早速説明に入らせていただきます。
本日はお忙しいところ、どうもご参集いただきましてありがとうございます。

 

<A-1. 2003年度決算概要>

こちらに写るもの、或いはお手元のものをご覧いただきながらご説明いたしますが、大体、定例の形になっておりますのでご理解いただけると思いますが、前年度のものが左にありまして、青い字が当該の決算期でございまして、前期比、その額と比率、それから一番右端は、第3四半期の時点で修正させていただいて公表させていただいた数字でございますが、一見しておわかりいただけます通り、前期比増減額のところが極めて大きなパーセンテージで現れてます通り、前期比で大幅な増収・増益を達成しております。
それから、第3四半期、一番右端にあります予想数値から見ましても、増収・増益になっております。

 

これは、四半期毎にですね、対外的に公表してきた通期見込みが上がっていった、と。
大体同じようなスパンで上がって行っていますが、今期のまあ、ある意味では特徴を示しているかなと思いますけれども、我々が想定していた、期首に想定したものよりも、色々なファクターがですね、大体、期が進むに従って良い方へ良い方へと改善していった、或いは落ちると思っていたものが落ちなかった分もございますが、そういうような傾向を1年間に渡って示したということを表している、という風に思っております。

 

それから連・単比率だけちょっと、ここには書いてございませんけれども、計算していただければわかりますけれども、大体普段私どもは1.3倍くらいという風に思っておりますんですが、今期は売上高1.24、営業利益1.28、経常利益1.26、当期利益だけは1.36ですが、ちょっと小さくなっている、つまり単体の業績の改善が大きく、前期に比べまして、貢献しているということを示していると思います。

 

<A-2. 連結セグメント情報>

その次の紙に移りますが、これはセグメント情報でございまして、私どもはご覧の通り、主力が海運業でございまして、この海運業の部分の改善が大きくインパクトを与えているということでございます。
それで、海運業そのものが改善したポイントは、後ほどご説明しますが、コンテナ船、それから自動車船の規模拡大、不定期船・油槽船とも市況改善、営業規模ともに拡大したということで、全部門に渡って貢献しております。
それから運輸付帯に関しましては、私どもの運輸付帯事業は、コンテナ船の周辺の仕事が比較的多いものですから、それの規模の拡大による増収が貢献しております。

 

営業利益のところで、「その他」と言う部分が、ちょっと前期比減になっております。
△がついておりますが、これは金融子会社が為替の影響でマイナスになった、マイナスがふくらんだということでしょうか、これが影響を与えております。
特段の、何て言いますか、構造的な問題ではない、という風にご理解いただいて良いと思います。

 

<A-3. 経営環境>

その次が先程ちょっと申し上げました経営環境でございますが、総論としては3項目あげておりますが、私どもの事業はご存知の通り、殆どが海外、海外の環境に影響を受けるということでございまして、短信の方にもございますが、大体海外売上げ比率が80%を超えておりますんですが、その主力事業分野でございます米国・欧州・アジア、いずれもここに書いてございます通り、環境が良かった。
それで特にアジアに関しましては、期初SARSの影響をかなり懸念したんでございますが、ここの影響は軽微で済んだ、ということで全般強弱はございますけれども、全地域、景気回復というべきか、或いは上昇と言いましょうか、そういう基調であったということでございます。
それから、当社特殊、当社特殊じゃなく海運業共通かもしれませんが、当社の事業環境としましては、ここに列挙してございますように、燃料価格が比較的高値で推移した、ということがあり、これはまだ現在も高値で推移しておりまして、次期予想にもかなり影響を与える点でございます。

 

それから、9月の後半から、ちょっと今円安になっておりますが、9月の後半から、かなり私どもの認識としてはシャープな円高が進行したということが為替差損というような形で少し影響を与えている、マイナス要素かと思います。

 

それから後の4つは比較的プラス要素ですけれども、まず、コンテナ船が荷動きが好調でありました。
それから、運賃率に関しましてもアジアー欧州、アジアー北米、大西洋間の運賃率がいずれも修復されております。
この傾向値は投資家ガイドの方を見ていただいたら出ていると思います。
それから、不定期船、タンカー市況につきましては、ご存知の通り、極めて活況に推移しておりまして、これが少し落ちるんじゃないか、落ちるんじゃないかと思いながら、期中は比較的高いレベルで推移した、と。
現在少し軟化しております。
これも投資家ガイドの方にグラフがあると思いますので、ご参照いただければ。
それから、自動車船は日本から北米・欧州向けの輸出はあまりのびたとは言えなくて、私ども自身も若干微減、という感じじゃなかったかと思いますが、豪州向け、或いは三国間輸送が堅調に推移しまして、総輸送台数としては伸びを享受しているというところで、次に、各部門にいきますが、

