2011年05月30日
川崎汽船株式会社
代表取締役社長 朝倉 次郎

 

 

< 経営陣からのメッセージ >
-東日本大震災被災地におけるボランティア活動について-

 

 

東日本大震災による被災者の皆さんが一日も早く落ち着いた生活を取り戻せるよう、全国各地から多くの方々がボランティアとして被災地に赴き復興支援活動にあたっています。その様子は、テレビ、新聞、雑誌等のメディアで連日伝えられているとおりですが、先日、新たに設けられた当社のボランティア休暇制度を利用して、被災地復興・被災者支援活動に参加された当社有志の皆さんから帰京報告を受けました。

 

参加した人たちには伝えましたが、ボランティア有志の皆さんには改めてご苦労さまと申し上げたいです。震災発生から2ヶ月が過ぎたとはいえ、現地で目の当たりにされた被害の実情はテレビや写真で見る以上のものであったことでしょう。その中で、各位が誠意を持って支援活動に取り組まれたことに敬意を表します。

 

帰京報告に次のような言葉がありました。「未だ膨大に積み上げられた瓦礫の山々にメンバー全員が無力感に襲われる瞬間もありましたが、それでも、地道な活動で被災された方々を少しでも勇気付けられたかなと思います。被害は想像以上に甚大で、言葉を失う風景が広がる現場でしたが、現地の皆さんによる”ご支援に感謝。私は力の限り生きていく”の手書き横断幕に胸を打たれました」

 

復興までは長い道のりとなると言われています。今後とも地道なボランティア活動が欠かせないと思います。その意味からも、当社で働く従業員の第一陣が活動を始められたことは素晴らしいことだと思います。

 

今回の震災とその後の被災地の惨状を見聞きして、3月4日に発せられた「経営陣からのメッセージ」を思い起こされた方も多いかと思います。「社会と社員の関わり」と題されたこのメッセージで川崎汽船社員に期待する人物像が言及されました。グローバルな物の捉え方、考え方ができ、業務以外の事柄へも感受性を高く持ち、社会への奉仕を行うという使命感を持っている、そんな社員であって欲しいという思い、願いが込められたメッセージです。

 

私が期待する社員像には変わりがないと申し上げたいと思います。社会のさまざまな動きに広く関心をもち、社会と積極的に関わり、貢献していこうという気概をもった社員の皆さんを会社としてもできる限り支援していこうと思います。社員の皆さんが社会貢献を通じて人間として一回りも二回りも大きく成長されるならば、これは一企業市民たる川崎汽船にとって何よりも喜ばしいことなのですから。

 

以 上