2021年3月12日
川崎汽船株式会社
             

 本日今治造船グループの多度津造船株式会社で竣工した当社の自動車船“CENTURY HIGHWAY GREEN”が、新造船としては世界で初めて遠隔検査(注1)へ適応していることを証明する一般財団法人日本海事協会(以下、NK)の船級符号の付記(ノーテーション)を取得しました。

 遠隔検査とは、従来船級検査員の現場立会いによって行われていた船内設備の点検検査を遠隔検査技術と情報通信技術でリモート化するものです。
 遠隔検査により、当社は、場所による制限を受ける事なく検査の実施が出来るようになり、また、コロナ下等の状況においては、訪船が不要になることで船員の感染リスクを抑えながら検査の実施が可能となるなど、適時適切な検査の実施による安全運航の向上を図る事ができるようになります。

 NKは、本年2月に情報通信技術(ICT)を用いた遠隔検査の適正な運用の指針として、従来の立会検査と同等の信頼性の確保、また透明性のある遠隔検査の判断基準を取りまとめた「遠隔検査に関するガイドライン」(第2版)を発行し、信頼性のある通信設備を導入し遠隔検査に適応した船であることを証明するノーテーションの取り扱いについて定めています。
 CENTURY HIGHWAY GREENは従来と比べて船内・船陸間の通信設備を大幅に強化しており、今回その点が評価されて遠隔検査のノーテーションを取得いたしました。

 

通信設備の強化事例
(A)    船内wi-fiの拡充:居住区に加えて貨物デッキ、機関室、LNG燃料関連機器室にも設置することで船内業務の効率を改善
(B)    防爆エリア対応無線通信設備の導入:防爆エリアには防爆対応無線通信設備LCXを導入し通信を確保
(C)    4G/LTEの導入:着岸中は陸上携帯電話回線の大容量で高速な通信を活用(注2)により、関係者との通信環境、業務効率を改善
 

 

<遠隔検査ミーティングの様子>

 (左上:川崎汽船オフィス、左下:日本海事協会オフィス、右上:ケーラインローローバルクシップマネジメントオフィス、右下:CENTURY HIGHWAY GREEN 細見船長)
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(左上:川崎汽船オフィス、左下:日本海事協会オフィス、右上:ケーラインローローバルクシップマネジメントオフィス、右下:CENTURY HIGHWAY GREEN 細見船長)

 

<遠隔検査の様子>
“K”LINE’s official YouTube : https://youtu.be/XCwlzvh73uE

 

(注1)遠隔検査の適用対象はNK規則の要件に準じます。
(注2)2021年3月12日付発表:    
 ノキアと協業し海運DX分野での実証実験を開始 
 ~高速通信ネットワークを活用した安全、品質の向上を加速~
  https://www.kline.co.jp/ja/news/other/other-20210312-3.html

 

<参考リンク>
2021年3月12日付発表:
次世代型環境対応LNG燃料自動車専用船”CENTURY HIGHWAY GREEN ”が竣工
  https://www.kline.co.jp/ja/news/car/car-20210312.html