 

<A-4. 部門別業績動向(コンテナ船)>

青字で書いてございますのが所謂総評でございまして、私どもとしては、当初見込みを上回る業績で推移したと。
積高も書いてございますが、通期で10%増という伸びを享受しておりますし、運賃率につきましては、3項目目に書いてございますが、先程申し上げました通り、3トレードとも、運賃率の修復を果たしております。
それから、もう既に申し上げておりますが、中国出しの荷物が好調でございました。
これが、全体の積高も押し上げていると申し上げられると思います。
それから、我々自身の事業活動としましては、アジアから地中海航路へのサービスの増強をしております。
これが比較的、思った以上に好調でございます。
それから、マイナス要素といたしましては、燃料油の高騰がございまして、通期の平均で約170ドルということでございます。
この部分に関しましては後で出てくるんじゃなかったかと思いますが、3年計画で「コスト・スラッシュ300」ということで、3年間で300億 コストを下げようという部分の主力がコンテナ事業分野でございますが、これを今期に関しましては100億セーブしておりますが、後で出ますんですが、4分の3くらいはこのコンテナ事業部であった、ということがございます。

 

<A-5. 部門別業績動向(不定期専用船)>

その次が不定期船専用船部門でございますが、これは、見込みとの比較で申し上げますと、良い方に見込みが外れたというべきか、高い方に推移していったということが、期初見込みを上回る業績を達成できた大きな背景でございます。
不定期船部門に関しましては、稼動のべトンもここに書いてございます通り、19%増えておりまして、全船型で営業規模の拡大を果たしております。
ただ、増えたものはあまり収益には貢献しない、つまり高いところで傭船して高い運賃で出していきます。
それでもプラスはプラスですが、ものすごく高い運賃を享受できるわけではございません。
それから、自動車船に関しましては、先程も申し上げました通り、北米・欧州向け減少しておりますが、全体では162万台が173万台といういうことで、台数は達成しておりますが、三国というところがのびるということは、あまり収益が大きくのびるということは言えませんで、所謂傭船料の節約とかそういうことで、かなり前年並みの実績を確保するように努力したということで、不定期船専用船部門では全体としては大幅な業績改善、いえ業績の伸張を達成しております。

 

<A-6. 部門別業績動向(エネルギー資源輸送)>

エネルギー輸送部門につきましては、ここの本質もございますが、ほぼ当初見込み通りということになります。
大きな部分の一つであります液化ガス運搬船は、稼動のべトン、それから収益性ともに安定しておりますが、大きく改善するということはございません。
それから電力炭につきましては輸送量を大きくのばしまして、量は増えたんですが、ここの部分については一部逆ザヤという、マイナスになる引き受け貨物がございまして、収益性も、収益もそれほど大きく改善したという分野ではございません。
油槽船部分につきましては、タンカー市況が比較的高位安定で推移いたしましたもんですから、当初見込んだよりも高く、また収益も前期よりは改善している、ということかと思います。

 

特に電力炭につきましては、ご存知の通り、予想外に需要が多くなりまして、一方、積み地の滞船等もございましたものですから、我々が得意としております幅広石炭専航船というものがですね、十分確保しておったんですが、これが回転が落ちまして、足りなくなりまして、電力さんから引き受けている荷物を運ぶために、高い、普通のパナマックスを傭船するというようなことがございまして、ちょっとマイナスになったのが残念だった点でございます。

 

<A-7. 部門別業績動向(連結子会社)>

その次が連結子会社ですけれども、これは既に川崎近海、中で大きな内航・フェリー部分をやっております川崎近海が既に決算発表をしておりますが、かなり収益性を改善、収益を大きくのばしておりまして、業績は安定的にのびております。
それから、運輸付帯サービスは先程申し上げました通り、ターミナル、或いは代理店部門とも、荷物全体がのびておりますものですから、その取扱い数量ものびまして、業績をのばしております。

 

<A-8. 当期末連結決算ファクター別増減要因分析>

その次に、今出ておりますのが、連結決算のファクター別、大凡くくりましてですね、要因別にお出ししておりますが、公表比と対前期比という風にございますが、公表比の方はですね、為替変動、バンカー変動は3ヶ月毎に修正して公表させていただいてますので、あまり大きなインパクトにならないんですが、最後の4th Quarterで市況が思ったよりまた上がったということもありまして、最後の最後に公表した見込みよりもさらに上がった点は、市況変動、それから若干の営業規模の拡大と、合理化・コスト効果で66億円ほど良くなりました。

