2020年10月9日
川崎汽船株式会社
当社グループの船舶管理会社ケイラインエナジーシップマネージメント株式会社と同社が管理する大型原油タンカー(VLCC)「SETAGAWA」は、一般財団法人日本海事協会からサイバーセキュリティーマネジメントシステム(CSMS)の認証を取得し、10月2日に認証授与式が執り行われました。
近年、船舶運航データなどの情報を陸上へ送信し、または陸上から船舶へインターネット回線を経由して通信を行うことが増えてきている状況にあります。当社でも、安全品質の向上を目標として、船上でのIoT活用および船陸間通信の高度化を進めるために、船内ICT機器および船内ネットワークの整備を行っています。
このような状況下で、船舶におけるサイバーリスクに関しても適切に対応することが求められています。国際的な取り組みとしては、国連機関の一つである国際海事機関(IMO)により船舶へのサイバーリスク管理に関する決議がなされました。当社におきましてもサイバーリスクに適切に対応するため、日本海事協会のCSMSガイドラインに基づき準備を進めて参りました。新型コロナウイルス感染症の影響下での審査となりましたが、リモートにて審査を行い、この度日本海事協会から当該認証を取得致しました。
現在、その他の船種についても認証取得の準備を進めています。「安全」は海上輸送を主軸とする当社グループの事業の根幹を成すものであり、サイバーリスクへの対応を強化することで、より安全で最適な輸送サービスを提供して参ります。
<サイバーリスクへの対応について>
2017年6月に開催された国際海事機関の第98回海上安全委員会にて、「安全管理システムにおける海事サイバーリスクマネジメント」に関する決議がなされ、2021年1月1日より後の最初の適合証書(DOC)の年次審査までにサイバーリスクが安全管理システムで適切に対処されていることが推奨されています。