【イントロダクション】
本日は当社の概要、主力の3事業、そして低炭素・脱炭素に向けた取り組み、コンテナ船事業、業績の見通しや事業環境、さらに中期経営計画の進捗について、順を追ってお話ししてまいります。
少しでも皆さまに当社のことを身近に感じていただけたら嬉しく思います。
【川崎汽船の紹介】
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▸まずは、当社について簡単にご紹介させていただきます。当社は、「グローバルに信頼される“K” LINE 海運業を主軸とする物流企業として、人々の豊かな暮らしに貢献します」という企業理念を掲げています。
▸また、私たちが大切にしている価値観はスライドに記載の通り6つあります。それらを念頭に置きながら、
① 自社・社会の低炭素・脱炭素化の推進と企業価値向上
② 成長を牽引する役割を担う事業への経営資源の集中
③ 成長機会をともにできるお客さまとのパートナーシップ
の実現を目指して参ります。
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▸続いて、当社が運航している船についてです。
▸当社では、さまざまな種類の船舶を運航しており、合わせて約440隻保有・運航しています。
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▸ドライバルク船には、大小さまざまな船がありますが、「ケープサイズ」と呼ばれる全長300mほどの大型船では鉄鉱石や石炭などを運んでいます。なぜケープサイズと呼ばれるかというと、パナマ運河やスエズ運河を通峡できないほど大型で、アフリカ南端の喜望峰(=Cape of Good Hope)を迂回しなければならなかったことに由来しています。このようにドライバルク船はどの運河を通峡できるのかによってサイズが決まっています。
▸ エネルギー資源輸送の分野では、液化天然ガス(LNG)を運ぶLNG輸送船、原油を運ぶ油槽船(タンカー)や、国内の電力会社向けに発電用石炭を運ぶ電力炭船などを運航しています。LNG輸送船の全長はケープサイズと同じで約300mです。一般的には、タンクに約17万m3のLNGが搭載されており、これは一般的な家庭用ガス使用量を前提とした場合、数十万世帯規模の年間使用量に相当します。
▸また、製品物流の領域では、自動車船、コンテナ船、近海内航船などがあります。
▸自動車船は、いわば巨大な立体駐車場のような船です。一度に約7,000台の輸送が可能です。
▸エネルギー資源輸送の中には少し聞き慣れない船種もあります。
・液化CO₂輸送船:低炭素・脱炭素社会の実現に向けた新しい事業形態ですが、工場などで回収されたCO₂を液化して貯留地へ運ぶ役割を担っています。
・地質調査船:洋上風力発電プロジェクト設置場所に関しての調査船です。
・FPSO(Floating Production, Storage and Offloading system):海洋上で石油や天然ガスを生産し、貯蔵し、積出を行うための浮体式設備です。海底油田から採掘された油層を取り込み、原油とガスに分離し、タンクに貯蔵してから、定期的にシャトルタンカーで陸上に積み出します。
・海洋掘削船:浮体式海洋掘削装置の一種。
【成長を牽引する3事業】
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▸ここからは、当社の「成長を牽引する3つの事業」をご紹介します。
▸自動車船事業、鉄鋼原料事業、そしてLNG輸送船事業の3つです。
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▸まず、「なぜこの3事業なのか」という点について触れていきます。
▸3つの事業はいずれも、当社の強みを最大限に発揮でき、かつ持続的な成長が期待できる分野です。また、それぞれ成長のスピードや時間軸、市況変動の幅が異なるため、事業ポートフォリオとして組み合わせることでリスクを抑えつつ安定的に成長を実現する、という狙いがあります。
▸お客様の環境対応のニーズ、具体的には脱炭素化の推進に伴う環境対応船への需要の高まりをしっかり取り込みながら、市況変動にも耐えられる強い事業体制づくりを進めています。
■ 自動車船事業
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▸まず自動車船事業についてご説明します。
▸こちらのグラフは2019年からの自動車の海上輸送台数を整理しています。
▸コロナ禍の2020年に一旦落ち込んでからは順調に回復し、足元ではコロナ禍前の2019年の水準を上回るところまで来ています。この間に自動車の輸出元が変わってきています。
▸顕著なのは、ここ数年の中国発の自動車輸出の伸びです。2025年の見込みでは海上での輸出量だけで年間360万台程度で、全世界の海上輸送台数の1,700万台に対して20%程度を占めています。2025年にはすでに、日本の年間輸出台数である350万台を抜いているといわれています。