 

一方、前期との比較でいきますと、やはり為替変動が円高に、期中平均で円高に推移しましたもんですから、この部分が100億円効いております。
それからバンカーが、高く推移するという風に想定はしておりましたが、それよりもさらに高かったということで19億、前期に比べ悪くなっております。
失礼、8円40線、為替が前期比悪化しておりますものでそれが100億に相当しております。
それから市況変動は、これが一番大きな理由ですけど、トータルで353億、営業規模の拡大は55億、コスト合理化が先程申し上げましたように100億、効いているということで、約390億くらいの前期比改善、ということになっております。

 

<B-1. 2004年度業績見込>

それから、今度は当年度の業績見込みにつきましてご説明申し上げます。
これも同じように青い字で書いてございますのが、通期の当期見込みでございます。
その右側に今ご説明しました前年度の、つまり今回の、終わった決算の数値が書いてございまして、これとの比較がその右側に出ており、その比率が右側に出ておりまして、これをご覧いただきますとおわかりの通り、今期、2003年度から2004年度に向かってはですね、なだらかな推移をとるといいますか、高いレベルで横ばうというような前提をおいている、総論としてはそういう風に申し上げられるんじゃないかと思います。
ただ、売上高、営業利益がそういうことを示しておりますが、経常利益、当期利益に関して言いますと、後程ご説明しますが、コストセーブ等も行いますもんですから、少しインパクトが、さらに良い方に出まして、当期純利益に関しましては、これが特損項目が小さくなるということもございまして、この3年度に比べますと4年度の方がかなり大きな改善を果たすことができると。
業況としては横ばいですが、会社の決算上は少し、中身の濃いものになるという風に見通しているということでございます。
為替レートは、上期を105円、下期を110円と見て、平均で108円とおいておりまして、バンカーは前期170ドルくらいでしたが、それを170ドルで横這うと見ておりますが、当面はこれよりちょっと高いところにございまして、目先はちょっとマイナス要素かな、という風に思います。
あとは、連・単比率はもう計算上の問題ですが、前期とほぼ同じような傾向で、普段私ども1.3くらいと思っていますが、大体1.3前後というノーマルな形に戻る、ということだと思います。

 

<B-2. 連結セグメント予想>

セグメントに関しましては、特段形が変るとか、大きく事業形態が変るわけじゃございませんので、ほぼ同じような比率、海運業主体でございますけれども、海運業の中で、不定期船部門が市況が高いものがFull Yearで続くというような想定をしておりますので、単体が大幅に改善するということでございます。

 

運輸付帯の方は、先程申しました、全体に荷物が増えるということで、やはり増収・増益を見込んでおります。
その他は、先程の特殊要因が無い、ということで横ばいという風に考えております。

 

<B-3. 部門別業績動向>

部門別に関しましては、
コンテナ船は総じて荷況堅調で、横ばいで推移するという風に考えておりまして、マイナス要因としては、燃料費の高値推移、それから傭船料が、やはり全体の世界の荷動きの好調を反映して高くなってきておりまして、更改期にあたる傭船に関しましては、少し上がるということを織り込んでございます。
それから運航費等につきましては、CS300のように大きな構造変革は想定しておりませんが、ターミナル・コスト、或いはサービス網を合理化する等で、合理化、コストセーブの効果も織り込んでございます。

 

不定期船、専用船に関しましては荷況が相変わらず強いもんですから、市況は堅調に推移すると考えております。
ただ、今、詳しい方はご存知だと思いますが、今現在は一時の高いものから比べると少し下がってきておりますが、このぐらいのレベルで推移していけば想定の範囲かな、という風に思っています。

 

自動車船に関しましては、ほぼ大きなトレンドとして、日本があまりのびなくて、三国へどんどんシフトしていっているという傾向がこの数年変っておりませんが、この傾向がそのまま続くものという風に考えておりまして、大きな変動は無い、つまりそういうトレンドが変ることに対しては、私どもがそれなりに対応して、なんとかmanageできるのではないかと思っておりますので、この不定期船専用船部門では前期を上回ることができるという風に見込んでおります。

 

それからエネルギー資源に関しましては、LNGは少し規模が拡大しますので、ちょっと収益が増えます。

 

