2022年8月10日
川崎汽船株式会社
 

 川崎汽船株式会社(以下、「当社」)は、このたび当社合弁会社(注1)を通じて、カタールの国営エネルギー会社QatarEnergyとの間で、新造174,000m3(メンブレン)型 LNG船 7隻を対象として、長期定期傭船契約を締結しました(以下、「本契約」)。また、同時に韓国 現代重工業(Hyundai Heavy Industries Co., Ltd.)と当該新造船の造船契約を締結しました。

 

 QatarEnergyは世界最大級のLNG生産者であり、当該新造船7隻は世界各国へ向けたLNG輸送に従事する予定です。
新造船はX-DF 2.1 iCER (注2)並びにAir Lubrication System(注3)を採用し、GHGの削減に寄与するとともに、幅広い船速域における低燃費運航により環境負荷の低減を実現します。

 

 当社は1983年に日本籍で初めてのLNG船「尾州丸」を就航させて以来、約40年間にわたってLNG船事業のノウハウとネットワークを蓄積してきました。本契約は当社がこれまでに培ってきた豊富なLNG船建造監督経験や高いレベルの船舶管理品質、安全で最適な運航サービスが高く評価され、締結に至ったものです。また、当社とQatarEnergyには、既存プロジェクトでの長期にわたる結びつきがあり、本契約はそれに続くものです。

 

 当社は本年5月に公表した中期経営計画(注4)で成長の牽引役となる事業の1つとしてLNG輸送船事業を位置づけました。長期契約による安定収益事業を強化するとともに、拡大するエネルギー需要の取り込みに向けて、変化する顧客ニーズに的確に応えた成長戦略に取り組んでまいります。

 

(注1) 日本郵船株式会社、China LNG Shipping (Holdings) Limited、Portovenere and Lerici (Labuan) Private Limited.(MISC Berhad完全子会社)、及び当社で出資
(注2) X-DF 2.1 iCER  : ガス焚き低速ディーゼル機関
(注3) Air Lubrication System:空気潤滑システム
(注4) 2022年5月9日公表 中期経営計画:https://www.kline.co.jp/ja/ir/management/strategy.html

 

〔新造船主要目〕

造船所

現代重工業(Hyundai Heavy Industries Co., Ltd.)

竣工時期

2025 年から2026 年 (予定)

全長

約 299m

型幅

46.4m

タンク容積

174,000m3

推進機関

X-DF

速力

19.5 ノット