FPSOについて
FPSO (Floating Production Storage and Offloading System)は、洋上で原油・ガスを生産し、生産した原油をタンクに貯蔵し、直接タンカーへの積み出しを行い、生産したガスをFPSO自体のガスタービン発電プラントの燃料として使用または、パイプラインを通して陸上へ輸送する設備です。今後堅調な増加が予想される大水深での石油・ガス生産の主要インフラとして、FPSOの需要拡大が見込まれています。
FPSOの仕組み
海底油井から生産されるHydrocarbon(油・水・ガスの混合物)を海底パイプライン、フレキシブルライザーなどを介し洋上のFPSOに輸送

輸送されたHydrocarbonは、FPSOの生産設備で、原油・ガス・水に分離

分離処理された原油は、貯油タンクに貯蔵され、シャトルタンカーに積出 |
分離されたガスは、FPSOのガスタービン発電プラントの燃料として使用または、パイプラインを通して陸上へ輸送 |

ガーナ沖油ガス田向けFPSO保有・傭船事業
本案件の概要
2017年11月、当社、住友商事株式会社、日揮株式会社、株式会社日本政策投資銀行の4社は、マレーシアの海洋サービス事業者であるインソン社(Yinson Holdings Berhad)が手掛ける浮体式石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)の保有・傭船事業への参画に関する契約を締結しました。本事業は石油の安定供給、およびガーナ国内への天然ガスの安定供給に貢献し、ガーナにおける天然ガス・電力不足の解決に寄与していくことが期待されています。
事業概要
FPSOの名称 |
John Agyekum Kufuor |
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原油生産能力 |
58,000バレル/日 |
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ガス生産能力 |
210百万立方フィート/日 |
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原油貯蔵能力 |
1.4百万バレル |
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係留方式 |
スプレッド・ムアリング(水深約500~1,000メートル) |
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出資比率 |
インソングループ74パーセント、共同4社26パーセント |
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傭船期間 |
2017年6月~15年間 |
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“K” LINEグループとしての本案件の位置付け
“K” LINEにとっては初のFPSO保有・傭船事業である本案件は、2017年4月に発表した中期経営計画における「当社技術力・ノウハウを生かした優良パートナーとの協業によるエネルギーバリューチェーン事業への取り組み」および「安定収益の積み増し」という戦略方針に合致した案件と位置付けています。
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- ガーナ沖油ガス田向けFPSO/ John Agyekum Kufuor