2022年7月22日
川崎汽船株式会社
川崎汽船株式会社(以下、「当社」)のグループ会社である株式会社シーゲートコーポレーション(以下、シーゲート)は、ハイブリッドEV曳船(以下、「本船」)を建造することを決定いたしました。
本船は陸上の充電器を使用して充電する大容量のリチウムイオン電池によるモーター駆動方式に加えて、作業中のリチウムイオン電池のバッテリー残量不足を補うため、発電機を搭載したハイブリッドEV方式(注1)を採用します。
ハイブリッドEV曳船は発電機用燃料を段階的に次世代燃料に置き換えていくことで最終的には完全ゼロ・エミッション船とすることが可能となります。
本船は2025年前半に徳山下松港への配備を予定しており、同地区初の主機関を搭載しない曳船となります。脱炭素社会の実現を目指す徳山下松港において、CO2排出量の少ないハイブリッドEV曳船で、徳山下松港のカーボンニュートラル化に向けた取り組みへ貢献してまいります。
当社は、昨年 11月に環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン 2050」(注 2)の一部
を見直し、新たな 2050 年目標として「GHG(温室効果ガス)排出ネットゼロに挑戦する」こと
を定めました。船舶から排出される温室効果ガスが環境に与える影響に対する関心が年々高まっており、『“K”LINE環境ビジョン2050』に基づき、エネルギー効率に優れた船を建造・運航することでより環境負荷の少ない海上輸送を推進し、環境保全を図りつつ、経済・社会の持続的な発展に貢献してまいります。
(注1) リチウムイオン電池による電気推進システムを動力源とし、その電池への蓄電と推進機に直接電力供給を行う発電機を備えたバイブリッドシステム。
(注2) 『“K”LINE 環境ビジョン 2050』
https://www.kline.co.jp/ja/csr/environment/management.html#002