電力に関しましては、更改期がきておりますので、先ほど申し上げたような、つまり前に決めたCOAで逆ザヤになるというような状況が、ほぼ終息できると思いますので、また安定的な収益状況に戻るものと。
それから業容も少しずつ拡大しておりまして、幅広船も2隻、前期中に入っておりますし、今期確か1隻入るんじゃなかったかと思いますが、少しづつ拡大しておりますので、収益がノーマルに戻ってくるという風に考えております。

 

油槽船に関しましては、VLCCはほぼ、契約に入っておりますので、あまり変動がございませんで、アフラマックスといわれる得意の分野につきまして、市況が堅調に推移しておりますので、業績は安定的に推移するものという風に考えております。

 

<B-4. 04F通期連結予想ファクター別増減要因分析>

それから今期、今年度の通期の連結の予想ファクター別の要因をそこにちょっと列挙してございますが、為替は約6円弱円高になるという、105円で想定していますから、約、これが60億に相当する。
バンカーは170ドル-170ドルですから、あまり変化が無いものと考えておりますが、これが今の非常に高い燃料油の傾向が、もし長期間続くとなりますと、ここについては少しマイナス要素になる可能性があるかと思います。

 

市況変動につきましては、変動で大きく上がるから120億もimproveするということじゃございませんで、契約が、中期契約をしているものがどんどんどんどんきりかわってくるわけですね。
それで少しづつ高い市況の中で運賃交渉をさせていただく、或いはフリー化する、というようなことになりますと、高い運賃市況を享受できるportionが増えてくるようなことがございまして、このような数値が期待できるのかなという風なことで。

 

それから、当然荷物が増えておりますので、傭船を決めたり、いくつかの事業規模の拡大を図っておりますのでこれで50億くらい、その他少しございまして、前期に比べますと、110億くらいは良くなるのではないか、良くなるハズという風に見て、当期の業績予想ができております。

 

<B-5. 投資計画とキャッシュフロー>

それからその次が投資計画とキャッシュフローですが、これは今期から、ちょっと開示方法を変えたというか集計方法を変えたというべきか、これまで、所謂自社船の投資のキャッシュベースでやってたんですね。
それをオペレーティング・リースの船の支払も含めてですね、投資金額に入れて集計する、もう少し広い手法、というか広い範囲で集計を考えていこうということでございます。
それで03年度に関しましては、社船、自動車船が2隻、VL1隻、オペリが5隻、LNG船2隻で合計10隻竣工する、処分はコンテナ船2隻をはじめ、7隻という結果で前期は終わっております。

 

4年度は所有船が2隻、オペレーティング・リースが7隻、LNG船2隻、ということで処分は予定しておりませんので、その集計した数字がここの2004年度通期計画というところで、船舶関連で約600億、その他という方は情報システム、ターミナル、不動産等を含んでおります。
それで想定しております営業キャッシュ・フローが800億でございますので、投資キャッシュ・フロー550としてフリー・キャッシュ・フローが250億、というような考え方でおります。

 

これは想定でございまして、できるだけ私どもとしては色んな調達手段を考えながら組み合せて、最も利益が出やすい形でコスト軽減もはかりながらやっていきたいと思っておりますので、最終数字は少し変ってくる可能性があろうかと思います。

 

以上が、準備いたしました今期決算と次期業績見込みでございます。

 

<C-1. KV-Plan数値目標達成度>

それでは、後続計画でございます、新しい計画をご説明しますが、その前に、この2年間で打ち切りましたKV-Planというものの総括と、それから、新しい計画の概要を連続でご説明させていただきます。

 

まずあの、今18ページめをご覧いただいているんですが、左側の表で草色の色がつけてありますのが、今期の実績でございます。
KV-Planというのは3年間でございましたので、2年、3年、4年度というようなことで考えておりまして、目標値との関連でいきますと、一番右側に目標達成度がパーセンテージで書いてございますが、所謂収益目標数値としましては、全項目が100を越えておるという意味では、達成をしたというようなことでございます。
それをグラフに表しておりますのが右側でございまして、グラフの一番右端に当初計画いたしました2004年度のターゲットが書いてごさいますが、これを、指数によりましては倍の棒グラフになっているところもございますが、2002年、3年というところで大きく回復して、2001年度下期、惨憺たる結果を産んだことをふまえて取り組んだわけですが、一応初期の、V字回復を果たせたのかな、という風に思っております。

 

これは、市況にも恵まれましたし、コストセーブ等も目標通りできたという、両様あいまって、という風に評価をしております。

 

