え、左のところは9ヶ月累計に対して2010年度の第4Qの予想。
売上高はご案内の通りですが、それを一番この表の右端に行きますと、通期予想の売上高としては、
前回9,850億と見ていたものに対して9,900億円の売上は確保できるだろうと見ています。

 

営業利益は前回発表時に690億を予想していましたが、若干下まわる650億円の営業利益。
経常利益につきましても20億円下まわる530億円。
ただ当期純利益に関しては、色々税の調整その他もございますが、320億と発表していたものを
10億上方修正の330億円を当期純利益として予想する。
一方為替レートにつきましては、4Qを80.5円とおいていますので、このまま推移すれば、
通期では85.72円の決算が迎えられるであろうと予想しております

 

B-2. 通期業績予想のポイント

先ほど申し上げました様に、120億円ほど下振れが起きそうな様相になっております燃料価格につき、
第4Qは515ドルと見ています。
足元は若干これを上まわる数字で行っておりますが、中国の旧正月を含んで少し船の活動も鈍ったり、
或いは今もう少し燃料価格も落ちる様相を見せております。
それから先物をヘッジすればこれ位の価格に行きますので、4Q通じては515ドルくらいで
何とかパフォーマンスできるのではないかと見通して、通期予想482ドルくらいの決算に
なるのではないかと予想しております。

 

従いまして、この数字を前提に行けば、元々の数字の公表通りですので、配当性向についても
見直す必要は無いだろう、上向きも下向きも今の時点では大体前回公表時通りの数字に移行するだろう、
逆に申し上げれば、4Qについては、売上高については予想通りですが、残念ながら純利益については
殆ど収支に貢献しない様な、何とかプラス・マイナス ゼロでまわせる、或いはまわしたいな、と
思っているところでございます。

 

その内訳につきましては、売上はほぼ前回公表通りの見込み通りですが、若干の減益になりますが、
最終的な純利益については330億円が確保できる見通しでございます。

 

B-3-1. 部門別業績動向 コンテナ船

B-3-1に移動いたしますが、部門別業績の中のコンテナ船につきましては、今申し上げました様に、
通期で予想通りという数字だと思いますが、2010年度3Qに57億円の黒字を何とか確保しましたが、
4Qについては10億円くらいの悪化になるかと予想せざるを得ない状況かと思います。

 

運賃につきましては、12月の中旬まで我々の予想を少し裏切る形で下方に動いていたのが、
12月の15、6日で運賃の下げが止まりました。
1月から中国の旧正月までの荷動きの増を踏まえて、今少し上乗せの運賃を頂戴しておりますが、
中国の旧正月が終わった時点で、3月末まではもう一度運賃が揺れ戻されるであろう、その辺の要素と
バンカーの高止まりというところが、10億程度の悪化を予想せざるを得ないかと覚悟しております。

 

そういう意味では運賃指標についても、大体私どもが予想していた通りでございますし、
積高についても、特記事項は特に今時点でご報告申し上げるところはございません。

 

B-3-2. 部門別業績動向 ドライバルク

そのまま3-2に移行いたしますが、ドライバルクにつきましては、
ご案内の様に年明けからオーストラリアの洪水の影響で、特にケープを中心に滞船。
空荷でアトランティックの方に廻すということ、特にケープを中心に5,000ドルを切る様な壊滅的な数字も
発表されておりますが、何回も申し上げております様に、私共としてはケープサイズのフリー、
マーケット・エクスポージャーが非常に小さいということで、最悪を見込んでも、収支への影響は
3億円程度の影響かなと見ております。

 

これは元々予想しているものから更にマーケットがこのまま、本当に5,000ドルのまま3月末まで
行ったとして、という前提です。
が、ケープでマックス3億円ぐらいの下の影響を受けて、もし本当にケープサイズが5,000ドルで
移行するとすれば、残念ながら、皮肉にもパナマックスだとかハンディサイズが、
現在は比較的好調ではありますが、心理的なことも含めて下振れをするのではないか。
それを含めると、パナマックス以下でも同じ程度の影響が出て来る可能性はございますので、
これにより更に下振れをするドライバルクについては、6億円から7億円程度。
最悪、これが影響として出て来たとしても、逆にその程度なので、何とか本年度の決算については、
豪州の洪水がこのまま収まれば、或いは特に他の影響が無ければ、
あまり大きな影響にはならないのではないかと思っております。

 

B-3-3. 部門別業績動向 自動車船

自動車船部門につきましては、
何回も同じ様なことを申し上げておりますが、幸いトータルの輸送台数については、
営業努力でリカバリーを示していますので、今後とも期待をしておりますが、
何分にも特にこの1月〜3月につきましては、引き続く円高と、北米向けの日本からの輸出については
あまり大きな期待ができないということで、大きな収支改善要因にはならないので、
元々の予想通りをベストとして維持をし、三国間輸送についての台数をかせいで、
なかなか、貧乏ヒマなしで頑張って船をまわすということで、3月を迎えるのではないかと見ております。

 

B-3-4. 部門別業績動向  エネルギー資源輸送・重量物船事業

その他、エネルギー部門については引き続くVLCCマーケットの低迷、或いは連結会社でございます
アフラマックスを運航しておる収支についても依然改善の見通しは立てておりませんし、
なかなか立ち難いなと見ています。

 

さらに重量物船についても、前回から申し上げております引合いについては
どんどん、かなり具体的な商談が来ていますので、非常に将来については明るい展望を持っておりますが、
残念ながら1-3月中に採算に貢献できるような具体的な大きな案件の獲得は
今回織込むことができませんので、下半期の予想数値とは全く変わらない。

 

こういう概略になりますので、非常に簡単ではございますが、
ご質問があればご質問にお答えしたいと思います。
ありがとうございました。

以 上