2024年3月29日
川崎汽船株式会社
日本ガスライン株式会社

 

 川崎汽船株式会社(以下、「川崎汽船」)と日本ガスライン株式会社(以下、「日本ガスライン」)は、CCS向け液化CO2海上輸送において内航輸送と外航輸送を一体で提案し、円滑で効率的な海上輸送サービスを提供することを目的として、両社共同で液化CO2海上輸送の提案を行う会社の設立に合意し、合弁契約を締結いたしました。
 日本政府は「GX実現に向けた基本方針」(注1)において、2030年までのCCS事業開始に向けた事業環境整備を進めており、CO2回収源のクラスター化やCO2貯留地域のハブ化による事業の大規模化とコスト削減の取り組みを支援しています。その一環として国境を越えたCO2の輸送や多様な規模の輸送の組み合わせによる輸送体系の確立も検討されています。
 川崎汽船グループは、環境に関わる長期指針「“K”LINE環境ビジョン 2050」に基づき、自社の低・脱炭素化および社会の低・脱炭素化支援に向けたさまざまな取り組みを推進しています。川崎汽船は、商業ベースでは世界初となるCCSプロジェクト Northern Lights向け液化CO2輸送を本年から開始予定です。ロンドンを拠点とする子会社“K” LINE LNG Shipping (UK) Ltd. に液化CO2船の管理に従事する専門の組織を立ち上げ、安全で信頼性の高い輸送の実現に取り組んでいます。
 日本ガスラインは、内航海運では唯一のLPG船専門オペレーターとして60年以上にわたり高圧ガスタンカーの運航・荷役・管理に関する技術・知識・経験を積み重ねてまいりました。特にCCSに関しては液化CO2運搬船の運航・管理を担い液化CO2海上輸送における運航・荷役技術の開発を進めております。
 川崎汽船と日本ガスラインはいずれもCCS向け液化CO2海上輸送において先進的な取り組みを展開しております。この両社の協業において、両社の知見・経験を互いに活用することで安全・安定した質の高い液化CO2海上輸送サービスを提供し、カーボンニュートラル社会実現に貢献してまいります。

 

【署名式の様子】

左より、
川崎汽船 カーボンニュートラル推進グループ長 佐々木純
川崎汽船 常務執行役員 金森聡
日本ガスライン 代表取締役社長 邑松泰宏
日本ガスライン 代表取締役専務 石﨑和久
拡大
左より、
川崎汽船 カーボンニュートラル推進グループ長 佐々木純
川崎汽船 常務執行役員 金森聡
日本ガスライン 代表取締役社長 邑松泰宏
日本ガスライン 代表取締役専務 石﨑和久


(注1)GX実現に向けた基本方針(経済産業省による2023年2月10日付発表):
https://www.meti.go.jp/press/2022/02/20230210002/20230210002.html