2019年10月28日
川崎汽船株式会社

 

 当社はこのたび、日本製紙株式会社と、2022年竣工の新造360万CFT型木材チップ専用船の連続航海傭船に関する基本協定を締結しました。同社が海外から調達する製紙用木質チップ輸送に従事するほか、同社が出資し2023年に北海道苫小牧市で稼働予定の、バイオマス専焼発電事業向け燃料チップ輸送の一部も担う予定です。
 

 投入予定の本船はプロペラ後方に推進効率向上を図った船体付加物であるHybrid Fin を搭載して燃費改善を見込むと共に、海洋生態系の保護を目的としたバラスト水処理装置を採用し、2020 年1 月から世界全海域で施行されるSOx 排出規制に対応すべく、エンジンから排出される排ガスから硫黄酸化物を除去するSOx スクラバーを搭載するなど、環境保全技術を導入する予定です。
 

 当社グループは、環境問題への取り組みを人類共通の課題であると認識し、グループ事業活動における環境負荷の低減のために主体的に行動し、持続可能な社会の実現に貢献することを、2050年に向けた環境保全に関わる長期指針「“K” LINE環境ビジョン2050」として策定しましたが、CO2排出量低減につながる木質バイオマスのエネルギー分野への活用は、当社の取り組みと共通するところであります。
 

 中期経営計画「飛躍への再生」の達成にむけ、安定収益基盤である長期契約を確保するとともに、環境負荷低減に寄与する燃料用木質チップの安定供給に貢献してまいります。