2024年11月8日
川崎汽船株式会社

 

 川崎汽船株式会社(以下、「当社」)の連結子会社である株式会社ダイトーコーポレーション(以下、「ダイトーコーポレーション」)は、大容量リチウムイオンバッテリーを動力源とする電動タグボート(以下、「EV (Electric Vessel)タグ」)の建造を決定しました。また、本日)川崎重工業株式会社(以下、「川崎重工」)および株式会社ダイゾー(以下、「ダイゾー」)とEVタグ建造に関する連携協定の調印式を行いました。

 

 EVタグは、3.2MWhの大容量バッテリーを搭載し、バッテリーに充電したグリーン電力により運航します。バッテリー駆動とすることで従来型の重油焚主機を搭載したタグボートと比較して、燃料消費量や二酸化炭素排出量を大幅に削減します。また、新開発した船型や、最新のIoTを活用した船内電力需要の自動制御により、エネルギー消費を最適化することで、省エネルギーかつ高効率な本船運用が可能です。これらにより、従来型タグボート比で約60%の二酸化炭素排出量削減を実現します。また、この取り組みは経済産業省と国土交通省連携の補助事業「運輸部門エネルギー使用合理化・非化石エネルギー 転換推進事業費補助金(内航船革新的運航効率化・非化石エネルギー転換推進事業)」にも採択されており、内航船業界の環境への取組みの大きな一翼を担っています。

 

 本船は、制御・推進装置の支給とシステムインテグレートする川崎重工の協力の下、造船所であるダイゾーにおいて建造され、2027年5月竣工を予定しており、横浜港、川崎港に寄港する船舶の入出港作業に従事して、各港のカーボンニュートラルポート(CNP)形成に貢献します。

 

 当社グループは、環境に関わる長期指針「“K” LINE 環境ビジョン2050 ~青い海を明日へつなぐ~」(注1)の中でグループの環境マネジメントを推進するための体制「DRIVE GREEN NETWORK」を構築・運用し、グループ一丸となって環境保全に取り組んでいます。当社グループは引き続き社会の脱炭素化支援を推進し、人々の豊かな暮らしに貢献してまいります。

 

(注1) 「“K”LINE環境ビジョン2050 ~青い海を明日へつなぐ~」
GHG削減のアクションプランとして、アンモニア・水素燃料といったゼロエミッション燃料、およびバイオLNG、合成燃料等のカーボンニュートラル燃料の導入を掲げています。
https://www.kline.co.jp/ja/sustainability/environment/management.html

【電動タグ イメージ図】

電動タグ イメージ図


【調印式の様子】

調印式の様子
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左から
株式会社ダイゾー 南 宣之 代表取締役社長
株式会社ダイトーコーポレーション 浅野 敦男 代表取締役社長
川崎重工業株式会社 今村圭吾 常務執行役員