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▸世界では約800隻弱の自動車船が運航されています。
▸これに対して、2025〜2027年の3年間で約170隻の新造船が供給される計画となっています。供給サイドが増加して、需給が緩むのではないかという見方もありますが、さきほど説明した通り、中国発をはじめとした輸送需要が堅調に推移しており、また、2000年代前半の海運好況期に建造された約250隻の船が今後2030年以降徐々に退役の時期を迎えることもあり、この先もマーケットの需給はそこまで悪くならないのではないか、と見ています。
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▸当社は、LNGを主燃料とする環境対応船を積極的に投入しています。環境対応船は船の価格は高くなりますが、自動車メーカーのお客様は輸送にかかるCO₂の排出にも非常に関心が高く、環境対応船については比較的長期の契約をいただける、運賃もしっかりとコストに見合った運賃をいただけるということで、ビジネスの転換をはかっています。
▸これ以外にも、建設機械、農業機械、鉄道車両など、輸送に特殊な技術が必要で、収益性が高いH&H(High & Heavy)と呼ばれる貨物の比率を高めることで、カーゴミックスの改善を進め、収益をしっかり上げていくということに取り組んでいます。
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▸こちらのスライドは、当社の自動車船隊の推移です。ご説明したような大型の環境対応船の投入を進めています。
■ 鉄鋼原料事業
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▸この事業は日韓ミルとの中長期契約が多いので、比較的安定した事業です。当社の主な荷主である日韓の鉄鋼メーカーの粗鋼生産は横ばいが続く、あるいは少し減少する見通しです。一方、インドや中東の粗鋼生産量はこれからも伸びていくと見られています。
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▸当社は、インドや中東といった伸びしろのある地域に、重点的に営業をかけていく、その際に営業担当だけでなく、実際に船に乗ったことのある海技要員を投入し、実際にどのように貨物をハンドリングするのかなど、しっかりご説明にあがり、しっかりとお客様と輸送に関するお話しをすることで、輸送需要を獲得していくという取組を進めています。
▸船隊規模については、2022年度を100とすると100〜110程度へ拡大していく計画です。
■ LNG輸送船事業
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▸ロシア産の天然ガスへの依存が、ロシア・ウクライナ情勢の中で難しくなる中、温室効果ガス排出量が石炭・原油よりも相対的に少ないことから、将来的に温室効果ガスの排出が無い燃料に移行していくまでのトランジション燃料として、LNGに対する需要が確実に増加していくことが見込まれます。
▸LNGの需要は2025年の4.2億トンから2050年には7.2億トンに増える見通しで、2040年頃までは、LNGの海上輸送需要そのものも安定的に増えていくとみています。
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▸当社は1983年に日本初のLNG輸送船を竣工させ、LNGの輸送を開始して以来、カタール、マレーシア、ノルウェー、オーストラリアに加えて、最近ではインド国営ガス会社とも長期契約を締結するなど、ビジネスの拡大に取り組んできています。現状46隻、2026年度に65隻、2030年度には75隻以上、さらに中長期では100隻体制も視野に入れてビジネスに取り組んでいます。
【低炭素・脱炭素に向けた事業】
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▸当社は「“K” LINE環境ビジョン2050」のもと、社会全体の低炭素・脱炭素化を支える事業にも積極的に取り組んでいます。
主に以下4つの領域があります。
1. 液化CO₂輸送事業(CCSの重要要素)
2. 洋上風力発電支援船事業
3. 水素・アンモニア輸送船事業
4. LNG輸送周辺事業(FPSO・FSRU など)
・FSRUとは、(Floating Storage and Regasification Unit)の略称で、浮体式LNG貯蔵再ガス化設備です。
洋上で約-160℃のLNGを受け入れて貯蔵し、顧客ニーズに応じてLNGを温めて再ガス化してパイプラインへ高圧ガスとして送出することができます。陸上LNG受入基地の代替となります。
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▸液化CO₂の海上輸送はCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)バリューチェーンの一翼を担っており、当社の強みを発揮できる事業です。
