2024年11月26日
川崎汽船株式会社

 

 2024年11月22日に、大连船舶重工集团有限公司(Dalian Shipbuilding Industry Co., Ltd.)(以下、「大連造船」)においてNorthern Lights JV DA(以下、「Northern Lights社」)向け新造液化CO2船“NORTHEN PIONEER(ノーザン パイオニア)”(以下、「本船」)の引渡式が開催されました。なお、本船の引き渡しは後日に予定されています。

 

 世界初の本格的な二酸化炭素回収貯留(CCS)バリューチェーンプロジェクトに従事する本船は、川崎汽船株式会社(以下、「当社」)のロンドンを拠点とする子会社“K” LINE LNG Shipping (UK) Ltd.が船舶管理を引き受け、ノルウェーのCO2回収施設から同国西部のオイガーデン(Øygarden)にあるNorthern Lights社の受入基地まで液化 CO2を輸送します。

 

 また、当社はNorthern Lights社の発注した4隻の船隊のうち、本船を含む3隻の液化CO2船の裸傭船契約および定期傭船契約を締結しています。

 

 当社グループは、環境に係る長期指針「“K” LINE環境ビジョン 2050」に基づき、自社の低・脱炭素化および社会の低・脱炭素化支援に向けた様々な取り組みを推進しています。当社が先進的に取り組む液化CO2輸送の案件を通じて得られる知見を、将来の事業開発に活かし、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。

 

Northern Lights社 Tim Heijn マネージングディレクターのコメント
「本船の竣工はNorthern Lights社とCCS業界にとって素晴らしい節目となります。本日、Northern LightsプロジェクトのCCSバリューチェーンの準備が整ったことを祝します。NORTHERN PIONEERとその姉妹船はヨーロッパ全域において柔軟で拡張性のあるCO2輸送を可能にするでしょう。」

 

川崎汽船株式会社 明珍 幸一代表取締役社長のコメント
「Northern Lightsプロジェクトにとって第一歩となる重要な日を迎えることができたことを、大変嬉しく思います。当社が持つ多様な液化ガス船の知見に基づき、川崎汽船グループ一丸となって、安全で信頼性の高い液化CO2輸送を通じ、ヨーロッパの脱炭素化に貢献していきます。」


【本船概要】
カーゴタンク容量:7.500m3
全長:130m
船幅:21m
輸送条件:最大圧力19bar(g)・最低温度-35℃
主燃料:LNG
低炭素技術:ローターセール・空気潤滑システム 
 

【NORTHERN PIONEER】

NORTHERN PIONEERの写真

【竣工式】

NORTHERN PIONEER竣工式の写真