2025年6月19日
川崎汽船株式会社
2025年6月17日に、ノルウェー・オスロにおいてNorthern Lights JV DA(以下、「Northern Lights社」)(注1)向け新造液化CO2船“NORTHEN PATHFINDER(ノーザン パスファインダー)”(以下、「本船」)の命名式が執り行われました。本船は3隻船舶管理を受注したなかの2隻目となります。式典にはノルウェー教育大臣、Northern Lights社Tim Heijn Managing Directorをはじめプロジェクト関係者や政府関係者が招待され、川崎汽船株式会社(以下、「当社」)からは取締役会長の明珍幸一が出席しました。
また、同日から2日間にわたり、Norwegian Ministry of Energy主催による“Longship”(注2)プロジェクトの正式始動を祝う記念イベント“Longship Launch Event”が開催され、18日にノルウェー王室・政府・プロジェクト関係者を本船へお迎えしました。
世界初の本格的な二酸化炭素回収貯留(CCS)バリューチェーンプロジェクトに従事する本船は、当社のロンドンを拠点とする子会社“K” LINE ENERGY SHIPPING (UK) LIMITEDが船舶管理を引き受け、ノルウェーのCO2回収施設から同国西部のオイガーデン(Øygarden)にあるNorthern Lights社の受入基地まで液化 CO2を輸送します。
本船は、2024年12月27日に、大連船舶重工集団有限公司(Dalian Shipbuilding Industry Co., Ltd.)において竣工し(注3)、ノルウェーへの回航を完了させました。
Northern Lightsプロジェクトの操業開始は本年夏を予定しており、一番船“NORTHEN PIONEER(ノーザン パイオニア)”(注4)と本船が輸送に従事します。
当社グループは、環境に係る長期指針「“K” LINE環境ビジョン 2050」に基づき、自社の低・脱炭素化および社会の低・脱炭素化支援に向けた様々な取り組みを推進しています。CCS事業を積極的に推し進め、液化CO2船の運航を通じて得られる知見を将来の事業開発に活かし、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。
【6/17 命名式の様子】
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- 撮影:Stine Østb
左より、
“K” LINE ENERGY SHIPPING (UK) LIMITED Northern Pathfinder船長 Hroar Skofteby
ノルウェー教育大臣 Kari Nessa Nordtun
【6/18 訪船の様子】
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- 撮影:Sjur Øverås Knudsen (場所:Grenland Havn)
左より、
川崎汽船 執行役員 大西慶
ノルウェー王室 ホーコン皇太子
(注1)Northern Lights社は、2021年3月にEquinor、Shell、TotalEnergiesの3社の共同出資により設立された会社で、プロジェクトにおいて液化CO2の輸送と貯留を担っています。
(注2)Longship(ロングシップ)プロジェクトは、ノルウェー政府が主導する、産業由来の二酸化炭素(CO2)を回収・輸送・海底に貯留する世界初の国際的なフルスケールCCSプロジェクトです。Northern Lightsプロジェクトは、Longshipの構成要素の一つであり、回収されたCO2を船で輸送し、北海の海底下に貯留する「輸送・貯留」部分を担っています。
(注3)2025年1月30日付:Northern Lights社向け液化CO2船“NORTHERN PATHFINDER”が竣工
https://www.kline.co.jp/ja/news/liquefied_gas/liquefied_gas-20250130.html
(注4)2024年11月26日付:Northern Lights社向け液化CO2船“NORTHERN PIONEER”引渡式を開催
https://www.kline.co.jp/ja/news/liquefied_gas/liquefied_gas-20241126.html