・CCSは、工場等から排出されるCO₂を回収、液化、輸送し、地下に圧入することで、排出を削減するものです。
・回収地と貯留地の距離が離れている場合は、液化CO₂船による海上輸送が必要となります。
▸ノルウェーのNorthern Lightsプロジェクトはノルウェー政府が支援する世界初の船舶輸送を伴うCCS事業で、当社は液化CO₂輸送船の運航管理を担当しています。
▸当社グループはNorthern Lights発注の8隻のうち、5隻の運航に携わります。
▸このうち3隻については既に竣工し、プロジェクトに従事しています。新たに12,000m3型の液化CO2輸送船1隻を受注、4月にはさらに1隻追加受注予定です。
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▸CCSによるCO₂貯留の需要は2050年に向け堅調に増加見込みで、これに伴い海上輸送に対する需要も増加することが見込まれています。
▸当社は世界初の船舶による輸送を伴うCCSプロジェクトに携わるということで、液化CO2輸送船の運航マニュアルの作成、船陸整合の確認など、運航・管理体制を確立しています。今後本プロジェクトでの実績・ノウハウを活用し、日本はもとより欧州・アジア太平洋地域における後続案件の獲得を目指しています。
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▸液化CO₂輸送船の写真です。船首に立っている円柱形のものはローターセイルといって、風力を使って推進力を得る設備です。
■コンテナ船事業
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▸コンテナ船事業は2018年に当社、商船三井、日本郵船のコンテナ船事業を統合して事業を開始したOcean Network Express(ONE社)が担っており、シンガポールに本社があります。当社はこのONE社の31%を保有し、連結決算では持分法適用会社として、経常利益段階で利益を取り込んでいます。またONE社からの配当をキャッシュフローとして取り込んでいます。
▸ONE社は世界6位のコンテナ船社で、アジアから北米、欧州に向かう航路に強みを持っています。韓国のHMMおよび台湾のYang Mingとともに「Premier Alliance」を組んで主要航路を共同運航しています。
▸2015年時点では17程度のコンテナ船社が競合していましたが、2010年代後半の海運不況の時代に業界の合従連衡が進み、運航船腹量が150万TEUを超える主要コンテナ船社は7社に集約されました。上位7社で業界全体の約8割のシェアを占める形となっており、業界の上位集約が進んでいます。
▸また最近では、第5位のドイツのHapag Lloydによる第10位のイスラエルのZIMの買収が発表されるなど、マーケットが少し悪い中、業界再編の動きがみられます。
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▸グラフの黒線は供給の伸び率、赤線は需要の伸び率(いずれも前年比)を示しています。
▸2024年、2025年と新造船竣工による供給の伸びは10%、7%と大きかった一方、需要はそこまで伸びておらず、足元需給が緩んでいる状況です。
▸ただ、23年12月以降、中東情勢悪化によるスエズ運河通峡回避、喜望峰経由による航海距離の延伸により、これらの供給増加が吸収されていました。
▸2026年の供給の伸びは4%と一服しますが、2027年以降は再び新造船竣工が控えています。
▸スエズ運河通峡が再開されると、航海距離延伸で吸収されていた供給が市場に戻る効果があるので、少し緩んでいるマーケットが更に緩むのではないか、という見方もあります。引き続きスエズ運河通峡再開のタイミングについては注視してまいります。
▸昨年末から今年にかけて、一部の海外船社がスエズ運河通峡を再開したり、もしくは再開を検討したりしているという情報もあり、2026年のどこかのタイミングではスエズ運河通峡再開もあるかという機運も高まっていました。しかし足元ではイラン情勢など、中東情勢の緊迫化により、通峡再開の時期については、引き続き慎重に検討する必要がある状況となっています。
▸スエズ運河通峡再開については供給を増やす効果があるということで、一般的にマーケットにとっては一時的にはネガティブと捉えられています。一方で、コロナ禍や紅海情勢悪化の時期には古い船でも保有していれば使うことができるということで、通常であれば解撤されるような老齢船が解撤されずに残っている状況あり、スエズ運河通峡再開により、これらの老齢船のスクラップが進むことで需給が均衡に向かうことは、業界にとっては正常化の1つのプロセスになるという考え方もあります。
▸各社がスエズ運河通峡再開するに際しては、短期的には港湾混雑も発生することになると思われます。配船の入れ替えやターミナルの調整も必要で、復帰には相応の期間と計画、十分な準備が必要になります。
▸何より、足元の中東情勢の緊迫化の中、これまで通り船員、本船、貨物の安全を第一に、引き続き状況を注視し、スエズ運河通峡再開のタイミングについては慎重に見極めていくことになります。
