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トップ > ニュースリリース > 2017年 年頭所感 「新生“K”LINEに向けてチャレンジの年、全員の力を結集しよう」

2017年01月04日
川崎汽船株式会社
代表取締役社長 村上 英三

2017年 年頭所感
「新生“K”LINEに向けてチャレンジの年、全員の力を結集しよう」

川崎汽船グループの皆様、新年あけましておめでとうございます。
2017年のスタートにあたって、ひとことご挨拶申し上げます。

  2016年は、新興国経済減速の先進国への波及懸念でスタートしました。その後の世界景気は、減速に一定の歯止めがかかったと見られるなか、国際金融市場が一時期の混乱から落ち着きを見せ、穏やかな回復基調が続きました。その一方で、政治・経済面での不確実性の高まりを背景に、さまざまな波乱が生まれ、結果的には力強さを欠く展開をたどりました。
  地域別にみれば、米国経済は設備投資などに弱さが見られたものの、雇用状況や所得環境の改善が持続されました。欧州経済は、頻発するテロや6月の英国のEU離脱問題などの不安定要因が景気の先行き懸念を強めております。ブラジルなど、新興国においては、資源価格下落の底打ち感から若干の景気回復の兆しが見られたものの、中国では需要の鈍化による国内企業の過剰設備が警戒される結果、景気は減速傾向が続きました。日本の国内経済は、雇用・所得環境の改善が見られましたが、民間消費の伸び悩みに加え、年前半の円高傾向により、安定感に欠ける景況となりました。11月の米国大統領選挙の結果は、それまでの大方の識者の予想を覆すものでしたが、その直後に見られた円安基調の去就が、新政権始動後の政策実行の行方とともに注目される状況となっております。

  百周年を迎える2019年に向けた5ヵ年計画である中期経営計画は、事業目標達成への道筋と、それを達成するための組織、個々人の役割を明確にし、企業価値 「  Value」の向上を指向するものです。しかしながらコンテナ船、ドライバルク船という両主要セグメントを襲っている未曾有の荒波は、各人の持ち場での真摯な努力をもってしても抗しがたく、当社の業績に深刻な影響を与えています。高度な海技ノウハウをベースにしたエネルギー資源輸送事業や自動車船事業、海運市況の影響を受けにくい物流事業、中長期契約を中心としたドライバルク船事業などによるポートフォリオ経営による強みも、ボラティリティの高い両セグメントの業績悪化をカバーするには至らず、2016年は当社グループにとって収支面で非常に厳しい1年となりました。このような状況を受け、当社は2015年度および2016年度にかけ、ドライバルク船を中心とした構造改革を推進し、将来のコスト競争力の確保に努めました。同時に、中期経営計画の見直しを行い「   Value for our Next Century – Action for Future –」として、達成目標の修正を行いました。5ヵ年計画の1年目終了時点での下方修正を余儀なくされたことは残念ではありましたが、想定外の厳しい市況が展開されるなか、環境の変化をいち早く認識し、機を逃すことなく然るべき対処の手をひとまずは打つことができました。

  セグメントごとに濃淡こそありますが、大変に厳しいものとなっている海運業界の事業環境のなか、当社グループの皆様には、昨年の年頭に私から申し上げた〝個の力を磨くことで一段高い組織力を作り上げ、グローバルに信頼される企業グループを目指す〟ことに注力いただけたものと思っております。新年も決して楽観視できるものではないとは思いますが、会社が掲げる目標に向かって、個々人が自身の役割と組織の目標を、ブレることなくしっかりと見据えた上で業務を進めて行くことがとりわけ大事になります。

  そして、何よりも申し上げたいことは、当社が昨年10月31日に大きな決断をしたことです。邦船3社にとって祖業にして主軸事業の一つであるコンテナ船事業と海外コンテナターミナル事業を本体事業からスピンオフし、3社による統合会社を新設することで、永年にわたり個別に経営してきた同事業を構造改革する構想です。3社のコンテナ船事業は、東西航路(アジア-北米、アジア-欧州、欧州-北米)を中心に、本年4月から同じアライアンスメンバーとして共同配船を行うことが決まっておりますが、さらに大きなコスト競争力を実現することなしに、競合船社に打ち勝つことができないという事業環境のもと、船の共同運航にとどまらず、3社対等の精神による事業そのものの統合という、さらに一歩踏み込んだ形で、新会社による経営体制に換えるというものです。3社合わせた船隊規模と統合体制によるコスト競争力、3社がそれぞれ永年培った営業競争力をもって、規模の経済を追求する海外の競合船社と伍して戦っていくことが、3社共通の中長期的視点からのこれからのコンテナ船事業の戦略となるわけです。統合効果により、現状レベルの市況悪化時でも利益を出せる体制が確立されます。
  統合新会社が営業を始める2018年は、当社の初めてのフルコンテナ船である初代“ごうるでん げいと ぶりっじ”就航から50年目にあたります。半世紀を経たコンテナ船事業を取り巻く環境は、その事業規模の拡大を中心に、大きく変化をしてきました。その変化に合わせた事業体制が必要になってきたということです。四方を海で囲まれた海運立国日本の定期船事業は、3社の力を合わせた強靭な組織で打ち勝っていくことになったのです。

  統合される2つの事業以外は、従来通り、3社それぞれ個社の事業としての経営となります。新体制設立以降は、持分法適用会社としての統合新会社を通した形でのコンテナ船事業への関与と、当社直接の経営となるその他のセグメントをあわせた形での新たなポートフォリオ経営を展開していくこととなります。このことは新生“K”LINEに向けて、私達が大変革を行っていくことを意味しています。私達が持つ総合海運企業グループとしての強みを最大限に活かし、高いレベルの組織目標のもと、新しいことへのチャレンジ精神をもって、各自が自身の目標に向かって確実な業務遂行を行うことで、必ずやこの荒波を乗り越えることができると考えます。
このコンテナ船事業の構造改革に伴って、新たな中期経営計画を策定し、発表することとなりますが、当社の掲げる企業理念や環境への取り組みを含めたビジョンには、いささかの変更もありません。安全で確実な運航へのたゆまぬ努力と、環境保全といった社会の要請に応えて、先進的なチャレンジに取り組み、社会との共利共存と持続的成長を目指していきましょう。

  最後になりますが、川崎汽船グループの皆様と、そのご家族のこの新しい1年間のご健勝とご多幸、またすべての船舶の安全運航を祈念して、私からの新年のあいさつといたします。



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