2024年10月24日
川崎汽船株式会社
川崎汽船株式会社(以下、「当社」)は、このほど、Viasatのグループ会社であるInmarsat Maritime(以下「インマルサット」、本社:英国)が新たに発表した衛星ネットワークサービスを当社の船舶へトライアル導入することを決定しました。本サービスは、高速かつ常時接続可能な船陸間通信を可能とし、船舶運航や環境対応のためのデジタライゼーション、また、船員の福利厚生を深度化させるという構想です。トライアル導入は10月中に開始される予定です。
2024年5月に発売された、インマルサットのNexusWaveは、唯一無二の多次元型ネットワークであり、高速接続、無制限のデータ使用、世界的規模の通信網に加え、「設計上の安全性」を担保できる高度なインフラを備えています。当サービスは、複数の高速ネットワークをリアルタイムでシームレスに統合し、Global Xpress (GX) のKaバンド、低軌道衛星(LEO)サービス、および沿岸海域で通信が利用可能な場合に使用される、LTEサービスを組み合わせ、さらに通信環境の回復力をより高めるためのLバンドを複数組み合わせ、通信接続をより強化させた「統合型通信」を提供しています。これにより、高速かつ安定して常時接続が可能となるほか、NexusWaveには、エンタープライズレベル(大規模企業や組織での使用を前提とし、多くのユーザーやトランザクションを同時に処理できる設計)のファイアウォールセキュリティ機能も備わっているのが特徴です。
当社グループは、今後も、船内・船陸間通信インフラを強化し、船員が安全で働きやすい環境を整えることで、より品質の高い海上輸送の提供につなげてまいります。
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- (右)川崎汽船 代表取締役社長 明珍幸一
(左)インマルサット 社長 ベン・パルマー
川崎汽船株式会社 藤丸 明寛 常務執行役員のコメント
「近年では、安全性と品質を高めるためにデータ通信量が増加しています。そのため、高速かつ高い信頼性を持ち合わせた、グローバル規模の通信接続サービスが求められています。さらに、高速インターネット接続は、船内のワークスタイルの改革や船舶の自動航行の実現にも大きく貢献します。家族や友人とのつながりを維持することは、乗組員の幸福を守るために極めて重要です。NexusWaveには、特に今後予定されている大容量ViaSat-3 Kaバンド衛星のサービス開始によって、将来にわたってこれらのニーズを満たすことを期待しています。また、この技術を通じて、今後のデジタル化の取り組みを強化します。」
インマルサット・マリタイム ベン・パルマーOBE 社長のコメント
「海運業を主軸とした物流企業である川崎汽船が、NexusWaveのトライアル導入を決めたことを大変光栄に思います。インマルサットと川崎汽船とのパートナーシップは、より効率的な運航の成功を支援し、川崎汽船の長期的な戦略ニーズを満たすものであり、インマルサットとしてはより強固で頑丈、また信頼性の高い接続ソリューションを提供することに重点を置いています。インマルサットの大容量グローバルサービスをいち早くトライアル導入いただくことで、川崎汽船の戦略的先見性がより明確になりました。インマルサットは、先進技術を活用することで競争力を維持・強化に取り組むことを目指します。」