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▸SCFI(コンテナ船の短期運賃市況)は2010年以降、上がったり下がったり変動を繰り返しつつ一定レンジで推移しています。
▸コロナ禍には、巣ごもり需要でモノ消費が増加、コンテナ船の輸送需要も増加した一方、労働力不足や各所での物流滞留が発生した結果、サプライチェーンが滞り、コンテナ船運賃が急騰しました。
▸2023年頃には高騰した運賃は一旦落ち着きましたが、2023年12月以降中東情勢によるスエズ運河通峡回避により航海日数が長期化することとなり、運賃市況が再び上昇に転換しました。
▸足元では新造船の供給状況や中東情勢の運賃市況への影響もありますので、状況を注視してまいります。
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こちらは、ONEのビジネスプランのイメージです。
▸2024年度〜2030年度の7年間の投資計画では、コンテナ船本業(船舶投資)へ総額250億ドル超を投資予定、さらにバリューチェーンへの追加投資も検討しています。
▸最終年度までに運航規模を300万TEUレベルへ拡大することが現時点の計画で、収益目標としてはROE10%以上を掲げています。
▸配当性向は当期利益の30%以上としています。コロナ禍で運賃が上がり、大きな利益を計上したこともあり、2024年〜2026年の3年間で総額30億ドル規模の特別配当を実施しました。
【通期業績・事業環境について】
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▸ 当期2025年度の通期業績予想は以下です。
▸売上高1兆60億円
▸営業利益840億円
▸経常利益1,000億円
▸当期純利益1,150億円
▸前期比では、自動車船・ドライバルクなどの利益減少により、営業損益は188億円減少の840億円、経常損益はコンテナ船事業の大幅減益により2,080億円減少の1,000億円を見込みます。
▸11月公表比では、経常損益の見通しに変更ありません。当期純損益は繰延税金資産にかかる法人税等調整額の見直しにより+100億円改善しています。
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▸ このグラフは当社の営業利益と経常利益の推移を示しています。
▸営業利益は堅調に推移し、2024年度は1,000億円超を達成しています。ONE社の利益は持分法適用で営業外収益として経常利益に計上されます。営業利益はコンテナ船以外の自営事業の利益を示していますが、着実に成長していることがお分かりいただけると思います。
▸経常利益はONE社の持分法適用利益の影響を大きく受け、コロナ禍の時期は特に大きく上に振れました。2024年度は、コロナ禍で急増した2021年度・2022年度に次ぐ過去3番目の水準でした。2025年度も中東情勢・米国の関税政策など不透明、不確実性の高い事業環境ではありますが、経常利益1,000億円を維持する見込みです。
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2025年度通期のONE社の通期業績見通しです。
▸事業環境としては、2024年度と比べると新造船竣工で船がマーケットにでてきていることもあり、運賃市況が低迷しています。また関税政策の影響で荷動きも少し滞っています。
▸紅海情勢、関税政策を注視しつつ、しっかりとコストをコントロールしながら、機動的・効率的なオペレーションと高品質なサービスを提供することで、しっかりとした利益を上げることができる体制ができていると考えています。
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▸引き続きまして事業環境の変化についてです。
▸海運業の事業環境リスクは、①地政学リスク・経済デカップリング、②世界経済動向、③エネルギー政策に代表されます。
▸スエズ運河通峡再開に際しては安全確保が大前提となりますので、引き続きモニタリングを継続し、総合的に再開時期を判断してまいります。
▸米国の関税政策については、特に対中関税の動向を注視しています。これまで20%だった関税は違憲判決を受け、その暫定措置として10%の徴収が開始されました。ただし、この暫定措置の適用期間は150日間に限られており、期間終了後に15%へ引き上げられる可能性など、不透明な要素は残っています。昨年からこのような不安定な状況が続いていますが、そのような中でもしっかりと輸送需要に応えていくことに専念しています。
▸USTR(米通商代表部)は、中国に対する対抗措置の一環で、外国籍船が米国に寄港する際に入港料を徴収する措置を検討していました。2025年10月から1ヶ月程度適用されたあと、11月に1年延期が決定しました。2026年の10月、11月に再度実施されるのかどうか注視していきます。
【中期経営計画の進捗】
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中期経営計画の進捗です。
