生物多様性への取り組み
生物多様性への取り組み -生態系に配慮するために-
環境配慮型塗料の使用を進めています
海洋生物が船体に付着すると、船体の抵抗が増して、燃料消費すなわちCO2排出の増加を招くだけ でなく、付着した生物が他の海域に持ち込まれることにより、生態系に影響を与えることが考えられます。生物の付着を防ぐためには、TBT(トリブチルス ズ)を含んだ船底塗料が非常に有効でしたが、TBTが生態系へ影響を及ぼすことが分かり、当社では早期にTBTを含まないスズフリー塗料に切り替えてお り、また、無毒型のシリコン塗料やポリマー系塗料の使用を進めています。
ドックでシリコン塗料(赤色)による塗装工事を実施
環境配慮型塗料の使用を進めています
船体の安定を保つバラスト水には海洋生物が含まれ、排出された海域の生態系に影響を及ぼすことがあるため、船体の安定性や安全性を確保しつつ生物の少ない洋上でバラスト水を入れ替え、生態系への影響を小さくしています。
また、バラスト水管理条約発効後に搭載が義務付けられるバラスト水処理装置の調査、検討を進めている他、必要なバラスト水を最小とした大型コンテナ船や、コンクリート製固定バラストを持つ自動車船を導入するなど、生態系への影響を最小化するよう取り組んでいます。
バラスト水
column : シップリサイクルへの取り組み
- 安全と環境を考慮した船舶の解体
- 使命を全うした後に解体される船は、鉄資源として有効に活用されます。しかし、解体の際には機械化や自動化は難しく、そのほとんどの作業が手作業で行われることから、労働安全衛生や環境保全に配慮した解体作業が行われることが必要です。また、人体や環境に影響のある物質を含む箇所を事前に把握して解体に当たることも重要です。
- 自動車船「にゅーよーく はいうぇい」のインベントリ
- 1985年に建造されたこの船では、現在では使用が禁止されているアスベストやTBT、CFC(特定フロン)などを使用していました。アスベストは主にエンジンの排気系やボイラーの炉や蒸気配管などの高温になる部分の接続部に挟み込むガスケットとして用いられ、また、使用が認められていた時期に塗装された船底塗料のTBTは、その外側にTBTを含有しない塗料を使用し封じ込めてしまうことで対応することが認められており、CFCは、自動車を積載する貨物ホールドの消火用に保有する大量のCO2を冷却する冷凍機に用いられていました。これらの物質が使用されている場所やその量を詳細に記載したリストや図面からなる文書がインベントリで、この情報をもとに、有害物質が飛散しないように安全に回収する措置を取ることで、周囲の環境への影響を防ぐことができます。
- 室蘭プロジェクトに参画
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国土交通省主導の下、安全かつ効率的な先進国型シップリサイクルシステムの構築に向けたパイロットモデル事業が立ち上げられ、当社で運航していた「にゅーよーく はいうぇい」を解体する実証実験が、北海道室蘭市で行われました。2010年2月から10月にかけて実施されたこのプロジェクトにおいて、解体時に必要な多くの知見が得られ、13,732トンの鉄が資源として回収されました。
取り外された煙突(手前)と解体中の船体(後方)

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