2024年1月18日
川崎汽船株式会社

 

 川崎汽船株式会社(以下、「当社」)は、日本シップヤード株式会社(以下、「NSY」)と、NSYが新規に次世代型環境対応船として開発・設計したポストパナマックスばら積み船3隻の建造契約を締結しました。本新船型は、日本の石炭火力発電所向けの電力炭輸送に最適設計された幅広浅喫水の当社ポストパナマックス“コロナシリーズ”を踏襲する92型(載貨重量トン92,000トン)の次世代船型となります。
 2025年以降に建造契約を締結するばら積み貨物船(載貨重量2万トン以上)に適用されるEEDI(注1)のPhase3では、EEDI基準比で30%のCO2排出効率削減が要求されますが、本新船型は低燃費化による環境負荷低減をさらに追求し、最新主機関、省エネ付加物の採用等を含むNSYの最適船型開発により、EEDI基準比で40%のCO2排出効率削減を達成する見込みです。また、環境負荷の低い舶用燃料であるメタノールへの転換を想定した「メタノールレディ」の概念設計が実施されます。

 

【本船概要】

全長

約229m

型幅

約38m

型深

約19.65m

満載喫水

約14.20m

載貨重量トン

約92,000MT

ホールド/ハッチ数

7/7


 当社の環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン 2050」(注2)では、「CO2 排出効率50%改善」という目標を設定し、また2050年に向けてはGHG排出量ネットゼロを目指し、そのアクションプランとして、環境対応に優れた新燃料への転換、風力推進装置の活用などを計画しております。当社は、今後拡大が予想される環境対応を含めた顧客ニーズに柔軟かつ積極的に対応するとともに、「“K”LINE 環境ビジョン 2050」に基づき、事業活動を通じて環境保全を図りつつ、経済・社会の持続的な発展に貢献し、企業価値の向上に努めてまいります。

 

(注1)EEDI:Energy Efficiency Design Index(エネルギー効率設計指標)の略。1トンの貨物を1マイル運ぶ際に排出されるCO2の基準値。
https://www.kline.co.jp/ja/sustainability/environment/regulation.html

 

(注2)「“K”LINE 環境ビジョン 2050 ~青い海を明日へつなぐ~」
https://www.kline.co.jp/ja/sustainability/environment/management.html