2024年3月15日
川崎汽船株式会社

 

 川崎汽船株式会社以下、「当社」)は、東京ガス株式会社(以下、「東京ガス」)と、このたび、CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)実現に向けた液化CO2船舶輸送に関して、共同で検討すること(以下、「本検討」)に合意しました。

 

 CCSについて、日本政府は2050年時点で年間1.2億トン~2.4億トンのCO2貯留実現を目指しており、カーボンニュートラル達成に向けた重要な手段の一つとして位置付けています。また、CCS長期ロードマップ検討会最終とりまとめにおいて、有望な海外の貯留ポテンシャルの活用は有力な選択肢の一つとされていますが、このためには、CO2を液化し、CO2貯留に適した場所に船舶輸送することが求められます。

 

 そこで両社は、首都圏で排出されるCO2を対象として、日本国内やアジア大洋州の貯留地までの液化CO2船舶輸送に関する輸送シミュレーションとその経済性の検討、および船舶輸送に伴うオペレーションに関する検討を行います。本検討結果も踏まえ、CCSをはじめとした様々なカーボンマネジメントによる首都圏のカーボンニュートラルの実現に貢献します。

 

 当社グループは、環境に関わる長期指針「“K”LINE環境ビジョン 2050」に基づき、自社の低・脱炭素化および社会の低・脱炭素化支援に向けたさまざまな取り組みを推進しています。CCSの分野で当社は、商業ベースでは世界初となるCCS向け液化CO2輸送を本年から開始予定です。今後、国内外で順次開始される液化CO2輸送船舶の運航を通じて得られる知見(注1)を、本検討をはじめとする将来の事業開発に活かし、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。


(注1)当社の液化CO2輸送の取組み関連のリリース掲載ページ
https://www.kline.co.jp/ja/news/carbon-neutral.html