2023年6月22日
川崎汽船株式会社
 

 川崎汽船株式会社(以下、「当社」)のグループ会社である、ケイラインポートサービス株式会社は、名古屋港で運航するタグボート「愛鳳丸」(あいほうまる)において次世代バイオディーゼル燃料を使用した実証試験航海を実施しました。バイオディーゼル燃料は、IPCCガイドラインにおいてカーボンニュートラルと定義され(注1)、船舶の主燃料である重油と混焼することで既存の舶用ディーゼルエンジンの仕様を変えずに使用できる脱炭素燃料です。
 今回、豊通エネルギー株式会社より5月10日に名古屋港で供給を受けたバイオディーゼル燃料は廃食油を原料としており、地産地消によるサプライチェーン構築を通じて省資源と資源循環にも資する取り組みです。
 今回の実証試験航海においては、燃料供給船(バンカリング船)から「愛鳳丸」にShip-to-Ship方式によるバイオディーゼル燃料の供給を行い、一連の作業に支障がないことを検証し、運航においてCO2排出量を削減することを目的としています。

 

 当社グループの環境に関わる長期指針「“K”LINE 環境ビジョン2050 ~青い海を明日へつなぐ~」(注2)では、国際海事機関(IMO)が定める2030年目標である「CO2排出効率2008年比40%改善」を上回る「同50%改善」という目標を設定しており、さらに、 2050年の目標としてGHG排出ネットゼロに挑戦していくことを掲げ、自社の脱炭素化および社会の脱炭素化支援を推進し、“人々の豊かな暮らしに貢献する”ことを目指しています。当社グループは今後も環境負荷低減が可能な代替燃料を導入し、目標達成に向け取り組んでまいります。

 

(注1)IPCC:The Intergovernmental Panel on Climate Change(国連気候変動に関する政府間パネル)では、バイオディーゼル燃料は原料である植物が育つ過程でCO2を吸収することから、ライフサイクルでカーボンニュートラル扱いとされる。

 

(注2)「“K”LINE 環境ビジョン 2050 ~青い海を明日へつなぐ~」 
GHG削減のアクションプランとして、アンモニア・水素燃料といったゼロエミッション燃料、およびバイオ LNG、合成燃料などのカーボンニュートラル燃料の導入を掲げています。

https://www.kline.co.jp/ja/sustainability/environment/management.html#002
 

【バイオディーゼル燃料の供給を受ける愛鳳丸】