<C-2. KV-Plan数値目標達成度(連結ベース)>

その次が、今度はPL項目も少し入っておりますが、BS項目も含めてですね、数値目標の達成度を示してございますが、左側の表の方は赤字のところが2003年度決算の終わったところでの数字でございまして、一番右端の青い字のところが当初の計画でございますが、この中で、必ずしも全部達成したと言えるのか、というようなことがあろうかと思いますが、気になるのは有利子負債のところでございますが、まだ4年度のところまで行ってないじゃない、ということがありますが事実としましてはですね、これが先程申し上げましたように、投資が、少し前倒しでやったもの等もございましてですね、我々の内部の評価としては、2004年度2,750億であったものとほぼ等価のベースでの有利子負債圧縮ができたのではないかという風に考えております。
それから、株主資本比率もちょっと22%に足りなかったんですが、ほぼ達しているということで、この全体の数値を見ていただきますと、まあ達成して終わってという風に言ってもいいのかな、という風に思っております。
単にこれだけじゃございませんで、定性的な項目もほぼやり終えたという自信がございますので、早めに終結をした次第でございます。

 

グラフの方はもう、ご覧いただけましたらおわかりいただける通り、なだらかに改善してきていると。
これは、KVだけでなしに、その前の4年間の計画も含んでおりますけれども、その、もう一つ前の計画の、「KR計画」の終わった年が一番左端なんですが、そこから4年間、「NEW-K21」というのやりまして、それから2年間KVをやって、6年間の2つの計画の通算の成果がここにグラフで出ているということでございます。

 

<C-3. KV-Plan数値目標達成状況(CS-300コスト削減運動)>

それから、KV-Planの、CS300というコスト削減運動、これは2年前にこれをご説明したときに、ここが大きなポイントの1つだと、これについてはコンテナ船の入替え等、つまり構造的な問題も含めて、かなり自信があると、達成する自信がある、それからある程度の手法も決まっている、という風に申し上げましたんですが、2002年度で234億、今年度、2003年度で100億ということで、300億の目標を達成しております。
申し上げましたようにやはりこの中で大きいのはコンテナ部門のコストセーブが2年合計で242億ということで、これがコンテナ船の収益回復の大きな柱になっているということをご理解いただきたいと思います。

 

<C-4. “K” -Line Vision2008の位置づけ>

その次が新しい計画でございますが、これは計画というよりも、2年間の計画に3年間のある想定を加えた、5年めのVisionという、それを目標と位置づけたいんですが、計画と目標の組合わせというようなコンセプトになっておりまして、基本理念としましては、ここに書いてございます通り、右端に書いてございます通り、持続的成長と安定収益体制の確立と。
これの、意味はでございますね、今我々がおかれている環境というのは2002年度から2003年度にかけての大きな改善というのをご認識いただけますと、非常に今高い位置にいるという風に認識しております。

 

これは中国をはじめとする色んな世界的な経済環境がもたらしているものと思いますが、この状況が5年間続くというようなことは考えられないと思いますが、少なくとも2年間、2004年度と2005年度については続くものだろう、続く、という風に私ども想定しておりまして、この期間は数値できちっとおさえながら、ですね、経営計画も経営計画の内容もきちっとおさえながら、着実に進めていきたい、と、この間はあまり大きなのびも、十分大きくのびているわけですから、これが安定しているという状況になる方がむしろ普通だろうと思いますので、持続的に成長を追いながら、安定収益、これを安定させることに力点をおきたい、という風に思っております。
それからその後の3年につきましてはですね、少しオープンではありますが、例えば私どもの主力の海運業をとりました時に、船を仕入れる、というようなことを考えますと、かなり先まで、もう船台が押さえられているという意味では、2008年ぐらいまでそんなにフリーハンドがあるわけではない、あの、後で船舶の数の問題をご説明しますが、そんなにフリーな、フリーハンドが残っているわけではないという意味ではですね、この2年と3年をあわせた5年間といえどもやはり、ものすごく大きな、更なる発展を期す、ということよりも、その後に備えた、目覚しい発展に備えた助走期間というか、或いは高い位置で次にとりくむための一種の中身を充実させる、企業基盤をさらにしっかりさせるというようなことに取り組みべき時期でないかという風に認識している、というのが基本的なスタンスでございます。

 

