2021年12月2日
川崎汽船株式会社
川崎汽船株式会社(以下、「当社」)は国際的統合エネルギー企業であるbp(以下、「bp社」)と舶用バイオ燃料供給契約を締結し、当社運航の自動車専用船「POLARIS HIGHWAY」(以下、「本船」)において舶用バイオ燃料を用いた試験航行を実施いたしました。
本船は11月6日(土)にオランダ・フラッシング港でbp社より舶用バイオ燃料の供給を受け、欧州ECA出域後に舶用バイオ燃料を用いた試験航行を行いました。
バイオ燃料(注1)は環境負荷低減が可能な代替燃料であり、船舶の既存のディーゼルエンジンの仕様を変えずに使用することができ、従来の化石燃料と比べてライフサイクル(原料の栽培から最終的な燃料利用迄)で約8割から9割のCO2削減効果が期待できます。
なお、今回使用したバイオ燃料は食料や飼料と競合する原料の使用を避けたバイオマスなどの再生可能な有機資源を原料としています。
当社の環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン 2050~青い海を明日へつなぐ~」
(注2)では、国際海事機関(IMO)が定める 2030 年目標である「CO2 排出効率 2008年比 40%改善」を上回る「同 50%改善」という目標を設定し、更には2050年の目標としてGHG排出ネットゼロに挑戦していくことを掲げております。そのアクションプランとして当社は今後も環境負荷低減が可能な代替燃料導入に取り組み、目標達成に向け挑戦してまいります。
(注1) バイオ燃料
バイオ燃料はバイオマスなどの再生可能な有機資源を原料としています。燃焼後にはCO2が排出されますが、原料となるバイオマスが成長する過程でCO2を吸収することができます。
さらに、製造においては例えばレストランや一般家庭から回収される使用済み食用油や動物性油脂などのように廃棄物や残留物を再利用することができます。これにより、食品や飼料の市場と競合する原料の使用を避けることができます。また、バイオ燃料の原料とその生産のサプライチェーンは、国際的に認められた基準に基づいて持続可能性が認証されており、独立した第三者機関によって生成と追跡が保証されており、化石燃料に代わる環境に優しい燃料として、世界中でバイオ燃料の普及に貢献しています。
(注2)「“K”LINE環境ビジョン2050 ~青い海を明日へつなぐ~」
GHG削減のアクションプランとして、アンモニア・水素燃料といったゼロエミッション燃料、及びバイオLNG、合成燃料等のカーボンニュートラル燃料の導入を掲げています。