2026年6月4日
川崎汽船株式会社
川崎汽船株式会社(以下「当社」)は、招商局南京金陵船舶有限公司と、1,380台積みLNG燃料自動車専用船4隻の建造契約を締結しました。当該船舶は、当社の欧州関連子会社である
“K” Line European Sea Highway Services GmbH(以下「KESS」、注1)向けに発注したものです。
当該船舶は、欧州近海事業において多頻度・小ロット輸送が可能な船型です。また、欧州における船型制限の厳しい港にも対応しており、KESSの欧州近海事業におけるサービス品質と競争力の向上に寄与します。
当該船舶の有するストレートスターンランプ(注2)の耐荷重は60トンです。乗用車のみならず、建設機械等、重量と高さのあるHigh & Heavy貨物への対応力も増強され、より多様な貨物を取り扱うことが可能となります。
LNG燃料の使用により、従来の重油燃料に比べて、温室効果ガス(GHG)の削減を見込みます。二酸化炭素(CO2)の排出量は25%~30%削減、大気汚染の原因となる硫黄酸化物(SOx)の排出量はほぼ100%削減できる見込みです。また、さらなるGHG削減に向け、通常のLNG燃料のみならずバイオLNG(液化バイオメタン)燃料や、バイオディーゼル燃料の使用についても検討を進めてまいります。
当該船舶は主機に高圧タイプのME-GIエンジンを、発電機に軸発電機を採用することで、GHGであるメタンスリップ(未燃ガス)の排出を低減しています。通常、高圧主機を採用した船舶では、LNGタンクから発生するBoil-off Gas(以下「BOG」)を発電機燃料として使用します。一方、本船ではLNGタンクを真空防熱仕様とすることでBOGの発生量を抑え、メタンスリップ排出量の低い機関構成を実現します。
当社グループは、環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン2050 ~青い海を明日へつなぐ~」(注3)で、国際海事機関(IMO)が定める2030年目標である「CO2排出効率2008年比40%改善」を上回る「同50%改善」という目標を設定し、さらに2050年の目標としてGHG排出ネットゼロに挑戦していくことを掲げています。当社グループは今後も、自社の脱炭素化と社会の脱炭素化支援を推進してまいります。
<本船概要>
全長:約129.95メートル
全幅:約20.5メートル
最大積載自動車台数:約1,380台
アイスクラス:1A
(注1) 欧州近海完成車輸送事業を営む当社100%子会社。
(注2) 自動車が船内に出入りするために船尾に設置された、格納式のスロープ状通路。
(注3)「“K”LINE環境ビジョン2050 ~青い海を明日へつなぐ~」:2015年に策定し、2020年に改訂した環境に関わる長期指針。GHG削減のアクションプランとして、アンモニア・水素燃料といったゼロエミッション燃料、およびバイオLNG、合成燃料等のカーボンニュートラル燃料の導入を掲げている。
https://www.kline.co.jp/ja/sustainability/environment/management.html