<C-5. 基本的取組み課題>

それで、その次のところに従いまして基本的な取組みとしまして、何の変哲も無いような感じがいたしますが、企業基盤を更に強化し、安定収益体制を、今のような状況を逆に安定収益体制だと言えるようにしよう、と、1年だけですから、これがスポっと落ちるようでは困りますんで、これを安定させるということが非常に重要なことではないかと考えております。
そのためには色々な言葉を考えたんですが、まああの、非常にグローバルに広がっておりまして、これをトランス・ナショナルと言おうとか、色んな内部議論はあったんですが、広い意味でグローバルに展開したグループ全体の企業文化を、きちっと創造して“K” Lineというブランドをグローバルにきちっと定着させ、向上させたいという理念が2つめの項目。
それから3つめはそういうことをするためにはですね、やはり、海運業固有のリスクの問題がございますので、リスク・マネジメントをきちっとするということと、それからやはり、グローバル、或いはトランス・ナショナルなコーポレートであるグループであるということをきちっと進めていく、一種のコーポレート・ガバナンスの体制も強化する必要があるこういうことで、先程の持続的な成長をめざすという、グローバルにめざすということを、こういう形で着実に進めていきたい、という風に思っております。

 

<C-6. “K” -Line Vision2008の業績目標1>

数値の方につきましてでございますが、今業績目標が出ておりますが、この1と言いますのは所謂今年度、2003年度実績から2004年度、2005年度という、今年度から2年度ですが、2003年から、高くなったレベルから見ると3年間の数値でございますが、この間はこれが大きくのびるとか改善するというような発想ではむしろございませんで、なだらかな成長を想定しております。
安定的に成長すると、推移するという風に想定しております。
従いまして営業利益とか利益項目もそのような形になっているところでございます。

 

2008年に関しましては、少し、目標でもございますし、3年間、あとの3年間の数値は、平均をとってみると、ちょっと2年間と3年間と違ってくるんですが、5年間の平均、という意味でいきますと売上高伸び率が3.7%ですので、世界の海上輸送ののびが3%といたしますと、今後も3?4%ぐらい期待できるであろうと考えますと、5年間の平均売上高伸び率3.7というのは達成可能な数字であろうと、こう考えまして、2008年度の目標を設定した、と。

 

それに向かって動いていきますが、一つだけ、そういう風に言うと少しコンサバ的、コンサバティブすぎないか、というような議論があろうかと思いますが、私どもとしては、一応、目標とは言いながらも、これを余程のことがない限り、まず達成できる、或いは達成するという、決意とコミットメントをこめて目標としておりますもんですから、少しそのような、ちょっと元気が無い、というご批判もあろうかと思いますが、一応、そういう数値で目標値を設定しております。

 

<C-7. “K” -Line Vision2008の業績目標2>

その次が経営指標でございますけれども、これは今そういう形でご説明したわけですから、中身を濃くし、運営体制を強化し、という形で取り組んでいきますので、当然、中身を充実させていくわけですから、所謂諸源が少しづつ少しづつ改善していっている、或いはしていくということを想定しているということでございます。
まああの、目標レベルのところでは、なんとか、
株主資本を3,000億以上、
株主資本比率を40%以上、
ROE16%以上、
Debt Equity Ratio 80%以下、
というようなことで格付けA格の安定的確保と10円の安定配当体制をきちっと確立するということをめざそうと、こういう風なことでございます。

 

ただこの間、株主資本なんかにつきましては、Equity Finance等々は想定せず、自分たちの期間利益で、期間の営業活動で出てくるものを投資等々を勘案しながら積み上げて行くというつもりでおりまして、一応数値だけ平均で申し上げておきますと、この5年間の営業キャッシュフローを平均750億という風に見ておりまして、投資キャッシュフローは700億という風に、まあ非常にモデレートというべきか、見ておりますが、前期あたりの、前期というのは2003年度のあたりの数値を考えますと、かなり良い数字でございますので、むしろ、これぐらいの数値でいけることが、むしろそれを定着させることがこの期間の目標ということではないかという風に思っております。

 

<C-8. 船隊規模推移&投資金額>

その次が船隊規模をざっとご説明いたしますが、これはかなり積み上げておりまして、総隻数で投資が181隻、金額で7,300億と書いてございますが、その内傭船で2,150億円と、ここまでもう、想定を申し上げさせていただきますが、勿論中身はいずれ変る可能性は少しずつあります。
船台がかなりタイトだと申し上げまして、かなり船がおさえてありますので、オープンになっているところがそんなにたくさんあるわけじゃありませんので、大きな変動は起きないはず、或いは起こせないはずだという風に考えております。

 

そんなところがこのKVから新しい“K” Line Vision2008というところへのご説明でございます。

 

以 上