▸2022年度から始まった中計も、4年目が終わろうとしており、来年度2026年度が最終年度となります。
▸更なる成長と企業価値向上を達成するために、資本政策・事業戦略・機能戦略の施策を着実に実行していきます。
▸中計の先、2030年度の経常利益の目標としては、自営事業、コンテナ船事業合わせて2,500億円+α、このうち自営事業は1,100億円+αを目線としています。
▸2026年度は自営事業で900億円の経常利益の目標を掲げていますが、2025年度の自営事業の経常利益は785億円を見込んでいることからも、十分達成可能だと考えています。
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▸機能戦略については、事業の軸だけではなく、他社と差別化して評価いただかなければならないという観点で、当社の強みとして掲げているものがあります。
・安全・船舶品質管理、これにはハンドリングが難しい特殊貨物輸送能力も含まれています。
・低炭素船・ゼロエミ船(アンモニア等)などの環境対応船投入によって、お客様の輸送ニーズに応えていきます。
・DXについては、船の運航で得られる様々なデータを効率的に集めて、これをしっかりとビジネスに結び付けていく、データドリブンな事業経営をめざします。
▸+αについては、お客様のニーズに基づいて本船を建造して輸送サービスを提供していくというのがメインストリームになりますが、加えて他社との提携・M&Aによるビジネスの拡張も目指しています。
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▸続いて、キャッシュアロケーションについてご説明します。
▸中計期間5年間で営業キャッシュフロー約1.5兆円を創出する計画です。
▸配分方針は、投資キャッシュフローに6,100億円を充て、株主還元に8,000億円以上を充てる計画です。
▸営業キャッシュフローと投資キャッシュフローおよび株主還元の差額の約800億円はマネジメントアロケーションとしています。使途は今後検討しますが、基本的には後ろ倒しになった投資に充てることを中心に考えています。
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▸2024年度本決算公表時に中計期間の投資キャッシュフローの見通しを7,400億円から6,100億円へ見直しました。
▸これは、投資が無くなったということではなく、例えばLNG輸送船のプロジェクトが後ろ倒しになったり、お客様の環境ニーズが後ろ倒しになったりすることで、投資が後ろにズレたものが大半です。
▸投資はLNG輸送船や自動車船含め、順調に進捗しています。
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▸株主還元に関してご説明します。
▸配当については以下を予定しています。
・2025年度:前回公表から変わらず1株あたり120円。
・2026年度:前回公表100 円/株に、20円/株を増額し、年間配当1株あたり120 円に増配。
▸今回の増配(配当総額130 億円弱)の原資は、既に公表済みの追加還元の500 億円以上、マネジメントアロケーションの800 億円からの拠出ではなく、過去の株主還元額、キャッシュフローを精緻に整理する中で拠出できる目途が立ったものです。
▸残りの中計期間の追加還元は引き続き500 億円以上を予定しています。還元手法・時期については決定次第公表します。
▸業績動向を見極め、最適資本構成を常に意識し企業価値向上に必要な投資及び財務健全性を確保のうえ、適正資本を超える部分についてはキャッシュフローを踏まえて積極的に自己株式取得を含めた株主還元を検討するという方針に変更はありません。現行中計期間中もそうですし、その先もしっかりと続けていくことを考えています。
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まとめ
▸当社は成長を牽引する役割を担う「自動車船」「鉄鋼原料」「LNG輸送船」の3つの事業に投資を集中し、「低炭素・脱炭素に向けた事業」も新たな柱に加え、「稼ぐ力」を強化し、安定した収益を積み上げていきます。自営事業は堅調に成長しており、コンテナ船事業は株主としてONE社の規律ある成長に向けてコミットを継続していきます。
▸利益は、成長を牽引する役割を担う3事業を中心として着実な積み上げを目指しており、そのための投資は堅実に進捗しています。
▸中計期間の還元総額8,000億円以上、2025年度の年間配当は120円/株、2026年2月に2026年度の年間配当予定は100円から120円/株へ増配を公表しました。公表済の500億円以上の機動的な追加還元に関しては中計期間中(2026年度まで)に実施の予定です。
▸資本政策としては、最適資本構成とキャッシュアロケーションを常に意識し、企業価値の向上に必要な投資と財務健全性を確保したうえで、適正資本を超える部分についてはキャッシュフローの状況を踏まえて機動的・積極的な株主還元を進めていきます。