2011年01月18日
川崎汽船株式会社
大型アンカーハンドリング・タグサプライ船(AHTS)“KL SANDEFJORD”
及び
大型プラットフォーム・サプライ船(PSV)“KL BRISFJORD” 竣工
この度、当社が95%出資する K LINE OFFSHORE AS社にて保有・運航する、大型アンカーハンドリング・タグサプライ船(AHTS、註1)の第1番船 “KL SANDEFJORD(ケーエル・サンデフィヨルド)”及び、大型プラットフォーム・サプライ船(PSV、註2)の第2番船 “KL BRISFJORD(ケーエル・ブリスフィヨルド)”が、STX OSV社(旧STXヨーロッパ社)のラングステン造船所並びにブレヴィック造船所(ノルウェー)においてそれぞれ竣工しました。
当社グループ初竣工となるAHTSは、34,000馬力のプロペラ出力を有し、油田・ガス田掘削リグの牽引力は390トンと、世界最大級の牽引力を有しております。またオフショア支援船では必須のダイナミック・ポジショニング・システム(DPS、註3)は勿論のこと、ROV(註4)を発進・回収する装置(ROVLARS)、大型海底機器を揚げ下ろし可能な250トンAフレーム、といった様々な最新機器を装備しており、今後ますます進む大水深の原油・天然ガス開発において、安全かつ高品質な開発支援サービスの提供が可能な仕様となっております。
一方、PSV “KL BRISFJORD”は、昨年9月に竣工済みのPSV第1番船 “KL BREVIKFJORD(ケーエル・ブレビックフィヨルド)”の姉妹船で、載貨重量トン5,100MT・甲板スペース1,100m2と、PSVとしては最大船型となっております。
AHTS・PSVともに、燃料タンクの二重船殻化を含めたクリーンデザインと呼ばれる環境性能の高い仕様で、またバラスト水管理条約発効に先行してバラスト水処理装置を搭載しております。
K LINE OFFSHORE AS社では今後2011年7月までに、残り3隻(AHTS1隻、PSV2隻)の竣工が予定されており、7隻体制が整います。同社は、今後ますます進む大水深や沖合の原油・天然ガス開発において、安全で効率的、かつ環境に配慮したオフショア支援船サービスを提供して行く予定です。
註1)AHTS:主に石油掘削リグの牽引・設置、移動時の投錨等作業や、同設備への作業員・物資の輸送に従事。
註2)PSV:主に石油掘削リグへの資材供給、燃料輸送、作業員への飲料・食料輸送等に従事。
註3)DPS: 船舶に装備したスラスタ等の推進装置とGPS等の船位情報により、船を一定の位置に維持するシステム。
註4)ROV:Remotely Operated Vehicle。海底での油田開発機器の設置・補修・点検で利用される無人の作業機器。
本船概要
KL SANDEFJORD
全長:95.0メートル
全幅:24.0メートル
型深:9.8メートル
船速:18.5ノット
居住区:70名収容可
載貨重量トン数:4,800 MT
甲板スペース:750 m2
主要装備:船位保持システム(DPS)、250トン
Aフレーム、ROV LARS、大型ウィンチ等
KL BRISFJORD
全長:94.9メートル
全幅:20.0メートル
型深:8.0メートル
船速:15.3ノット
居住区:25名収容可
載貨重量トン数:5,100 MT
甲板スペース:1,100 m2
主要装備:船位保持システム(DPS)