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船のトン数の話


船のトン数の話

会話:カワサキ君×キャプテン

わかったようでわからないのは船のトン数。
カワサキ君、今日は朝からブリッジ(船橋)で船長さんにトン数の話を聞いています。

キャプテン

「一万トンの貨物船、二〇万トンの大型タンカーなどとよく言うけれど、このトンというのは何を意味しているか、カワサキ君わかるかな?」

カワサキ君

「そうですね-。トンというからには重さですか」

キャプテン

「うん、重さね。一体何の重さかな」

カワサキ君

「それはもちろん船の重さ……、いや待てよ、船に積むことのできる貨物の重さでしょうか」

キャプテン

「なるほど。重さ以外に考えられるものはないかな?」

カワサキ君

「え-と、あとは船の大きさ、見た目の大きさですね

キャプテン

「つまり船の体積ということだね」

カワサキ君

「はい、そうです」

キャプテン

「よろしい。全部正解だ」

カワサキ君

「えっ?全部正解?」

キャプテン

「ハハハ、問題の出し方が悪かったね。実はトン数といってもいろいろなトン数があるんだよ。一般にもっとも良く使われるのは総トン数。英語ではGross Tonnage、略してGT。例えば総トン数一万トンは、10,000GTと表される。入港税や水先案内料金、タグボートの使用料などの算定基準となるほか、いろいろな統計にもこの総トン数が使われることが多い」

カワサキ君

「トン数の代表選手ですね」

キャプテン

「そう。そしてこの総トン数は船の容積、すなわち船の大きさを表すものなんだ」

カワサキ君

「総トン数は船の大きさを表す、と」

キャプテン

「うん。だが、同じ船の大きさを表すトン数でも、旅客または貨物の運送用に供する場所の大きさを表す純トン数(Net Tonnage、NTと略す)というものもある。これは主に税金徴収のために用いられるんだ」

カワサキ君

「要するに貨物の積載スペースの大きさということですか?」

キャプテン

「お客さんを積まない商船の場合、純トン数は、貨物艙の大きさを表すと考えていいね」

カワサキ君

「それでは船が積むことのできる貨物の重さはどのように表すのですか?」

キャプテン

「それは載貨重量トン(Dead Weight Tonnage、DWまたはD/Wと略す)と言ってね、われわれのような貨物船の商売をやっている者には一番お目にかかる機会が多いトン数だね」

カワサキ君

「そうですね、デッドウエイト何万トンという言い方には聞き覚えがあります」

キャプテン

「この載貨重量トンは、何も積んでいない船に、貨物を目一杯積み込んだ時に、どれだけ船が沈んだか。その沈んだ船体の体積と等しい水の重量で表したものなんだ」

カワサキ君

「アルキメデスの原理ですね」

キャプテン

「そうだ。ちょっとこの絵を見てくれるかな。船が水に浮かんでいるときは、水線下の体積と等しい水を排除し、排除された水の重量と船の重量とが同じになるね。この排除された水の量を排水量といい、重量で表したのが排水トン数だ。船が許される最大の深さ(満載喫水)まで沈んだときの重量を、満載排水トン数または、満載排水量(Full Load Displacement)と言うんだ」

カワサキ君

「それが図(a)の斜線部分ですね。」

図(a) 満載排水量

キャプテン

「うん、そして、人や貨物、燃料油や水など積んでいないときの船の排水量を、軽貨重量トンまたは軽貨排水量(Light Weight、Light Condition)という」

カワサキ君

「船そのものの重さということですね」

キャプテン

「船体・機関・諸設備に、法律で定められた備品のみを加えた船の重さということだ。これが下の図の(b)」

カワサキ君

「そして船に積める貨物の重さ、つまりその船のデッドウエイト(c)は (a)‐(b)ということになるわけですね」

図(b) 軽貨排水量

図(c) 載貨重量トン数

キャプテン

「厳密に言うと、載貨重量トンの中には燃料油、水、潤滑油などが含まれているので、これらを除いた重量が積める貨物の重さということになる」

カワサキ君

「だいたいふ載貨重量トンの何割くらいの貨物が積めるのでしょうか」

キャプテン

「航路の長短によって、燃料や水の保有量も異なるので一概には言えないが、ほぼ載貨重量トン数の90%の貨物が積載できると考えていいだろう」

カワサキ君

「なるほどー。ひとくちにトン数といっても本当にいろいろあるんですねえ」

カワサキ君

「それにしても、何で船の重さや大きさを“トン”と言うようになったんでしょう?」

キャプテン

「昔、船の大きさを酒樽(tun)がいくつ積めるかということで表示したことから、船の重量や容積を表す単位としてtonが用いられるようになったということらしい。 15世紀頃のイギリスでは、船で運ばれる酒樽の容積は40立方フィート、これに酒を満たして2,240ポンド(1,016キログラム)となるものが標準となっていたようだ。そんな訳で、貨物の容積40立方フィートが1トンになりこれを容積トン(Measurement ton)といい、重量2,240ポンドを1ロングトン(Long Ton)というようになったんだ」

カワサキ君

「へえ、そうだったんですか。ところでキャプテン、本船の総トン数は何トンでしたっけ?」

キャプテン

「本船は総トン数25,000トン、国際総トン数は50,000トンだ」

カワサキ君

「えっ?総トン数が二つあるんですか?」

キャプテン

「うん。はじめのが日本独自の総トン数、そしてアトが国際条約に基づく総トン数だ。もともと総トン数というのは、船体内部の総容積(囲まれた容積)から二重底区画や上甲板より上にある航海、安全、衛生に関する場所等を控除した容積を、 100立方フィートを1トンとして算出したものだったんだ。しかし、この控除する場所は、各国がそれぞれ定めていたので、日本の規則では総トン数10,000トンの船が、米国の規則では7,000トンにしかならないといった不合理なことが生じていたんだ」

カワサキ君

「国によって算出の仕方がまちまちだったんですね」

<参考>船舶積量測度方式と船舶のトン数の測度に関する国際条約方式との比較 <参考>船舶積量測度方式と船舶のトン数の測度に関する国際条約方式との比較

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